様々な産業でシミュレーションを用いることが増えており、その信頼性の確保は不可欠です。また、福島第一原子力発電所の事故では、津波解析や放射性物質の大気拡散解析への対応の失敗があり、その教訓としてシミュレーションの信頼性を高めることが必要です。検証と妥当性確認(Verification and Validation, V&V)はシミュレーションの信頼性を高めるための具体的な方法論です。ここではその概要を解説します。V&Vは学会において技術規格として策定されており、解析技術者と意思決定者の間のコミュニケーションやシミュレーション技術の産業競争力の確保といった役割もあります。