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長半減期MA・FP核種の分離回収システムの開発
平成14年度 審査委員会評価
 
実施者:
東京工業大学、三菱マテリアル(株)、日本原子力研究所

【総合評価】
高レベル放射性廃棄物に含まれる長半減期MAやFPを短半減期核種に変換することが期待されている核変換処理技術は大変魅力的であり、本技術開発は核変換炉へ長半減期MA・FPを安定供給できる化学分離システムを構築するために、MA及びI-129の高選択回収技術の開発を目的としてH12年度より3年度にわたり実施され、当初の技術開発計画を予定通り完了した。MA分離システム開発ではジアミド系抽出材TODGAによる高レベル廃液からのTRU元素の抽出と含窒素多座配位抽出材TPENを用いた希土類元素抽出分離法の開発、I-129回収システムでは金属銀添固体吸着剤を用いたヨウ素吸着剤プロセスとゼオライトを用いたPTSAプロセスを組み合わせた複合乾式プロセスの開発が行われ、当初の実施計画を遂行され、実用化への枢要技術について多くの成果を生み出したことを評価する。本技術開発の主な成果として、以下が挙げられる。
TPENはZn(II)などのハード金属にはマスキング剤として作用することから、TPEN-D2EHPA共同抽出系によりソフト金属を高選択抽出できることを確認した。
Am/Eu抽出分離試験において、分離係数100を達成し、TPEN本来の抽出性能を引き出すことに成功し、そのメカニズムを明らかにした。
多段型ミキサーセトラー抽出装置を用いて、TODGAを用いたAm/Euの共抽出とTPENを用いたAm/EuからのAmの分離を目的とした連続抽出プロセス試験に成功し、有効性を確認した。
基礎試験の条件等に基づき、PTSAプロセス試験装置を製作し、H交換ハイシリカモルデナイトHM30を用いて、ヨウ素及びNOxの吸着・脱離を連続して行うことが可能となり、プロセス実用化の見通しが得られた。
以上の技術開発により提案している分離回収システムが実現する可能性を見出したが、実用化に向けて性能の向上、コストの低減等を含む更なる技術開発が望まれる。
 
【参考コメント】
(1) 所期の目標は達成されたと考えるが、システムとしての妥当性を検証していく作業が残っている。その作業が投資対象として生き残れるように努力されたい。
(2) 問題を絞って、実用化の見通しをつける結果を出した点が評価される。
(3) MAの分離については、実際の高レベル廃液等を用いたホット試験の実施を望みたい。I-129の回収については、東海の再処理施設を利用してパイロット規模の実証試験を行い、実用化の見通しを得ることに意義がないか、検討が望まれる。
(4) 実用化を念頭におくと経済性の見通しが重要な検討課題となる。本方式導入に伴う燃料サイクルとしての経済性評価を今後期待したい。
(5) 先行する欧州プロセスとの比較評価が整理されるべきである。(他の国内外の検討プロセスとの分離効率、二次廃棄物発生量、システム規模、手間隙等の比較検討の詳細な記載を望む。)
(6) TPENについては、むしろ制約が大きいことが明らかにされた。アクチニドとランタニドを分離する手法については、様々な制約があり得るので、その実用化に当っては、小規模でも良いから早い段階での実廃液を用いた試験が望まれる。
(7) 研究成果を公共財産となるように査読付の論文や報告書として積極的に発表すること。
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