• 東日本大震災に係る
      情報提供について
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    東日本大震災に係る情報提供について

     

    T 換算方法(換算式)

     

    1. 空気中の放射性物質を摂取した場合

       
         
    A:実効線量(μSv)
    C:空気中放射性物質濃度(Bq/cm3)
    S:滞在時間係数=((S1+fc×S2)/24h)
    S1:屋外滞在時間;8h
    S2:屋内滞在時間;16h
    fc:低減係数;1/4程度
    Ka:実効線量換算係数(μSv/Bq) 表−1吸引摂取データによる
    Q:摂取量(cm3/日)
    T:摂取期間;1日(原子力安全委員会の提言)
     

    2. 飲料水、野菜、牛乳等の放射性物質を摂取した場合

       
         
    A:実効線量(μSv)
    Ca:放射性物質濃度(Bq/kg)
    Ka:実効線量換算係数(μSv/Bq) 表−1の経口摂取データによる
    Q:摂取量 kg/日)
    T:摂取期間;1週間程度=(7日)(原子力安全委員会の提言)

          注1 19回原子力安全委員会資料第2号(H23年3月25日 )より抜粋
    表−1 実効線量換算係数注2
    表1 実効線量換算係数
     

    II 換算の具体例

     

    [具体例1] 空気中の放射性物質を摂取した場合

    1)条件
           3月30日の福島県相馬郡飯舘村におけるダストサンプリング測定結果(文科省HPより)28 Bq/m3のヨウ素131を含む空気を1日吸引した場合
     
    2)計算
       
         
    A:実効線量(μSv)
    C:空気中放射性物質濃度 28Bq/m3
    S:滞在時間係数 =((S1+fc×S2)/24h)
      =(8+1/4×16)/24
    =0.5
    S1:屋外滞在時間;8h
    S2:屋内滞在時間;16h
    fc:低減係数;1/4程度
    Ka:実効線量換算係数(μSv/Bq)=0.0074
       (表−1の吸引摂取データによる)
    Q:摂取量 15,000L=15 m3/日(成人の場合で、1回の呼吸量を
      0.5Lとし、1分間の呼吸数を15〜20回と仮定)
    T:摂取期間;1日

    A=28×0.5×0.0074×15×1=1.554μSv

     
    3)まとめ
          上の例に示しますように、換算したシーベルトは時間当たりの数値にはなっていません。すなわち、表-1の実行線量換算係数で換算されたシーベルト値は、体内に取り込んだ放射性物質が体内に存在している間に(つまり半減期も考慮して)人体に影響を及ぼすと考えられる総線量を意味しています。
    上記の1.554μSvは、1日の摂取量ですので、時間当たりの摂取量は

    1.554/24=0.065μSv/h

    となります。
    これは、2ページ(別紙-1)の一般公衆の監視区域外基準 1mSv/年=0.11μSv/h以下となり、人体に影響はありません。しかし、これはあくまでもベクレルからシーベルトへの換算の目安であり、原子力安全委員会は、基本的考え方でまとめているように線量の推定は、モニタリング測定結果によることを推奨しています。
       
     

    [具体例2] 飲料水、野菜、牛乳等の放射性物質を摂取した場合

     
    1)条件
          1kgの野菜に100ベクレルのヨウ素131が付着し、それを毎日200グラムを1週間食べた場合
     
    2)計算
       
         
    A:実効線量(μSv)
    Ca:放射性物質濃度100Bq/kg
    Ka:実効線量換算係数(μSv/Bq)=0.022
    表−1の経口摂取データによる)
    Q:摂取量 02kg/日
    T:摂取期間;1週間程度=7日

    A=100×0.022×0.2×7=3.08μSv

     
    3)まとめ
          上記の3.08μSvは、7日間の摂取量ですので、時間当たりの摂取量は

    3.08/(7×24)=0.018μSv/h

    となります。
    これは、2ページ(別紙-1)の一般公衆の監視区域外基準 1mSv/年=0.11μSv/h以下となり、人体に影響はありません。しかし、これは[具体例1]と同様にあくまでも目安であり、線量の推定は、原子力安全委員会は、モニタリング測定結果によることを推奨しています。

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    注1