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令和元年度調査研究要旨集

令和元年度調査研究要旨集

 この要旨集は、当研究所の令和元年度の調査研究活動等の成果としてとりまとめられたものの要旨と報告書の目次を収録したものである。平成30年度以前にとりまとめられたものについては、バックナンバーをご覧いただきたい。
本要旨集が関係各位のご参考になるとともに、当研究所の事業に対するご理解の一助となれば幸いである。

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目次
※各項目をクリックすると詳細ページが示されます
1.エネルギー技術全般2.新エネルギー・省エネルギー・電力システム関連3.水素エネルギー関連4.炭素循環エネルギー関連5.原子力関連6.国際標準関連

1.エネルギー技術全般

(ア)地球規模でのエネルギーシステムに関する調査研究

1.1 日本における長期地球温暖化対策経路の複数モデルを用いた評価と不確実性の分析

(プロジェクト名) 日本における長期地球温暖化対策経路の複数モデルを用いた評価と不確実性の分析
(報告書名) 環境研究総合推進費 「日本における長期地球温暖化対策経路の複数モデルを用いた評価と不確実性の分析」 (2-1704) 令和元年度 委託研究実績報告書
(報告書番号) IAE-1919202
(発行年月) 2020年4月
(要 旨) 地球温暖化に対する緩和策にとって重要な技術についてのノベーションに関する文献を同定し、整理を行った。エネルギー技術の専門家意見集約(Expert Elicitation)の現状と課題について総括した最近の事例では、専門家意見集約のプロセスに触れた後、技術の粒度、年次、前提条件(公的研究開発や炭素税など)、確率分布の取り扱いに違いがあることが明らかとなり、課題として、専門家バイアスの最小化、専門家の質と多様性、結果の集約方法があることが明らかとなった。
負の排出技術としては前年度に分析したバイオマス発電とCCSを組み合わせたBECCS(Bioenergy with CCS)技術に加え、大気中のCO2を直接回収する技術 (Direct Air Capture: DAC) に関する文献調査を行い、導入可能性について詳細な検討を行った。モデル分析に、DAC技術によるCCSと合成燃料製造のフローを組み込み、今世紀後半の早い時期に、日本全体のCO2排出が正味ゼロとなるエネルギーシステムについて分析を行った。2050年に向けた大幅排出削減のモデル比較 (EMF 35 JMIP) については、基準年データ、需要シナリオの精査を行ったモデルを利用し、多数のシナリオ計算結果を提出した。
(目 次) 1. 研究の実施日程
2. 研究の実績の説明
2.(1) 成果の概要
2.(2) 成果一覧

1.2 気候変動対策技術の環境貢献度に関する調査

(プロジェクト名) 気候変動対策技術の環境貢献度に関する調査
(報告書名) 気候変動対策技術の環境貢献度に関する調査 2019年度調査報告書
(報告書番号) IAE-1919913
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 「CO2フリー水素」及び「炭酸塩によるCO2固定化」の各々の技術分野に対して、温室効果ガス排出削減に対する将来のポテンシャルを評価するために、2030年、2050年時の導入状況を想定し、その際の日本及び世界のCO2排出量削減に対する貢献度(削減量)の調査、検討、試算を行った。
また、同試算を実施する上で必要な各技術分野の技術概要や開発動向、技術課題等についても調査を行い整理した。
(目 次) 1. はじめに
1.1. 本調査の目的と調査の範囲
1.2. 調査の概要
1.3. 調査のスケジュール
2. 将来の社会像とCO2削減シナリオの想定
2.1. 将来の社会像の想定
2.2. CO2削減シナリオの想定
3. CO2フリー水素
3.1. 水素関連技術の概要
3.2. 現状の技術課題
3.3. CO2フリー水素とは
3.4. CO2削減ポテンシャルの試算
3.5. 考察(シナリオの整合性)
4. 炭酸塩によるCO2固定化
4.1. 炭酸塩によるCO2固定化に関連する技術の概要
4.2. 現状の技術課題
4.3. CO2削減ポテンシャルの試算
4.4. 考察(シナリオの整合性)
5. まとめ

1.3 脱炭素社会実現のためのエネルギーシステムに係るエネルギーマネジメントに関する研究

(プロジェクト名) 「IoE社会のエネルギーシステム」エネルギーマネジメント研究会
(報告書名) 産業分野、熱エネルギーの脱炭素化に向けたエネルギーシステムの展望
(報告書番号) IAE-1919601
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 2050年までにCO2排出量80%削減を実現させるためには、エネルギー供給面において、化石燃料大幅削減と再生可能エネルギー大量導入が必要である。一方、エネルギー需要面からみると、現状では最終消費の7割強が熱又は移動用である。これらの半分は運輸・民生、半分が産業であるが、運輸・民生は最終エネルギーキャリアが変化しているのに対し、産業は依然として化石エネルギー源に依存しているため、産業分野での脱炭素化が課題となっている。その方向性は、省エネ、未利用熱の利用拡大、電化推進、再エネの利用拡大が基本方策であるが、加えて化石燃料CO2回収貯留(CCS)、CO2フリー水素エネルギー導入という方策も考えられる。産業・熱エネルギーの脱炭素化を図るには,このような基本的なアプローチに即しつつ、エネルギー利用の用途、用途ごとに求められる特性、エネルギーの利用環境をもとに、その具体的な方策が考案される必要がある。
産業分野では年間で全体の3割相当が排熱として未利用で、このうち76%が200℃未満の温度帯である。排熱が有効利用されていない理由は、温度帯や形態が多様で広く分散し、需要と供給が質的、時間的、空間的にマッチしていないことが指摘されている。我が国でのCO2排出総量のうち産業分野が約3割であり、産業分野の中では鉄鋼、セメントなどの窯業、化学で産業全体の8割を占めるため、調査対象はこれら3分野として。鉄鋼では水素利用と電化、セメントでは粉砕に係る電力を再エネ由来のものに転換、石炭焼成キルンプロセス燃料を水素に代替、化学は蒸留にヒートポンプ、膜分離を適用することに加え、ナフサ熱分解では燃料としての水素利用、分解炉電化が挙げられる。産業分野のCO2削減方法は基本的に再エネ由来の電化と水素利用が中心になると考えられるが、個々のプロセスで必要な電力量と水素量の調達規模、経済性との両立が課題である。
また、エネルギーマネジメントを通じたCO2排出削減可能性について、IoT/AI利用による省エネ・電化・水素利用のスマート化、空間・時間の扱う範囲の拡大について調査した。前者はヒートポンプ利用の拡大、熱プロセスの電化・見える化、デジタル制御化、プロセス間・地域内の異なるセクター間のデータ連携・最適化・省エネ価値の市場化(エネルギーサービスプロバイダなど)、後者は異なる生産プロセス間、生産部門と動力部門、廃棄物処理部門という工場内の異なる部門間、企業間、地域社会と企業連携などの空間的アプローチや、エネルギー貯蔵や需要の時間調整を通じた時間的アプローチがある。今後、空間と時間を超えたマネジメントを考える際に必要不可欠なのがデータ連携である。産業分野、熱エネルギーのマネジメントへIoTを導入することで個別最適からエネルギーシステム全体の最適化が図られ、より効率的かつ有効な資源の利用ができるメリットがある。そのためには、技術的課題(データ連携システムの設計思想、システムの頑健性)、社会的課題(合理的な連携範囲の特定)、経済的課題(初期投資、運用、費用便益判断)という課題を克服する必要があるとともに、これら課題を各主体、関係者間で検討するための公的あるいは第三者的な機関の関与も必要と考えられる。
(目 次) 1. はじめに
1.産業・熱エネルギー分野の脱炭素化の重要性
2.産業・熱エネルギー分野の脱炭素化の方向性
3.産業の熱利用の方向性
4.鉄鋼、化学、セメントにおけるCO2排出プロセスと対策
5.産業・熱エネルギー分野におけるエネルギーマネジメント
6.まとめ
付録1. ヒアリング結果
付録2. 個別技術集

