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新しい「エネルギー基本計画」策定に向けた意見

新しい「エネルギー基本計画」策定に向けた意見

2013.12.27
(一財)エネルギー総合工学研究所

 エネルギー総合工学研究所では、「エネルギーの未来を拓くのは技術である」との基本的な考え方の下、様々なエネルギー技術に関して「総合工学」の視点から調査、研究、評価等に取り組んできております。
 これらの知見を踏まえ、平成25年12月6日に意見募集が開始された「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会・エネルギー基本計画に対する意見」に対して下記のコメント及び修文案を提出致しました。下記の記載は、所定のパブリックコメントの様式に従ったものです。

提出意見

1.全体について

(1) 今回の「意見」については、我が国のエネルギー供給を担ってきた化石燃料、原子力、再生可能エネルギー各々の位置付けと政策の方向性が明示されていること、将来のリスクに対応し得る強靭なエネルギーシステムを構築するため、エネルギーの供給面に加え流通・需要面の取組も取り上げられていることから、全体として評価したい。

(2) 以下、2.のとおり、下記の点についてコメントする。

ア) 政策の方向:各エネルギー源の特徴を踏まえた政策の必要性
イ) ロードマップ:国際機関との協調
ウ) 原子力:原子炉のリプレースや新増設に備えた技術開発や人材育成
エ) 石炭:再生可能エネルギーとの組合せ、CCS等による環境負荷低減
オ) 石炭:CCSの組込による発電効率低下を抑制する技術開発
カ) 太陽熱:集光太陽熱による水素製造や発電に係る技術開発

2.具体的箇所に関するコメントと修文案

(1)p.15「第2章 第2節 1.」

(コメント)

各エネルギー資源の位置付けの検討に当たっては、その資源論的評価や利用施設の計画・建設・利用年数等への考慮が必要である。例えば原子力発電所は立地に長期間を要することに加え発電所としての稼働期間や廃止に要する期間も長期に亘り、百年のスパンで考える必要がある。
このため、各エネルギー源に対する取組を進めるに際しては、「意見」にある各々の特徴に加え、長期的視点でライフサイクル全体を見渡して考えることが必要である。

(修文案)

第2段落として以下を追加。
「その際、各エネルギー源については、その開発や関連施設の計画・導入から設置、利用、廃止に至るまでの期間が大きく異なることから、各々のライフサイクルの違いを踏まえ、長期的視点に立って取り組むことが必要である。」

(2)p.17「第2章 第2節 1.(3)」

(コメント)

石炭はCO2排出原単位が大きく、大幅なCO2削減には効率化とともに石炭火力でのバイオマス混焼や太陽熱等の再生可能エネルギーの導入が有効である。再生可能エネルギー利用の小規模のため効率が低い、もしくは不安定であるという欠点を火力との組合せで補完することが可能である。

(修文案)

第1段落を次のように修正。
「(…再評価されており、)一段の高効率化、バイオマスや太陽熱等の再生可能エネルギーとの組合せ、CCSの導入等により環境負荷を低減しつつ活用していくエネルギー源である。」

(3)p.18「第2章 第2節 1.(5)」

(コメント)

原子力を引き続きベース電源として活用していくためには、技術基盤の維持・向上が不可欠である。我が国では現在、福島第一事故の反省、教訓を踏まえ、シビアアクシデントを想定した新型軽水炉の開発に取り組んでおり、これら日本企業の有する高度な設計技術や安全技術、人材を維持していくこと等により、今後廃止措置を迎える原子炉のリプレースや新増設に備えていくことが必要である。

(修文案)

第2段落(安全性を…)の後に第3段落として以下を追加。
「また、原子力の利用に当たっては、その技術基盤の維持・向上が大前提であり、既設炉の安全性向上や今後廃止措置を迎える原子炉のリプレースや新増設に向け、安全性を高める技術開発や将来の原子炉に求められる技術開発、これらを支える人材育成を図っていくことが重要である。」

(4)p.58「第3章 第8節 1.」

(コメント)

エネルギー関係技術開発のロードマップは、技術で未来を拓く日本にとって極めて重要である。一方、エネルギー技術の国際性の面にも留意し、国際協調を図ることが重要である。この観点で、IEAにおいて随時進められているエネルギー技術ロードマップの検討に参加しその成果を活用するとともに、国際協力の可能性も検討する必要がある。

(修文案)

第3段落(その際、…)の最後に以下を追加。
「また、国際機関等における関連の活動に参加し、その成果も踏まえるとともに、国際協力にも戦略的に取り組み、国際協調を図る。」

(5)p.58「第3章 第8節 2.」

(コメント)

太陽光発電はFITにより普及が図られている一方、集光太陽熱利用は技術開発段階にある。集光太陽熱は直接利用、発電、水素製造等様々な可能性があり、今後強化が必要である。

(修文案)

第3段落7行目を次のように修正。
「(…人工光合成)、太陽光の集光による高温を用いた水素製造や発電など(を始めとする…)」

(6)p.59 同上

(コメント)

石炭火力では高効率化に加え、CCSを組み込んだ場合の発電効率低下を抑制する技術開発が必要である。例として、高効率CO2回収型IGCCやケミカルルーピングの開発が挙げられる。

(修文案)

最後の段落に以下を追加。
「(…進めていく。)その際、CCSの組込による発電効率の低下を抑制するための技術開発も併せて推進する。」

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