A. |
計画に対する達成度 |
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(1) |
目標の明確化及び達成度
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「非DNA損傷、染色体異数化、発がん」仮説の実証に向けた事業の目標は明確であり、3大学の分担、連携も円滑に進み、今年度の目標とした成果は挙げたものと思われる。 |
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被ばく後の時間で早期、中期、後期の分子反応を3大学で分担して担当とあるが、早期ではDNAを放射線被ばくの分子ドジメータとした開発を目的とすることと染色体異数化の解明や、この3期に分けた研究がどう関連付けて説明されるのか本報告書では明確ではないように思われる。 |
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成果発表も重複が多く、本研究と関連のないものも見受けられる。重複して記述する必要があれば、(前出)と断るべきである。 |
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(2) |
研究後継者の育成
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研究後継者の育成では、修士、博士課程の学生も従事させ、研究発表の機会を作るとともに、泉州放射線セミナーを立ち上げるなど、人材育成に積極的な取組がなされている。 |
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今後とも、育成目標(レベル)、育成のための工夫、その成果をどのように評価するのかを事前に決定して研究後継者を育成されることを期待する。 |
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論文発表などにより博士課程と修士課程の学生が育成されていると判断できるが、各技術開発のなかでどのように育成されたのか、実態をもう少し記載して欲しい。 |
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(3) |
研究開発の進め方
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外部の専門家を含めたシンポジウムでは、LNT仮説を擁護する専門家や細胞内成分の放射線等の障害による発がんメカニズムの研究者も招いて徹底的に議論して欲しい。 |
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最終年度はサブテーマの成果の統合が求められるため、連携の強化による情報の共有化と実施工程の管理により一貫した理論構築を期待する。 |
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▲Top |
B. |
次年度以降の計画と目標達成の見通し |
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「非DNA損傷,染色体異数化、発がん」説の確立に向けた最終年度の事業であり、これまでの成果の上に立って目標を達成して欲しい。 |
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特に、ミトコンドリア膜損傷のしきい値およびミトコンドリア膜損傷という超ミクロの話を染色体損傷、発がんメカニズムに結び付ける過程を明確にし、「LNT仮説」を否定するとの目標達成を期待する。 |
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▲Top |
C. |
最終成果の見通し |
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本研究は従来のLNT仮説を打破する先覚的取組であり、成果が国内外の研究者に受け入れられるにしても相当の時間を要すると考えられるが、新しい仮説が国際的に認知され、放射線防護に関する国際基準の見直し・合理化に資することを期待する。 |
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>> 平成19年度 審査委員会評価 |