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地層処分場の高圧環境における性能評価手法に関する技術開発
平成14年度 審査委員会評価
 
実施者:
(株)神戸製鋼所、東京大学、(株)コベルコ科研

【総合評価】
高レベル放射性廃棄物の地層処分システムに関与する現象への圧力の影響の解明は、技術的課題とされつつも試験の困難さもあって、その手法は整備されておらず、海外文献等による報告例もほとんどないのが現状であることから、地層処分場の高圧環境を模擬した実験が可能となるような高圧実験装置・実験手法及び解析手法の開発を目的として、本技術開発がH12年度より3年度にわたり実施され、当初の技術開発計画を予定通り完了した。短期間で多くの技術課題の研究開発を遂行し、多くの成果を生み出したことを評価する。 本技術開発の主な成果として、以下が挙げられる。
圧力に感度のある現象の摘出、高圧影響測定用の実験装置・実験手法の開発、実験・評価による圧力効果影響事象の解明、解析・評価手法の開発、総合評価を実施。
地層処分場で推定される高圧環境下での化学的・物理的な種々の事象に関する圧力感度を確認。
SiO2の水への溶解度、炭素鋼腐食生成物の形態、ベントナイト中の水及び陽イオン種の見かけの拡散係数には圧力感度がないことを見出した。
ガスの溶解度、炭酸錯体濃度、炭素鋼の腐食挙動、圧密透水、ベントナイトの透水係数等には圧力感度あることを見出した。
圧力感度の程度の定量的評価により、N2/O2/H2ガス溶解に伴う地下水環境変化、腐食抑制、圧密透水抑制、等は処分時安全性を高める方向に作用することを見出した。
CO2ガス溶解に伴う地下水環境変化、炭酸錯体形成、透水係数等は安全性に影響を与える可能性を見出した。
これらの定量評価を行うための実験装置・解析モデル等の実験手法を開発。
今後は、本技術開発成果を発展させ、重要度の高い圧力効果・影響事象をさらに精度良く定量評価する手法の開発等を行い、地層処分場の研究開発において有効に活用されることを期待する。
 
【参考コメント】
(1) 短期間にきちんとした仕事がなされたと評価する。圧力の影響の現れる要因とその安全性に対する影響分析の研究の重要性についてはなお議論の余地があると考えるが、誠実な取り組みには敬意を表する。
(2) 100℃以上の条件下で実験を実施していく課題について整理されることを望む。
(3) 学術的に検証が不十分な想定が多くみられるが、圧力に着目した点で国際的にも新しい研究として評価される。
(4) 本技術開発成果を実用化し、地層処分の性能評価に適用できるようにするためには、手法の妥当性についてあらゆる角度から検証し、その結果を公示する必要が生じよう。開発された各種計測法が公の標準規格と見なされるものとなるよう、試験結果を十分に吟味して、成果を(プロシーディングだけではなく)専門誌に公表することが重要である。その際、試験条件をできる限り詳細に示すことが望ましい。他に例の少ないことであるから、pH、Eh測定法の検定(校正)についても十分な吟味が必要である。
(5) 得られた試験データは貴重なものと認識するが解析モデルの確立の観点からは今後取り組むべき課題が数多くあるように思われ、更なる取り組みを期待したい。
(6) 地層処分を対象とした高圧環境下の研究例はこれまでほとんどなく、本件に対して、実験システム等の開発を行った事は、新規性が高く、試験により得られた成果を含め評価できるものと言える。但し、本計画内では、実処分環境下がどのような圧力状態になるのかといった考察が十分ではない。今後の課題としては、処分システムがどのような状況になった時に、今回得られたような影響が生じるのかといった検討が挙げられる。
(7) 研究成果を公共財産となるように査読付の論文や報告書として積極的に発表すること。
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