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平成24年度調査研究要旨集

平成24年度調査研究要旨集

この要旨集は、当研究所の平成24年度の調査研究活動等の成果としてとりまとめられたものの要旨と報告書の目次を収録したものである。平成23年度以前にとりまとめられたものについては、バックナンバーをご覧いただきたい。
本要旨集が関係各位のご参考になるとともに、当研究所の事業に対するご理解の一助となれば幸いである。

目次
1.総合的な見地からの調査研究

1.総合的な見地からの調査研究

1.1 エネルギーに関する公衆の意識調査

(プロジェクト名)  エネルギーに関する公衆の意識調査
(報告書名)  平成24年度エネルギーに関する公衆の意識調査報告書
(報告書番号)  IAE-1222711
(発行年月)  2013年3月
(要 旨) 公衆のエネルギーに対する意識がどの様なものであるかを常に把握しておくことは、従来に増して重要になってきている。当研究所では、エネルギーに係わる技術および政策の検討のためには、長期的な視点から公衆のエネルギー問題への意識およびその経年的な変化などを把握しておくことが重要であると考えている。そこで、2003 年度(平成15年度)よりエネルギーに関する公衆の意識に係わるアンケートを実施している。福島第一原子力発電所の事故以降は、エネルギー、特に原子力発電に対する公衆の意識を定期的にみていくことが重要であると考え、同事故の前年に実施された意識調査を起点として、事故後の意識の変化を調査してきている。2012年度(平成24年度)は、前年度に続きインターネット調査を実施した。調査は、期間を2012年10月29日~11月11日、対象を首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の満20歳以上の男女、調査数を男女500名(各250名)、抽出法を割当法(首都圏における性別・年代別人口構成に合わせ、回収数を割当てる方法。年代の区分は、20代、30代、40代、50代、60歳以上で実施)とした。調査項目は、意識の「変化」を比較するために、過去の調査と同様の質問を用いた。質問数は、(1)公衆の社会や生活に関する意識、(2)公衆のエネルギー問題に関する意識、(3)公衆の原子力発電に関する意識、(4)福島第一原子力発電所事故に関する意識、(5)回答者の分類(性別、年齢、職業)の5つの区分について、合計48問とした。
今年度の調査結果と過去4 回の同様の方法で実施したインターネット調査(2010年10月(東電福島第一原子力発電所の事故前)、2011年4月、2011年7月、2011年10月)の結果を比較し、首都圏住民の意識変化から、事故が与えた影響を考察した。
調査の比較分析結果から、事故後の対応と、いまだ収束したといえない状況から、今回の首都圏モニターにおいては、日本の原子力技術や管理能力への失望感、情報提供に対する不満感が、現在も大きな割合を占めており、その結果として、今回の調査においても原子力発電に対する評価は、否定的傾向にあると考えられる。
また、今後の日本のエネルギー安定供給に対する不安回答(不安を感じる、どちらかといえば不安を感じる)と、原子力発電利用に対する廃止回答(すぐにやめる、徐々にやめていく)がほぼ同じ割合であることからも、原子力発電に対する評価は、今後も厳しい状況が続くと思われる。
しかしながら、事故以降、約半年間の調査結果は、否定方向に変化し続けるものであったが、2012年度の調査におけるいくつかの質問では、否定感がある一定のレベルまで減少し、肯定的な傾向を示しているとも思われる結果も見られた。このため、2013 年に実施する調査ではその変化の兆しの有無を確認するため、首都圏モニターの意識傾向の変化の兆しを分析することが重要であると考えている。 平成24年度の実施成果は、以下の通りである。

2.電力ネットワーク・エネルギーシステム関連

2.1 次世代電力ネットワーク研究会による調査研究

(プロジェクト名) 次世代電力ネットワーク研究会
(報告書名)
(報告書番号)
(発行年月)
(要 旨) 平成24年度の実施成果は、以下の通りである。
【平成24年度実績】
会員:個人会員31名、法人会員25社(平成24年度末現在)
検討会:5 回開催(5月、8月、11月、1月、3月)
シンポジウム:1回開催(9月)
ニュースレター:12回発行(定例12回)
(参考URL) http://www.iae.or.jp/news/jisedai/jisedai_index.html>

