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長寿命ガラス固化溶融炉に関する技術開発
平成17年度 審査委員会評価
 
実施者:
(独)日本原子力研究開発機構、石川島播磨重工業(株)、埼玉大学

【総合評価】
 本技術開発はHLWの処理処分コスト低減を図る上で重要な課題の一つであり、実用性のある革新的な成果を創造する実施意義の高い技術開発であると認められる。平成17年度は当初の計画を完了し、概ね予定通りの目標、成果を達成し、今後の成果も期待できる。平成17年度の技術開発成果と進捗状況評価では総体的に適切であると評価され、平成18年度は計画通り本技術開発を継続することが妥当であると認められる。
 
【参考コメント】
A. 研究開発テーマの妥当性・意義
  本技術開発は実用性のある革新的な成果を創造する実施意義のある技術開発であると認められる。
HLWの処理処分コスト低減を図る上で、長寿命ガラス固化溶融炉の開発は重要な課題の一つである。
バックエンドにおける重要な要素技術開発であり、実用化が期待される。
本技術開発はコスト低減の観点から意義が大きいものであるが、実用化に際しては、高燃焼度化燃料、高減容化等の現実的な条件に基づく試験計画が必要である。
実際のプラントに直接フィードバックできる技術であり、最終的には高い実用性を期待できる。
ガラス固化溶融炉の長寿命化を目指して、耐火材の侵食、電極消耗に対する措置を講ずるものであり、実用性のある革新的な成果を創造する実施意義の高い技術開発であると認められる。
国産技術として着実に成果を大いに期待したい。
  ▲Top
B. 研究開発目標、計画の妥当性
  (1) 研究開発目標の革新性の観点からの妥当性
(非該当)
  (2) 研究開発目標の実用化の観点からの妥当性
研究開発目標は、実用化の観点からの要求水準を概ね満足していると認められる。
耐火材の侵食と電極消耗に的を絞る研究開発目標は的をえたものであると考える。
可能かどうかは不明であるが、20年の開発目標は、実用化の観点から適切な水準に十分達している。
  (3) 研究開発計画の妥当性
研究開発計画は概ね妥当であると認められる。
    * 白金属元素対策は極めて重要な課題であるが、この対策との整合性をより強める必要があるのではないか。
    * 20年の炉寿命を達成するためには、炉壁冷却の効果・影響についてさまざまな角度から慎重に検討しておくことが望まれる。予算の過不足は不明である。
  (4) 研究開発計画の柔軟性
    * 初年度であり、今後必要に応じて動向変化や計画の見直しを行うことを期待する。
    * 炉壁冷却の効果・影響については不明の部分が多い。柔軟に対応していくことが望まれる。
  ▲Top
C. 研究開発実施者の事業体制、運用の妥当性
  事業体制・運用は概ね適切に行われていると認められる。
  * ガラス固化に関して、実績を積み重ねつつある日本原燃との情報交換、意見交換を積極的に進めてはどうか。
  * プロジェクト内で再処理事業者(日本原燃)、電力事業者などを交えた第三者評価を実施することを勧める。
     
D. 計画と比較した達成度、成果の意義
  (1) 計画と比較した目標の達成度
当初の計画目標は概ね達成したと認められる。
  (2) 実用要素技術としての成果の意義
実用要素技術としての成果は概ね妥当であると認められる。
    * 成果の具体的反映の戦略が必ずしもよく見えない。
    * 炉壁冷却の効果・影響については不明の部分が多い。
  (3) その他特筆すべき成果、副次的効果
    * 計画実施初期の段階で判断材料に欠ける面がある。
    * 成果は今後適切に公表されるものと期待される。
     
    ▲Top
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