イ)その他

1.4 エネルギーに関する公衆の意識調査

(プロジェクト名) エネルギーに関する公衆の意識調査
(報告書名) 令和元年度エネルギーに関する公衆の意識調査報告書
(報告書番号) IAE-1929710
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 令和元年度は10月28日~11月10日にインターネット調査を実施した。それまでと同様、対象を首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の満20歳以上の男女、調査数を男女500名(男性248名、女性252名)、抽出法を割当法(2015年国勢調査による首都圏における性別・年代別人口構成に合わせ、回収数を割当てる方法。年代の区分は、20代、30代、40代、50代、60歳以上で実施)とした。調査項目は、意識の「変化」を比較するために、前回の調査と同様の質問を用いた。質問数は、(1)社会や生活に関する意識、(2)エネルギー問題に関する意識、(3)原子力発電に関する意識、(4)東電福島第一原子力発電所事故(以下「東電福一事故」という。)に関する意識、(5)回答者の分類(性別、年齢、職業)の5区分について、合計49問とした。
本年度(令和元年)の結果と過去に同様の方法で実施した調査(東電福一事故前の平成22年10月、事故後の平成23年10月、平成24年11月、平成25年11月、平成26年11月、平成27年11月、平成28年11月、平成29年11月、平成30年11月)の結果を比較し、首都圏住民の意識変化から、事故が与えた影響を考察した。
東電福一事故に対する関心度は、減少傾向にあるものの8割を超える人たちが、現在も関心を持っている。その中で、原子力発電の利用、有用性および安全性などに関する意見は大きく否定的方向に変化し、調査時点でも大きな変化は見られなかった。特に、原子力発電の利用や安全性については、否定的な意見が5割を超える状況が続いている。原子力発電所の再稼働についても、肯定的な意見が3割に満たないのに対して、否定的な意見が4割を超えているという状況に大きな変化は見られなかった。この否定的な意見は、男性よりも女性の方が、低い年代よりも高い年代の方が多い傾向にあった。
(目 次) まえがき
第1章 アンケート調査の概要
1.1 調査目的
1.2 調査設計
1.3 調査内容
第2章 アンケート調査の結果
2.1 公衆のエネルギー全般に関する意識
2.2 公衆の原子力発電に関する意識
結論

2.新エネルギー・省エネルギー・電力システム関連

(ア)次世代電力システムに関する調査研究

2.1 次世代電力ネットワーク研究会の運営

(プロジェクト名) 次世代電力ネットワーク研究会
(報告書名)
(報告書番号)
(発行年月)
(要 旨) 本研究会は、次世代電力ネットワークに関連する国内外の情報収集や会員相互の意見交換等に基づき、次世代電力ネットワークの在り方及びその実現に向けた方策検討を行うことを目的としたものである。令和元年度においては、会員と意見交換を行う検討会(検討会テーマは「レジリエンス強化に向けた電力ネットワークの在り方」及び「電気自動車と電力ネットワーク」)や、国内外の政策や事業、企業等の動向に関するニュースレターの発行(1回/月)を行った。ニュースレターについては、従来の国内外の技術情報に加え、電力システム制度改革・設計の動向等(主に経済産業省審議会等での議論内容)に関する情報発信を行った。
(目 次)


