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フッ化揮発法と溶媒抽出法のハイブリッド再処理に関する技術開発
平成14年度 審査委員会評価
 
実施者: (株)日立製作所、埼玉大学、名古屋大学、東京電力(株)

【総合評価】
本技術開発では、軽水炉燃料サイクルを対象に、UおよびMOXを高精製度で回収でき、かつ現行のPUREX法よりも経済性の点等で優れた再処理技術を開発するために、フッ化物揮発法と溶媒抽出法とを組合せたハイブリッド再処理法(FLUOREX法)を考案し、その実用化のための枢要技術の開発を目的として、H12年度より3年度にわたり実施され、当初の技術開発計画を予定通り完了した。技術開発目標として、Uを選択的にフッ化する技術とU分離後の残渣を溶媒抽出に適する形とするための硝酸溶解する技術の成立性確認のため、(1)Uの選択フッ化、特に高速処理が可能なフレーム炉で使用済燃料を処理した場合のUの選択フッ化条件の把握、(2)フッ化残渣の酸化物転換、(3)転換酸化物の硝酸溶解性の把握、の3つの課題に絞った技術開発が行われ、当初の実施計画を遂行され、多くの成果を生み出したことを評価する。本技術開発の主な成果として、以下が挙げられる。
フレーム炉におけるUO2/PuO2粒子フッ化反応解析結果からU選択フッ化の成立性に見通しを得て、実用フレーム炉の設計のためのデータが蓄積した。
フッ化残渣に含まれる元素について高温化水分解法による酸化物転換試験を行い、各元素の酸化物への転換性を明らかにするとともに、その工程の技術的成立性を確認した。
Puの溶解性(共存するフッ化物イオンによるPuF4の沈殿)については、沈殿生成の恐れはなく、Puは溶解できることを確認した。
FLUOREX法を用いた再処理システムのプラント概念設計を行い、現在の再処理工場よりコスト低減(建屋容積が従来より大幅に削減)が可能であることの見通しを得た。
以上の技術開発によりハイブリッド再処理法(FLUOREX法)の実現見通しを得たが、実用化に向けては多くの課題もあり、性能・経済性の向上等の課題について更なる発展の必要性が見込まれ、実用化に向けて本技術開発成果を有効に活用されることを期待する。
 
【参考コメント】
(1) フッ化によって90%以上のUを最初にUF6の形で分離できるので、回収ウランの再濃縮利用に向いているという特徴を持つ。従って、Puを本格的に利用する社会が容易に実現しない場合、天然ウランの節約技術として意味を持つ可能性がある。
フッ化物揮発法と溶媒抽出法とのインターフェイスに開発要素があり、それらについて今回の技術開発により実現性の見通しを得たわけであるが、今回の成果を生かして引き続き経済性に優れた再処理技術の開発を進めることを望む。
(2) 初期の目標は達成されたと考えるが、システムとしての妥当性を検証していく作業が残っている。その作業が投資対象として生き残れるように努力されたい。
(3) 材料腐食問題は、安全性、信頼性、廃棄物対策などに影響する可能性がある。これをエンジニヤリングで解決するということであるが、そのためには材料腐食に関する基礎データが必要になる。U等の選択的フッ化条件、フッ化物の酸化物への転換条件等、クルチャトフ研で行われた実験について、国内で確認実験を行う必要は全くないかどうか、詳細な検討が望まれる。
(4) ポイントとなる部分を海外に委託しているが、蓄積されにくい技術については、やりっ放しにしないことが肝要である。
(5) 研究成果を公共財産となるように査読付の論文や報告書として積極的に発表すること。
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