A. |
研究テーマの妥当性・意義 |
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経済性と環境適合性に優れた再処理システムの実現を目指す技術開発であり、実施意義が認められる。 |
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本技術開発は、経済性、環境への負荷低減という観点で、優れた再処理システムの実現を狙う観点から、実用化が望まれるところが大きい故に、再処理プラント概念設計と安全性向上に具体的な成果を期待する。 |
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しかし、新しい再処理法として問題点抽出や成立性の検討を行っているのか、それとも、本方法を実用化にもっていくための技術開発を行っているかの中間にある感で、4年間という期間も含めて中途半端な印象を受ける。 |
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▲Top |
B. |
研究開発目標、計画の妥当性 |
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(1) |
研究開発目標の革新性の観点からの妥当性
研究開発目標は国際的に見ても高い水準にあると認められる。 |
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(2) |
研究開発目標の事業目的達成の観点からの妥当性
研究開発目標は実用化の観点からの要求水準を概ね満足していると認められる。 |
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照射済MOXの直接抽出試験がないので、実用化には少し遠いが、実用化に向けての目標として妥当である。 |
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実用化の観点ではメインプロセスについては基本特性把握ができつつあるが、周辺については未だ全ての課題を顕在化しきっていない。このあたりの明確化とそれらの対処方針をキチンとしておくことが今後の課題である。 |
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(3) |
研究開発計画の妥当性
研究開発計画は総体的に妥当であると認められる。 |
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照射済MOXの直接抽出試験が望ましかったところであるが、概ね妥当である。 |
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直接抽出過程において超臨界状態でFPが抽出されないことを示す必要がある。 |
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本プロセスは、せん断使用済燃料の熱処理による燃料粉からの直接抽出を想定しているものであるが、燃料粉の粉末性状(粒径分布等)が、直接抽出に適したものかどうかの評価が必要と考える。 |
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(4) |
研究開発計画の柔軟性
研究開発計画の見直しなどは概ね妥当であると認められる。 |
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「定量的な検討が不足している。」との指摘に対して、対応の努力が認められるが、必ずしも十分ではない。実用化を目指すのであれば、その目標においても、例えば回収率や除染係数の目標値を定量的に示すことが必要である。また、高放射性廃液量がPUREX法の約20分の1に削減できるとしているがその具体的内容について示す必要がある。 |
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▲Top |
C. |
研究開発実施者の事業体制、運用の妥当性 |
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事業体制、運用は概ね妥当であると認められる。 |
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三菱重工以外の参加機関の寄与、関係者間の連携、情報交換は不明である。単なるアドバイザーにならないようにグループ内の役割分担を明確にして進める必要がある。 |
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D. |
計画と比較した達成度、成果の意義 |
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(1) |
計画と比較した目標の達成度
当初計画の目標は概ね達成されていると認められる。 |
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本年度の実施項目である「照射済MOX燃料の常圧溶解」については、次年度の報告となっているが、実施状況を把握、評価するためにも、今年度の結果を記載すべきであった。 |
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(2) |
実用要素技術としての成果の意義
実用要素技術として概ね妥当な成果であると認められる。 |
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単に良い結果が得られればそれで良しとするのではなく、超臨界圧溶解における溶解過程のメカニズムに関する基礎的理解を高めることにより重点を置くとともに、未照射燃料を用いた直接抽出試験によるデータに基づいてFP、RE、MAなどの超臨界圧条件下での挙動をどのように検証して的確に示すかが重要であると考える。 |
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スケールアップの問題点を明確にし、解決の見通しを明らかにする必要がある。 |
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(3) |
その他特筆すべき成果
口頭発表のみでなく、論文としての発表が望まれる。人材育成の成果は不明である。 |
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E. |
成果の実用化・事業化可能性 |
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実用化・事業化までの道筋は不透明な部分がある。 |
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本当の実用化までは未だ距離があるが、新しい発想に基づくプロセスの第1ラウンドとしての実用化イメージが構築されつつある。 |
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現在行われている方法の代替を提案しているのであるから、本技術開発の中で実用化への道筋を明らかにする責任がある。 |
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超高圧CO2を再処理プラントで用いることに対するプラントの工学的安全設計とそれによる安全性の担保が最大の課題かつ実用化を左右するファクターと考えられる。この意味で、システム安全設計の方針、設計の具体的提示およびコスト評価を望みたい。 |
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超臨界状態で使用するシステムの材料をどのように考えているのか明らかにする必要がある。 |
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