(イ)再生可能エネルギーに関する調査研究

2.2 蓄熱システムに関わる技術開発の動向調査

(プロジェクト名) 蓄熱システムに関わる技術開発の動向調査
(報告書名) 蓄熱システムに関わる技術開発の動向調査 報告書
(報告書番号) IAE-1919909
(発行年月) 2020年2月
(要 旨) 二酸化炭素排出量削減へ向けて、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの大幅増加が見込まれるが、これらは天候や時間帯で発電量が大きく変動するため、安定的に電力供給を可能とすることが課題となる。このためには、負荷変動に対応して発電することを可能とする蓄エネルギー技術の開発・活用が重要となると考えられる。蓄エネルギー技術としては、蓄電池等のほかに「熱」に着目した蓄熱技術が注目されている。
蓄熱方式は、大きく顕熱蓄熱、潜熱蓄熱、化学蓄熱の3通りに分類される。蓄熱密度を比較すると、一般には顕熱蓄熱<潜熱蓄熱<化学蓄熱の順に大きくなる。開発のステージを比較すると、顕熱蓄熱はすでに実用化されており、潜熱蓄熱もほぼ実用化できる状態にある。一方、化学蓄熱は机上検討からパイロットスケールへの移行段階である。
顕熱蓄熱で最も広く用いられている蓄熱材は、硝酸ナトリウムと硝酸カリウムを混合した「Solar Salt」である。顕熱蓄熱の蓄熱システムでは、2タンク方式が最も実績があり、AndasolやGemasolarなどの実施例をもとに、システム構成、仕様などについて整理した。
システムコストに関しては、米国での試算例をもとに、各部の仕様と併せて整理した。さらに、タンクからの放熱や、発電部への入り口蒸気の条件についても、試算例や実施例をもとに整理した。
課題・開発事項については、サーモクライン方式や固体蓄熱について、開発動向を整理した。また、溶融塩の蓄熱温度高温化に関する技術開発事例と課題について述べた。
蓄熱システムの電力以外のニーズについては、各社及びプロジェクト例から、廃熱のバイオ燃料生産への利用、地域熱供給、温室加温、海水淡水化などの利用先が挙げられた。
運用と経済性に関しては、NREL及び環境省事業の例をもとに、基本となる考え方や、時間変動ないし季節変動への負荷追従など、想定する用途により経済性が変化することについて述べた。
以上のように、蓄熱発電技術について公開情報をもとに調査することにより、現状や具体的な実施例を明らかにするとともに、企業や団体が蓄熱発電の導入実現可能性を検討する際に必須となる各種情報を整理した。
(目 次) 第1章 はじめに
第2章 蓄熱方式の概説
第3章 硝酸塩を用いた蓄熱システム
第4章 課題、開発事項等の整理
第5章 蓄熱システムのニーズに関する調査
第6章 まとめ

2.3 蓄熱発電技術調査

(プロジェクト名) 蓄熱発電技術調査
(報告書名) 蓄熱発電技術調査 報告書
(報告書番号) IAE-1919911
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 太陽・風力といった天候により出力が変動する再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、発電出力と電力需要のギャップを埋める蓄エネルギー技術が重要となっているが、長期・大規模の変動電力の安定化を目指す蓄エネルギー技術は開発途上である。そのような中、蓄熱発電という、レトロテクノロジーの熱機関を利用する技術も有効であるとの認識が拡がってきており、海外では30近い民間開発プロジェクトが進められている。本調査では、主要なプロジェクトについては現地訪問、他は公開情報及び相互通信により現況を調査した。

  • シーメンスガメサ社は砕石と空気による蓄熱発電を開発中で、現在130MWh-th機を試験運転中。蓄熱温度は600℃超。2,3年以内に一桁近く大きなパイロットプラントを建設する予定。
  • 独・STORASOL社の蓄熱装置は砂と空気から構成。原理的に低圧損となるモジュール式蓄熱装置を商品化。
  • 仏・Eco-tech Ceram社は産廃を蓄熱材として利用するビジネスモデルを構築。
  • ドイツ航空宇宙センターDLRはRWE社等とともに、石炭火力の蓄熱発電への転換を計画。
  • 豪州1414degrees社はシリコンの潜熱(1414℃)を利用した高温でコンパクトな蓄熱を用いるシステムを開発。
  • スペイン・マドリッド工科大はボロン/シリコン合金にて1,000℃以上で可動部分のないシステムを研究。
  • 独・SaltX社(Vattenfall社)は酸化カルシウムの可逆反応を用いた化学蓄熱を石炭火力内にて実証試験を実施中。

他に注目すべき民間開発案件として、

  • スウェーデンAzelio社は13kWeと小さなスターリングエンジンを1万台単位の量産をすることで低コスト化を計画。
  • スウェーデン・TEXEL社は水素吸蔵合金で750℃にて蓄熱し、30kWeで効率40%になるスターリングエンジンを用いたシステムを製品化。
  • フィンランド・Climeon社は100℃以下でも14%程度の効率を持つ150kWeバイナリ発電を蓄熱発電に転用することを検討中。
  • ノルウェー・EnergyNEST社はEnelと試験中。
  • スイス・MAN社は水と二酸化炭素、温度も120℃と低温で、送電端/送電端の充放電効率が50%となるシステムを開発中。
  • 米・MALTA社(旧Google-X)はブレイトンサイクルを利用し、60%近い効率が期待できるシステムを開発中。

本調査ではさらに、蓄熱発電設置の有望な受け入れ先として、豪州及びモンゴルを訪問した。豪州は人口密度が低い状況下で、手頃で信頼性の高いエネルギー供給実現を目指している。モンゴルは系統の弱さゆえ再エネ導入量も制限されているが、蓄熱発電の導入によりその制限が緩和され、また熱需要も大きいのでJCM事業、JICA等資金での日本企業との連携開発・導入も考えられる。
蓄熱発電はその技術内容により特性は様々であることが判明した。また、成熟しきって新規開発の余地がないと思われていた熱機関についても、様々な新しい機構が提案されていることもわかった。この熱機関の開発動向についても今後注目すべきであろう。今後、多様な地域特性(自然条件と電力システム側の条件の両方)に合わせ、最適な蓄熱発電が開発され普及していく可能性がある。一方、技術内容・根拠が不明な案件も散見される。蓄熱発電は技術の萌芽期ゆえ、今後も広く情報収集すべきと思われる。

(目 次) 1 蓄熱発電の概要
2 海外の蓄熱発電の動向
2.1 Siemens-Gamesa Renewable Energy社(SGRE)
2.2 STORASOL社
2.3 Eco-tech Ceram社
2.4 DLR_ Cologne & Stuttgart
2.5 1414Degrees社
2.6 Instituto de Energía Solar – Universidad Politécnica de Madrid
2.7 SaltX社
3 海外の蓄熱発電の動向(机上調査)
3.1 Azelio社
3.2 TEXEL社
3.3 Climeon社
3.4 EnergyNEST社
3.5 MAN Energy Solutions社
3.6 MALTA社 (旧Google-X)
4 その他の訪問先
4.1 南オーストラリア州政府
4.2 モンゴル国
5 総合評価

2.4 再生可能エネルギー導入に関する調査

(プロジェクト名) 日本における再生可能エネルギー導入に関する調査
(報告書名) 日本における再生可能エネルギー導入に関する調査報告書
(報告書番号) IAE-1919803
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 経済産業省の「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月)では、2030年度における総発電電力量に占める原子力の比率が20~22%、再生可能エネルギーの比率は22~24%と予想されている。
一方、2050年を見据え再生可能エネルギーを主力電源とするためには、その安定供給、及びFITなどのインセンティブのない状態で火力電源同等の発電コストまで低下させる必要がある。
本調査では、人口統計、産業構造の変化等を基に、2050年までの再生可能エネルギーの国内導入量の予測、試算を行い、電力システム上の課題、対策を明らかにするとともに、対策の検討を行った。
(目 次) 1. 業務の目的
2. 日本の電力需要および電源構成の推定
3. 電力システム改革における新市場の分類・整理
4. FIT制度等の概要と今後の課題
5. 再生可能エネルギーの導入量予測
6. まとめ
7. 参考資料

