A. |
研究テーマの妥当性・意義 |
|
処分場の安全性を示す上で、低流速の地下水流速を測定する技術開発は重要であり、実施する意義が認められる。 |
|
* |
実フィールドでの計測技術としての期待があり、実用化できれば地層処分の安全評価への具体的貢献が可能となる。平成20年代には必要となる技術であり、実用化に向け着実に成果をあげていくことを期待する。 |
|
* |
測定可能性に関する技術的根拠が希薄であること、割れ目を流れる地下水流量を液貯めのようなところに導いて測定することの意義、5年間必要とすることの根拠のそれぞれにおいて疑義がある。 |
|
▲Top |
B. |
研究開発目標、計画の妥当性 |
|
(1) |
研究開発目標の革新性の観点からの妥当性
研究開発目標は国際的に見ても高い水準であると認められる。 |
|
|
* |
世界的に未確立な極めて緩慢な深部地下水の移動測度の新しい測定法の1つを確立しつつある点は高く評価できる。ただし、この方法ではブラウン運動その他の現象も含め、どこまでが意味のある測定下限値といえるのかは、明らかにする必要がある。 |
|
|
* |
ボーリング孔により地下水系を乱し、孔内での流速を測定することの妥当性を明確にして進めること。 |
|
(2) |
研究開発目標の事業目的達成の観点からの妥当性
研究開発目標は、実用化の観点からの要求水準に十分達している。 |
|
|
* |
本技術開発目標には、原位置での実証試験も含まれており、実用化への道筋が明確に示されている。 |
|
(3) |
研究開発計画の妥当性
研究開発目標は概ね妥当であると認められる。 |
|
|
* |
HLW処分事業のスケジュールなどにも合致しており、妥当な計画であると考える。 |
|
|
* |
原位置試験の実施方法、実施効果、実用化可能性・見通しについてH15年度も計画の再検討を行い具体的に提示することが挙げられていたが、周到な準備が要求されると考えられる。原位置試験の計画が現時点で確定していない状態で計画を現状どおり進めることには問題がある。 |
|
|
* |
従来より2桁程度精度の高い計測装置の性能や検出限界に関する定量的な検討が不足している。 |
|
(4) |
研究開発計画の柔軟性
研究開発計画の見直しは概ね適切に行われていると認められる。 |
|
|
* |
評価のコメントを反映し、一部計画を現実路線に修正するなど、柔軟な対応姿勢が見える。しかし、「性能や検出限界に関する定量的な検討が不足している。」との指摘に対して、特に新たな対応はみられない。 |
|
▲Top |
C. |
研究開発実施者の事業体制、運用の妥当性 |
|
事業体制、運用は概ね適切と認められる。 |
|
|
|
D. |
計画と比較した達成度、成果の意義 |
|
(1) |
計画と比較した目標の達成度
当初計画の目標は概ね達成されていると認められる。 |
|
|
* |
評価時点で目標に対し成果の不足はない。今後も発展的に検討が進められることを期待する。 |
|
(2) |
実用要素技術としての成果の意義
実用要素技術として成果の意義があり、妥当と認められる。 |
|
|
* |
小型センサーを開発した意義はあるが、計測装置が地下水の流れを正確に把握することができるかについてはまだ課題が多い。 |
|
|
* |
地下水中に存在する可能性のあるコロイド粒子の妨害を排除できるか確証が必要である。 |
|
|
* |
特許、実用新案等の取得努力をされたい。 |
|
(3) |
その他特筆すべき成果
口頭発表は行われているが、論文発表が望まれる。人材育成の成果も認められる。 |
|
|
|
E. |
成果の実用化・事業化可能性 |
|
実用化への道筋・見通しが不十分ながら明らかになっており、期待される。 |
|
* |
ボーリング一本で局所的なスポット情報を得ることと、天然バリア内における深層地下水の流向、流速の分布をどう予測し関連付けるのか、原位置試験を実際に実施して示すことが肝要と考える。実証(原位置試験)を含めて計画を遂行すれば、実用化への道のりは近いものになると思われる。これまでの進捗状況から判断するに目標への到達が期待できる研究である。 |
|
* |
本技術開発成果を他分野への応用の可能性についても検討に価値する。 |
|
|
▲Top |
|
>> 平成17年度 審査委員会評価 |
|
>> 平成16年度 審査委員会評価 |
|
>> 平成14年度 審査委員会評価 |
|
>> 平成13年度 審査委員会評価 |