A. |
計画に対する達成度 |
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(1) |
目標の明確化及び達成度
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3大学での分担と目標が明確であり、初年度の目標はそれぞれ達成されたと判断される。但し成果の重複記載や、当プログラム開始以前の成果記載も見受けられるので注意されたい。 |
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成果の概要に記載された研究サブテーマの項目が一致しておらず、項目毎の達成度が確認しづらい。 |
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今年度は1年目の予備的段階と認識している。目標は明確であるが、仮説の証明などの所要の成果があげられるかは、来年度以降の研究次第と考えられる。 |
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放射線発ガンの標的がDNAでなく、タンパク質である可能性の確認や、染色体の異常が数十回の細胞分裂を経ても維持されることの確認といった当初目標を上回る知見が得られている。 |
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(2) |
研究後継者の育成
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後継者育成の観点からの記述がないので俄かに判断し難いが、発表論文、口頭発表等が大勢の連名となっていることから、人材育成にも役立っていると思われる。国内外での学会、セミナー等での発表、報告活動を非常に精力的に行っていることは大いに評価できる。 |
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複数大学の共同事業であるため担当している研究者は多いが、後継者の育成という観点での記述が一項目のみであり、全体的な育成面での記載がない。研究案件各項目に対して育成面での記載を行う等の工夫がほしい。 |
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2名の社会人大学院生(平成20年度に博士課程に受入れ)を放射線安全管理の専門家に育成していただきたい。 |
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(3) |
研究開発の進め方
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3大学の連携、情報交換も適切に行われているようである。 |
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研究担当者間の情報交換のための会合が2回開催されており、今後も研究者間での情報連絡を密にして研究をすすめていただきたい。 |
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セミナーに後継者育成機能を入れると良い。 |
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プログラム自身が体制面、連携面で高く評価できる。情報交換は、それぞれのグループで機会があれば積極的に行う姿勢であり、実績もある。予算面での根拠は不明であり、この点の改善が望まれる。 |
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▲Top |
B. |
次年度以降の計画と目標達成の見通し |
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全体計画、本年度の成果および各サブテーマの報告に記載の本技術の将来展開から判断すると、計画は明確であり目標は達成可能と考えられる。本課題は、大きな目標であり目標達成を期待したい。 |
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研究開発の次のステップは明確であるが、人材育成の記述がほしい。 |
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各年度の成果目標を事前に設定し、明示することが望ましい。 |
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研究面では、年度の目標が明確とは言えないが、課題は提示されており、何をしたいか想定は出来る。ただし、最終年度で5つの研究テーマからLNT仮説に対抗する論理をどう構築していくのか期待が持たれる。人材育成面では、社会人ドクターコースの提案はあるが、その他は具体的な提案がほしい。 |
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▲Top |
C. |
最終成果の見通し |
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従来のLNT仮説の打破を目指す試みは極めて重要であり、これまでも数多くなされてきたが、決定的なものはない。本試みが一気に国際的に認められる成果となり得るかは難しいところである。 |
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本研究の成果によりLNT仮説が覆されるとすれば、放射線防護の国際基準の過度の保守性も見直しされると共に、放射線に対する漠然とした社会での不安感もある程度改善される等の波及効果も期待できる。そのような意味で、産業界にも極めて有用な成果となることが期待される。 |
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論理的に「発ガンのタンパク質起源説」が証明されれば、ICRP等で採用されているLNT仮説に沿った防護基準策定の緩和が期待できる。これは、放射線防護における過剰な規制や指針を妨げ、原子力の利用促進と発ガンメカニズムに一石を投じられる。 |
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本研究の成果が低線量放射線の発ガン機構に関して新しい知見を見出し、LNT仮説に代わり得るさらに信頼性の高い指標が作られることを大いに期待する。この成果は極めて広い分野に影響を与えるであろう。 |
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>> 平成20年度 審査委員会評価 |