3.水素エネルギー関連

(ア)CO2フリーエネルギーの輸送・貯蔵媒体(キャリア)としての評価研究

3.1 CO2フリー水素の普及シナリオに関する研究

(プロジェクト名) CO2フリー水素普及シナリオ研究
(報告書名) CO2フリー水素普及シナリオ研究 成果報告書(2019年度)
(報告書番号) 当研究所HPにて公開(https://www.iae.or.jp/report/list/renewable_energy/action_plan/#03
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) IAE主催の自主研究会「CO2フリー水素普及シナリオ研究会」を2回実施し、下記検討を行い、CO2フリー水素普及シナリオを議論の素材としてまとめた。
1)メタネーションに関する検討
既設の天然ガス改質アンモニア製造プラントに組み込まれているメタネーション工程を取り挙げ、熱力学的特性等を検討した。その結果、反応による温度上昇が非常に大きくなり(479 ℃)、ワンパスでのメタン転化率が低い(反応後のメタン濃度:11.8vol%)ことが分かった。したがって、反応器流出ガスからメタンを分離し、未反応ガスをリサイクルさせる必要性、そして、グローバルサプライチェーンの場合、分離したメタンの液化の必要性、反応熱の有効利用、反応器のヒートスポット対策、システムの経済性、等が課題と考えられる。
2)カーボンプライシングの検討
水素発電 vs LNG火力のコストパリティ条件を整理するとともに、CCSありLNGコンバインド発電コストの検討、及び2050年における水素コスト・価格の検討を行った。CCSありLNGコンバインド発電コストの検討では、CCS建設費を68千円/kW、送電端HHV熱効率を47%等とした場合、 CCSありLNGコンバインドの発電コストは14.2 円/kWhとなり、発電等価となる水素発電の水素価格は23.5 円/Nm3-H2となった(送電端熱効率55%、3kWh/Nm3で算出)。2050年における水素コスト・価格では、水素のどの段階(製造 or CIF or プラント引き渡し)のコストなのか、価格なのかを明示し、目標値(案)を一例として示し、議論し、認識の共有を図った。
3)日本国内のコンバインドサイクル発電での水素混焼
国内3エリア(千葉・東京・神奈川エリア、愛知・三重エリア、大阪・兵庫エリア)を対象に、コンバインドサイクル発電での水素混焼量を、将来用の一試算として検討した。その結果、一例であるが、千葉・東京・神奈川エリアのコンバインドサイクル発電の定格出力の総計が約2,450万kW、愛知・三重エリアが約1,390万kW、大阪・兵庫エリアが776万kWで、各々水素が 5vol%混焼されるとした場合、水素混焼量は15.9億Nm3/年となった。
4)需要推算(シミュレーション)
コスト最適化と異なる手法による水素需要推算との比較分析、具体的にGRAPEモデルに少し手を加え、“Hydrogen, Scaling Up”との比較、エネルギー需給シミュレーション(例:GRAPE等)で別途推算された結果を整理し、政策との整合性・現実性等を検討した。
5)CO2フリー水素普及シナリオ
水素導入の意義、LNG導入経験を踏まえた水素普及の整理、各セクターの水素導入動向と本格普及のキーポイント、主要セクターの許容水素調達価格、燃料転換、需給バランス、市場規模、等の検討を行い、CO2フリー水素普及シナリオ、及びシナリオ実現のストーリーの素案を作成した。燃料転換に関しては、水素火力発電コストの低下とCCSありLNG火力発電コストの上昇を試算し、それらが交差する所として検討した結果、発電所での水素調達価格が24円~25円/Nm3レベル、国内水素需要量が500億Nm3/年レベルになると想定(期待)される 2040年頃に燃料転換が起き得ることを示した。
(目 次) 1 概要
2 実施項目
3 実施体制・メンバー
4 成果
4.1 2019年度シナリオ研の総括
4.2 メタネーションに関する検討
4.3 カーボンプライシングの検討
4.4 日本国内のコンバインドサイクル発電での水素混焼量
4.5 水素需要推算
4.6 CO2フリー水素普及シナリオ
<添付資料>
<話題提供>

3.2 カーボンニュートラル・メタンの経済性・環境性評価に関する調査

(プロジェクト名) エネルギーキャリアの製造、輸送・貯蔵、利用を俯瞰した技術評価・分析
(報告書名) メタネーションによるカーボンニュートラル・メタン(CNメタン)の経済性評価の調査報告書
~CO2のコスト評価・排出量評価~
(報告書番号) 当研究所HPにて公開
https://www.iae.or.jp/report/list/renewable_energy/metanation/
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) CO2調達・輸送に関するコスト評価及びカーボンニュートラル・メタンのコスト評価・CO2排出量評価を行った。
CO2の分離・回収・輸送コストについては、輸送方式として、パイプライン及び内航船を想定したところ、5,000[円/t-CO2]台~10,000[円/t-CO2]台となった。また、輸送方式によるコスト比較をしたところ、全体的に見て、パイプラインは近距離に有利であり、内航船は長距離に有利であることが分かった。ただし、長距離になると、パイプラインの場合はブースターが必要になり、内航船の場合は隻数を増やす必要があるため、構成が複雑になる。そのため、輸送方式に関しては、CO2輸送量と距離により、最適な選択があるものと思われる。
水素コストに関しては、CCS付き改質水素製造の方が再エネ由来水素製造よりも優位性がある。一方、CNメタンの国内製造と海外製造では、海外製造の方が輸送に関係するコストがかかるが、今回想定した条件の下では、海外のCCSを備えたCCS付き改質水素を利用したCNメタンが経済的優位性を持つ。一方、エネルギーセキュリティや資源の持続可能性を考慮すると将来的には、国内における再エネ由来の安価な水素製造を追求することも必要と言える。
CO2排出量に関しては、海外製造の場合のCCS付き改質水素製造の場合と再エネ由来水素製造の場合は同程度である。しかし、海外製造の場合は、海上輸送に関係するCO2排出があるため、CNメタンで再エネ由来の国内製造と海外製造を比較すると、国内製造の場合の方がCO2排出量は少ない。
(目 次) 1. 調査の目的
2. 調査の経緯
3. 調査内容
4.評価範囲構成
5. 分析について
5.1.分析の手順
5.2.経済性分析指標
5.3.コスト構造
6. 前提条件
7. CO2の調達・輸送に関するコスト評価・CO2排出量評価
8. サプライチェーン全体のコスト評価・CO2排出量評価
8.1.水素コスト評価
8.2.CO2排出量評価
9. 考察・まとめ

