A. |
計画に対する達成度 |
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(1) |
研究の目標に対する達成度
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本研究は、実用炉で発生したハフニウム板型制御棒ひび割れに関する1)機構解明と2)新たな設計提案である。1)については、ひび割れに至ったメカニズムの素過程を分析・考察し、個々の素過程の発生条件を明確にすることにより機構解明を行っており、当初の目標を達成したものと評価できる。2)については、設計上の配慮を示しているものの、具体的な設計要求の提示には至っていないと考える。 |
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(2) |
研究後継者の育成
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10人の研究者・技術者が養成され、原子力分野で活躍することになったことは評価できる。大学間の連携、電力・研究機関との意見交換などを通じて研究を進め、成果について国内外の場で広く発表させるなど積極的に研究後継者の育成に取り組んでおり、また、博士課程への進学や学位の取得(見込み)、研究機関での研究継続(見込み)など結果に結びついている。原子力分野で活躍することになったことは評価できる。引き続き将来に向けて人材育成に努めてほしい。 |
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(3) |
研究開発の進め方
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研究項目に対する大学(東京大学、東京海洋大学、東北大学)の分担は明確であり、また、連携も適切に実施されたと考える。研究初期の段階で電力会社やメーカー、研究機関等へのヒアリングによる情報収集を行い、研究過程の段階で、これら関係箇所が一同に会した研究検討会(ハフニウム研究会)開催による情報交換、議論等が行なわれており、このような外部との連携は研究の厚みに資したものと考える。 |
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C. |
最終的な成果 |
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本研究は、産業界において定性的な発生原因の解明に止まっていたハフニウム板型制御棒のひび割れ事象に関し、ハフニウムの照射効果や隙間環境におけるステンレスの腐食特性等、ひび割れの原因につながった個々の素過程について定量的な特性把握を試みたものであり、ただちに実機に適用できる成果に至らなかったものの、産業界における今後の制御棒開発に資する成果であると評価できる。 |
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材料工学は原子力プラント構成機器の健全性を議論する際に重要な技術であり、本研究を通じて材料・腐食関連基盤技術の強化に寄与したものと考える。 |
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▲Top |
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審査委員会評価 |
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審査委員会評価 |