(イ)水素の利用技術に関する調査研究

3.3 酸素水素燃焼タービン発電システムの研究開発

(プロジェクト名) 酸素水素燃焼タービン発電システムの研究開発
(報告書名) 酸素水素燃焼タービン発電システムの研究開発
(報告書番号) (NEDOの報告書として公開)
(発行年月) 2020年2月
(要 旨) 大規模水素利用技術の先導的な研究開発として「酸素水素燃焼タービン発電システム」の実現性について、発電端効率75%(低位発熱量基準)を達成可能な発電システムの経済成立性及び実用化シナリオを検討し、目標達成の見通し及び今後の開発課題等を示した。また、ステアリング委員会等を開催して情報の共有化と研究開発の効率化を図った。
1. 経済成立性の検討
経済性確保の見通しを得るため、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会長期エネルギー需給見通し小委員会発電コスト検証WGでの算定方法により、IEAの均等化発電原価として発電コストを導出した。水素コスト20円/Nm3で目標発電コスト12円/kWh以下を達成するためには設備費と所内動力の低減化が課題であることを示した。設備費はベンダー見積からの推算手法やWE-NETでの経済性検討などを併用して設定した。また、競合技術としてLNGガスタービンでの水素専焼発電の発電コストを試算した。さらに、経済波及効果について検討した。
2. 実用化シナリオの検討
将来の実用化に向けた開発シナリオ案を示すため、世界のガスタービン関連の研究開発動向等を調査した上で水素サプライチェーンの将来像、実用化に向けた開発シナリオ案、競合技術を検討した。
2.1 世界のガスタービン関連の研究開発動向等の調査
ガスタービン関連の研究開発は、水素利用を含めた脱炭素化、ゼロエミッション化、高効率化、コスト低減化、急増する再エネ発電や分散電源への対応、ガスタービンの運転・保守データによるソリューションビジネス、などの課題に対して行われている。将来の水素発電の導入普及に向けた取り組みとしては、既存ガスタービンでの水素100%専焼時の低NOx化のための燃焼技術、再エネ電力と組み合わせた水素混焼タービン発電システムなどが開発されている。酸素水素燃焼発電に関する研究開発については、発電サイクルの熱力学的な検討や酸素燃焼の学術的な研究段階であるが、米国では天然ガスを酸素燃焼する超臨界CO2発電システムの実用化に向けた研究開発が行われ、実証プラントが運転されている。
2.2 水素サプライチェーンの将来像の検討
将来の水素発電の普及段階で実現性が高い水素サプライチェーンの候補としては、現行のLNGサプライチェーンと同様に、現在、NEDO実証事業として進められている、海外の未利用エネルギーを利用して水素を製造・貯蔵・輸送し、日本国内で利用する大規模な水素エネルギー利用システムが有望と判断した。
2.3 実用化シナリオ案の検討
本F/Sにより、開発目標の発電効率75%を達成できるシステムを実現できる可能性が示された。ただし、ブレークスルーが必要な技術課題があること、設備費の増大による経済的な負担が大きいこと、などが明確化された。これらの課題への対応等を検討し、ベースロード電源及び調整電源としての実用化に向けた2つのシナリオ案を提示した。なお、両シナリオに共通する課題として、サイクルの最適化検討、酸素燃焼技術開発、高温材料開発などを継続的に推進する必要がある。
2.4 競合技術の検討
競合技術としては、実用化の可能性、出力規模、研究開発動向などを考慮して、既存ガスタービン発電システムでの水素専焼技術とした。完成度が高い既存システムと、今後の長期的な研究開発が不可欠でブレークスルーを必要とする課題がある当該システムとの比較となるため、不確実性を伴う評価となるが、当該システムの研究開発が進み、実用化段階になった際には、完全なゼロエミッションと10%(ポイント)高い発電効率の実現が期待出来ることを当該システムの優位性として示した。
(目 次) まえがき
要約
第1章 概要
第2章 システムとりまとめ
第3章 要素研究
第4章 ステアリング委員会・ワーキンググループ会議
第5章 次フェーズに向けた計画
第6章 結び

4.炭素循環エネルギー関連

(ア)化石燃料の高度転換技術(CCT、CCS等)、炭素循環技術(CCU、ACC)を核としたエネルギーシステム研究

4.1 CO2分離・回収型IGCCの実用化に向けた関連技術調査

(プロジェクト名) CO2分離・回収型IGCCの実用化に向けたマイルストーン検討のための関連技術調査
(報告書名) CO2分離・回収型IGCCの実用化に向けたマイルストーン検討のための関連技術調査 2019年度調査報告書
(報告書番号) IAE-1919907
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) CO2分離・回収型IGCCの実用化・事業化に向け具体的なマイルストーンの明確化と、海外の競合ガス化炉との差別化による海外展開の可能性を見極めるために、関連する海外プロジェクト、GreenGen IGCCプロジェクト、Tampa IGCC、HECA、Cash Creek、TeessideCollective、KoreaCCSプロジェクト、CarbonNetプロジェクトについて進捗動向の調査を行った。
同時にプレコンバッションに適したCO2分離回収技術の整理を実施し、CO2分離・回収型IGCCシステムにおけるプレコンバッションとポストコンバッションのケースでの建設単価や発電単価の比較検討を行った。
さらに、CO2分離・回収型IGCCシステムに、再エネ利用の水素製造やメタノール製造も含めたコプロダクションシステムとしての可能性についても検討を行った。
(目 次) 1.1. はじめに
1.2. スケジュール
1.3. 概要
2. CO2分離・回収型IGCC関連技術調査
2.1. CO2分離・回収型IGCCプロジェクト動向調査
2.2. CO2分離・回収型IGCCプロジェクト動向調査のうち詳細調査
2.3. プレコンバッションに適したCO2分離回収技術動向調査
3. CO2分離・回収型IGCCの実用化に向けた調査
3.1.プレコンバッションとポストコンバッションとの比較
3.2. CO2分離・回収型IGCCの付加価値検討
4. CO2分離・回収型IGCC導入可能性調査
4.1.海外事業展開の検討(豪州)
5. まとめ

4.2 メタネーションに関する技術調

(プロジェクト名) メタネーションにかかる技術調査-3
(報告書名) メタネーションにかかる技術調査-3 報告書
(報告書番号) IAE-1919801
(発行年月) 2019年10月
(要 旨) カナダのエネルギー・発電情報、CO2排出状況の概要を調査するとともに、同国の豊富な水力に焦点を当て、温暖化効果ガス(CO2)と、CO2発生のないエネルギー、特に水力発電により製造される電解水素から、「メタネーション」によってメタン(CH4)又はメタノール(CH3OH)を製造することを想定したプロセスの検討、メタネーション反応シミュレーション、天然ガスパイプラインの普及・輸出状況の調査を行い、これらを輸出することに関する事業性評価を行った。
(目 次) 1. カナダのエネルギー事情
1.1 概要
1.2 カナダのエネルギー需給状況
2. カナダの電力状況
2.1 カナダの総発電量
2.2 カナダの水力発電
2.3 カナダの電力輸出
2.4 カナダの将来電力需要
3. カナダのCO2
3.1 カナダにおけるCO2供給
3.2 カナダのCO2需給と価格
3.3 カナダのCOCO2パイプライン
3.4 米国のCO2パイプライン網
3.5 カナダのCO2発生量
3.6 .カナダのCO2対策
3.7 カナダの炭素税(Carbon Pricing)
4. メタネーション反応とビジネスモデル
4.1 カナダでの注意事項
4.2 メタネーション反応の熱バランス
4.3 メタネーション反応生成ガスとビジネスモデル
4.4 メタンの製造コスト
4.5 その他のビジネスモデル
5. 北米の天然ガスパイプライン
5.1 カナダの天然ガスパイプライン
5.2 米国の天然ガスパイプライン網
5.3 カナダのガス輸出
6. まとめ
7. 参考資料

5.原子力関連

(ア)福島第一原子力発電所事故関連

5.1 発電用軽水炉の安全対策高度化技術開発

(プロジェクト名) 安全対策高度化技術開発「プラント安全性高度化」
(報告書名)
(報告書番号)
(発行年月)
(要 旨) 原子力の安全性向上に資する技術開発は、福島第一事故を踏まえ、深層防護の観点から安全性向上に資する技術を開発することにより、我が国における原子力発電技術の水準の向上を図り、もって発電用原子炉施設の利用促進等を図ることを目的とするものである。なお、要素技術開発は、プラントメーカ3社が主体的に実施し、当研究所は、プロジェクトの着実な管理を実施した。
平成31、令和元年度の成果の概要は、以下のとおりである。
(1) 要素技術開発
下記の2つの要素技術開発を継続実施した。
・静的デブリ冷却システム
・RCPシール漏えい防止対策技術
(2) プロジェクト推進
プロジェクト推進は、プロジェクトの推進に係る会議体の運営や関係機関との連絡調整等を通して、効率的かつ計画的に本プロジェクトを推進するものである。
今年度は、プロジェクトの着実な管理として、「運営会議」においてプロジェクト全体に係る計画や技術開発の進捗状況を確認するとともに、開発課題への対応を図り、円滑かつ効率的な技術開発を推進した。また、「運営会議(幹事会)」では技術開発の具体的な計画策定、進捗フォローと調整を行い、具体的かつきめ細かな進捗管理を行った。
(目 次)

(イ)原子力全般

5.2  国際原子力機関等における安全基準の動向調査

(プロジェクト名) 平成31年度原子炉等施設に係る国際原子力機関の安全基準の動向調査
(報告書名) 平成31年度原子力規制庁委託成果報告書 原子力発電施設等安全技術対策委託費(原子炉等施設に係る国際原子力機関の安全基準の動向調査)事業
(報告書番号) IAE-1919201
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 我が国の原子炉等施設に係る基準制度の整備及び基準策定に際しては、IAEA等の国際機関における安全基準文書の動向を把握し、これらとの整合性等にも配慮する必要がある。ここでは、原子力規制委員会の実施するIAEA安全基準文書及びその我が国の安全規制に係る検討作業を円滑にするための専門的支援業務を実施した。
まず、2019年6月のNUSSC(原子力安全基準委員会)会合対応に間に合うよう、専門家10名からなる調査会を設置し、2019年6月に開催された第47回NUSSC会合及び同年11月に開催された第48回NUSSC会合に向けて、その開催情報及び関連情報を収集・分析した。具体的には会合の約2か月前より、NUSSCのウェブサイトに掲載された審議対象文書についての分析を進め、調査会メンバーからのコメント及びNUSCC調査会での議論結果を踏まえて、IAEAに対するコメント素案を作成した。会合の約1か月前からは、各国コメント及びIAEAコメント処理票について、ウェブサイトの掲載情報を収集し、一覧表にまとめ、それらのコメントについて評価及び整理を実施した。これらの整理結果を基に原子力規制庁の指示によりNUSSC会合における発言案等の英訳支援を実施した。その上で、第47回及び第48回NUSSC会合に参加して情報収集を実施した。調査会については、2019年5月から同年10月にかけて第47回NUSSC会合の前に2回、第48回NUSSC会合の前に1回の合計3回実施した。
第47回NUSSC会合で加盟国コメント回付が承認された2件(実質3文書)及び第48回NUSSC会合で同様に承認された2件(実質8文書)について、加盟国コメントへの対応を実施した。加盟国コメント回付文書がウェブサイトに掲載された後、変更点、確認のポイント、過去の調査会での議論を踏まえたコメント案を整理の上、調査会メンバーにコメント依頼を行った。それらのコメントを集約し、必要に応じてコメント者へ確認を実施した上で、事務局案と合わせた加盟国コメント素案を作成し、原子力規制庁に報告した。
また原子力規制庁が実施するIAEA安全基準文書及びその我が国の安全規制に係る検討作業の円滑化に資するため、安全指針2件の邦訳支援及び安全指針の草案6件の仮訳支援を実施した。
(目 次) 1. 緒言
2. 平成31年度の業務概要
3. 平成31年度の業務詳細内容と調査の結果
3.1 原子炉等施設に係る安全基準文書案への対応のための情報収集及び整理
3.1.1 NUSSC会合の開催情報の確認
3.1.2 NUSSC会合の議題及び審議文書の確認及び整理
3.1.3 審議文書へのNUSSC参加国等のコメントの分類及び整理
3.2 原子炉等施設に係る安全基準文書に関連する会合への対応
3.2.1 審議対象文書に対するコメント案の検討
3.2.2 各国コメント及びIAEAのコメント処理票の整理と分析
3.2.3 NUSSC会合における発言案等の英訳支援
3.2.4 第47回及び第48回NUSSC会合での情報収集
3.3 調査会の開催
3.3.1 調査会の目的
3.3.2 専門家の選定の考え方
3.3.3 調査会の実施
3.4 加盟国コメントの対応
3.4.1 加盟国コメントの対象
3.4.2 加盟国コメントの整理
3.5 原子炉等施設に関する安全基準文書等の出版物の邦訳支援
3.5.1 邦訳の対象文書
3.5.2 邦訳支援の作業及びレビューの概要
4. 結言
5. 参考文献

(ウ)原子炉廃止措置に関する調査研究

5.3 原子力発電所の廃止措置計画に係る標準素案の整備

(プロジェクト名) 原子力発電所の廃止措置計画に係る標準素案の整備(基本安全原則、計画標準、安全評価実施、ガイドライン)
(報告書名) 原子力発電所の廃止措置計画に係る標準素案の整備(基本安全原則、計画標準、安全評価実施、ガイドライン) 令和元年報告書
(報告書番号) IAE-1979902
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 日本原子力学会(AESJ)標準委員会(SC)基盤応用・廃炉技術専門部会(ATC)廃止措置分科会(R3SC)においては、以下の標準制定、改定、ガイドライン制定を進めている。
(1)「原子力施設の廃止措置の基本安全原則」(新規制定)
(2)「実用発電用原子炉施設等の廃止措置の計画」(改定)
(3)「実用発電用原子炉施設の廃止措置計画時の安全評価実施基準」(新規制定)
(4)「廃止措置関連ガイドライン類(放射能インベントリ評価、施設特性調査、作業計画立案)」
第55回廃止措置分科会(2019.2.21)にて(1)(2)の素案に対する書面投票を決議し、続く第56回廃止措置分科会(2019.4.26)で報告・審議された。今年度は、上記(1)~(4)の制定のための準備を進めるとともに、これに基づき、標準委員会(SC)及び基盤応用・廃炉技術専門部会(ATC)への対応を実施してきた。
本業務では,上記(1)~(4)の標準制定、改定、及びガイドライン制定のため準備と標準委員会(SC)及び基盤応用・廃炉技術専門部会(ATC)対応を行う業務を実施した。実施内容は次の通りである。
1) 原子力施設の廃止措置の基本安全原則(原子力施設の廃止措置基本安全基準:20XX原案)作成
2) 実用発電用原子炉施設等の廃止措置の計画(実用発電用原子炉施設等の廃止措置計画基準:20XX)作成
3) 実用発電用原子炉施設の廃止措置計画時の安全評価実施基準作成助成
4) 廃止措置関連ガイドライン類作成
5) 資料作成及び制定に係る経緯資料の電子データ整備
(目 次) 1. まえがき
2. 業務計画
2.1 業務委託の目的
2.2 業務委託の内容
2.3 業務期間
2.4 業務体制
2.5 委託工程
3. 業務内容及び成果
3.1 原子力施設の廃止措置の基本安全原則
3.2 実用発電用原子炉施設等の廃止措置の計画
3.3 実用発電用原子炉施設の廃止措置計画時の安全評価実施基準
3.4 廃止措置関連ガイドライン類
3.5 資料作成及び制定に係る経緯資料の電子データ整備
4. まとめ
4.1 全体概要
4.2 原子力施設の廃止措置の基本安全原則
4.3 実用発電用原子炉施設等の廃止措置の計画
4.4 実用発電用原子炉施設の廃止措置計画時の安全評価実施基準
4.5 廃止措置関連ガイドライン類
4.6 資料作成及び制定に係る経緯資料の電子データ整備
5. あとがき(まとめ)

5.4 国際的視野を持つ廃止措置マネジメントエキスパート育成に係る支援

(プロジェクト名) 国際的視野を持つ廃止措置マネジメントエキスパート育成に係る助成
(報告書名) 国際的視野を持つ廃止措置マネジメントエキスパート育成に係る助成 作業報告書
(報告書番号) IAE-1979301
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 原子力施設の廃止措置では、日々刻々と変化していく状況を適切に管理していくことが安全かつ合理的な実施及び完遂に必須の事項である。施設の状況が変化していくことが廃止措置の最も重要な特徴であり、廃止措置という事業の本質である。状況が常に変化していく施設に対して、安全かつ合理的に廃止措置を実施していくためには、このような廃止措置の本質を理解した“廃止措置マインド”の醸成が第一に求められる。このような廃止措置において求められる要件を満たす技術者として、原子力施設の廃止措置の計画、実施及び終了の各段階において、国際的な視野を持った、効果的なプロジェクトマネジメントが実践可能な人材を育成することを目的とする文部科学省補助事業の支援を行った。当研究所はこの支援業務において以下の事項を実施した。
1)プロジェクトマネジメント(PM)研修
 研修カリキュラムの構築と実施
- 事前研修プログラムの作成
- 事前研修の実施(送付,事前回収,採点及び添削)
- 机上研修プログラム及び教材の作成
- 机上研修の実施及び実施結果の評価
- 事後研修プログラムの作成
- 事後研修の実施と研修後のフォロー
2)プロジェクトマネジメント(PM)実習
 実習カリキュラムの構築と実施
- 実習課題の設定と教材の作成
- 実習の実施と実施結果の評価
- 研修終了以後のフォロー
3)海外研修
海外における廃止措置の先行実施例を視察するとともに、現場のエンジニアと議論を行い、プロジェクトマネジメントの実施状況を理解するため、海外研修を実施した。
4)業務の総括
 本年度実施分の内容を総括し,改善事項を抽出した。対象は次のとおりとした。
 ・研修及び実習の教材
 ・研修及び実習の実施状況
 ・研修及び実習後の研修生のフォロー
 ・海外研修の実施方法
(目 次) 1.一般事項
2.実施内容
2.1 プロジェクトマネジメント研修
2.2 プロジェクトマネジメント実習
2.3 海外研修
3. 業務の総括
3.1 昨年度の課題に対する対応
3.2 次年度の改善点

5.5 原子力発電所等の廃止措置準備作業における放射能インベントリ評価の技術支援

(プロジェクト名) 原子力発電所等の中性子輸送計算及び放射化計算に関する技術知見の提供
(報告書名) 原子力発電所等の中性子輸送計算及び放射化計算に関する技術知見の提供 委託報告書
(報告書番号) IAE-1979901
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 安全かつ合理的な原子力発電所等の廃止措置、または運転中廃棄物の処理・処分の計画立案には、第一に施設に残存する放射能の性状、分布及び量を把握する必要があり、中性子輸送計算、放射化計算が必要である。また、これらの計算は、医療用加速器の分野においても、遮へい設計や廃棄に係る放射能インベントリ評価に必要となる。本業務では,委託元が実施する上記業務を支援するため下記内容の情報提供を行った。
ⅰ) 原子力発電所等の中性子輸送計算及び放射化計算に係る助言・知見の提供
原子力発電所等の中性子輸送計算及び放射化計算を行う際に生じた技術課題に対し、課題解決の方法の提案・助言を行った。また、必要に応じ、当社の将来の放射能インベントリ評価、遮へい計算等の委託の受注に資するため、使用予定のコードに関する使用方法、サンプル問題等の提供、活用方法の提案、課題解決のための助言を行った。
ⅱ) その他技術知見の提供
中性子輸送計算、放射化計算に関連する計算コードや解析手法について、情報を提供した。また、これらの活用例(原子力発電所の放射能インベントリ評価の概要等)を紹介した。
(目 次) 1.一般事項
2.本業務の概要
3.本業務の成果
3.1 定期的打ち合わせ(コンサルティング)の実施
3.2 原子力発電所等の中性子輸送計算及び放射化計算に係る助言・知見の提供-
3.2.1 解析コード及び解析手法に関する情報の提供
3.2.2 中性子輸送計算に係る知識の習得
3.3 外部発表の支援


6.国際標準関連

6.1 エネルギーマネジメント・省エネルギーに関する国際標準化に係る調査研究

(プロジェクト名) 平成30年度省エネルギーに関する国際標準の獲得・普及促進事業委託費 省エネルギー等国際標準化開発(国際標準化分野(新規対応分野))
(報告書名) 平成31年度省エネルギー等国際標準化開発
エネルギーマネジメント・省エネルギーに関する国際標準化 成果報告書
(報告書番号) IAE-1919104
(発行年月) 2020年2月
(要 旨) TC301(エネルギーマネジメント・省エネルギー量)の下で、ISO 50045及びITS50044が新たに発行され、ISO50049、ISO50005、ISO50009(日本提案)、ISO50004改定、ISO50003改定の規格開発が実施された。またISO50010およびISO50006改訂が新事業として承認された。日本提案のISO50009「複数組織が実施する共通のエネルギーマネジメント活動に関するガイダンス」開発は、2回の国際WG会合での審議を経て順調に進展し、令和2年2月にDIS段階に移行した。もう1件の日本提案「エネルギーマネジメント進展の測定」はAHG5での準備作業が公式に開始され、2020年度のNWIP投票に向けて検討作業を継続している。
こうした規格開発活動は、国内では国内審議委員会およびWGでの検討を通じて、国際面では6月のTC301年次総会・WG、12月の国際WG会議等の機会を通じて実施された。
(目 次) 1. 事業目的・事業概要
1.1 事業目的
1.2 事業概要
2. 平成31年度の実施体制及び事業概要
2.1 実施体制
2.2 事業のスケジュール
2.3 事業概要
3.平成31年度の事業実施内容
3.1 TC301国際規格開発事業全般
3.2 日本提案による新規格の開発及び検討状況
4. まとめ

6.2 ISOにおけるCCS分野の規格制定に関する活動

(プロジェクト名) 平成31年度地球温暖化対策における国際機関等連携事業(CCS国際連携事業(CCS関連国際機関等との連携事業))におけるCCS関連の規格化のQ&Vとクロスカッティングイッシュー分野への対応業務
(報告書名) 平成31年度地球温暖化対策における国際機関等連携事業(CCS国際連携事業(CCS関連国際機関等との連携事業))におけるCCS関連の規格化のQ&Vとクロスカッティングイッシュー分野への対応業務 調査報告書
(報告書番号) IAE- 1919101
(発行年月) 2020年3月
(要 旨) 平成23年度に設置が決定したCO2回収貯留(CCS)に関するISO/TC265の活動のうち定量化と検証(Quantification and Verification,Q&V) とクロスカッティングイッシュー分野へ対応した。また、CCS関連の規格化のQ&Vとクロスカッティングイッシュー分野に関する各国の議論の動向を調査し、収集した各国の動向について国内関係者へ情報提供を行う等、国内での議論を支援することにより、CCS関連の規格化のQ&Vとクロスカッティングイッシュー分野に関する議論を先導した。
(1) 国内WGの開催
(2) 国際委員会(ISO/TC265)及びWGへの参加
(3) CCS 関連の規格化に関する各国の動向調査
これらの取組みを通じて、Q&V・CCI WGが担当する定量化と検証(ISO 27920:Carbon dioxide capture, transportation, and geological storage — quantification and verification),クロスカッテッィングイッシューのうちCO2流組成(ISO/TR 27921:Carbon dioxide capture, transportation, and geological storage — Cross Cutting Issues — CO2 stream composition),およびリスク管理(ISO/TS 27924:Risk management for integrated CCS projects)といった文書作成に貢献した。
(目 次) 1章 概要
2章 CCS関連の規格化への対応
2.1 WG4(Q&V)とWG5(CCI)の概要
2.2 実施内容
2.3 第13回ISO/TC265総会(キャスパー、米国)会合までの活動
2.4 米国キャスパー会合
2.5 米国キャスパー会合以降の活動
2.6 文献調査
2.7 今年度の活動のまとめ
2.8 今後の取り組み

報告書・外部発表

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