2.2 エネルギーマネジメントシステムの構築提案等調査事業

(プロジェクト名) エネルギーマネジメントシステムの構築提案等調査事業
(報告書名) エネルギーマネジメントシステムの構築提案等調査事業
(報告書番号) IAE-1212103
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  国内外のEMS 調査を行う事により、以下のような成果が得られた。
EMS(HEMS+BEMS)の商流については、海外では一定規模以上の需要家を中心としたクリームスキミング的なビジネス領域に留まっており、日本国内では実証レベルの域を出ないというのが実情である。米国のEMSサービス提供事業者については、近年、独自のB2Cサービスを起点とした市場開拓を行うのではなく、ディマンドリスポンス(DR)といった系統側ニーズに依存したB2Bビジネスモデルを安定収益基盤として確保、そこで獲得した需要家に対し、省エネコンサル等の派生ビジネスを行うことで副次的な収益を創出している模様である。さらに、この派生ビジネスの展開に当たってEMS を有効な差別手段として活用することでEMSの普及促進が図られている側面もある事が分かった。また、EMSに係るビジネスモデルを展開するに当たっては、系統側ニーズと需要家側ニーズを仲介する「アグリゲーター」による事業形態が適合していると考えられ、米国では大手アグリゲーターによるシェア拡大志向が強まってきている。加えて、エネルギー消費データを活用した派生ビジネスの展開へ着手している事業者や公的機関主導のプロジェクトも散見された。
以上をまとめると、海外、特に米国においては、堅調な需要増加に伴う設備投資の抑制及び効率化ニーズに応える手段として、近年導入拡大が進むスマートメーターを活用した系統運用者によるDRの取組が活発化している。今後もこの傾向は続くことが想定され、DRを安定収益基盤としたアグリゲーターの事業成長の可能性は高いと考えられる。これらより、魅力ある日本発のEMSを実現するためには、これまでの国内外の事例調査による示唆等を踏まえると、以下の四点が必要条件、すなわち「EMS普及に向けた事業仮説」となると考える。
(1) 需要家サイドでのEMS 関連機器普及の促進
(2) アグリゲーター等のEMS事業における安定収益基盤の整備
(3) EMSデータを活用した新サービス創出
(4) EMS普及に必要な公的機関の役割
(目 次)  はじめに
I. 国内外のHEMS・BEMSの動向の把握
I-1 国内外の主要プロジェクトの最新動向
I-1-1 国内の主要プロジェクトの最新動向
I-1-2 米国の主要プロジェクトの最新動向
I-1-3 欧州の主要プロジェクトの最新動向
I-2 国内外の主要プロジェクト以外の最新動向
I-2-1 国内の主要プロジェクト以外の最新動向
I-2-2 米国の主要プロジェクト以外の最新動向
I-2-3 欧州、豪州の主要プロジェクト以外の最新動向
I-3 既往(平成23、24)年度調査結果の深掘り
II. HEMS・BEMS に対するニーズの把握
II-1 事業者およびエンドユーザーのHEMS・BEMS に対するニーズを把握するためのアンケート調査に関する検証仮説の調査設計の完了
III. まとめ
III-1 既往調査で得られた成果の取りまとめ
III-2 平成25年度調査対象

2.3 エネルギーマネジメントシステムの国際標準化に向けた総合戦略等の検討

(プロジェクト名) エネルギーマネジメントシステムの国際標準化に向けた総合戦略の推進
(報告書名) 平成23年度次世代エネルギー・社会システム実証事業補助金
I. 次世代エネルギー・社会システムの構築
I-4 エネルギーマネジメントシステム標準化における接続・制御技術研究事業エネルギーマネジメントシステムの国際標準化に向けた総合戦略の推進
(報告書番号) IAE-1212101
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  3ヵ年の初年度である今年度は基盤作りを目的として、以下の5項目の活動方針に従い事業を推進した。
(1) 標準的インターフェイスを用いたエネルギーマネジメントシステム(EMS)の国内外における普及推進に関す る工程表の策定
(2) EMSの国際標準化の促進
(3) EMSの機器接続・制御に係る規格の開発動向調査
(4) 国内におけるEMS 実証事業との連携
(5) 接続機器の普及を実現するための検討
「(1)標準的インターフェイスを用いたEMSの国内外における普及推進に関する工程表の策定」としては、早稲田大学および神奈川工科大学と連携して事業を進めるとともに、スマートハウス・ビル標準・事業促進検討会とも相互に連携した。これらの連携結果と弊所の事業成果を集約して平成24年度の工程表を策定した。
「(2)EMSの国際標準化の促進」では、今年度は国際標準化推進のための体制づくりを行うとともに、海外への情報発信を行った。具体的には、慶應義塾大学SFC研究所にアジア拠点があるWEBの国際標準化団体W3Cとの連携、IPv6研究に関してアジアにおいて強い影響力をもつ国立マレーシアインターネット研究所と連携した情報発信、アジア各国において教育用インターネット運用を行う専門家会議での情報共有、海外イベントにおいて登壇者として日本における標準化推進の最新情報を直接講演、寄稿記事、メディアインタビューの対応、メディアおよび有識者を国内実証地域にレク付きで説明するなどの情報発信、SEP2.0等国際標準化において強い影響力を持つ海外企業幹部との情報共有と連携可能性の議論、等を行った。
「(3)EMSの機器接続・制御に係る規格の開発動向調査」においては、SEP、KNX、さらにはOpenADRも含んだHEMS/BEMSに係わる通信規格一般について網羅的な調査を行った。その調査結果を踏まえた上で、欧州・米国での現地調査を行い、最新の規格動向について整理した。この結果を基礎データとして、その他の活動内容に利用した。
「(4)国内におけるEMS実証事業との連携」では、国内側におけるECHONET-Lite推進との位置付けであり、今年度は現状把握の段階として国内実証事業の現状について調査を行った。その結果、現時点においてはECHONET-Lite機器が実装されている国内実証事業はほとんどないことが判明した。
「(5)接続機器の普及を実現するための検討」では、HEMS機器として重要な存在となるであろうEV/PHEVに関して海外動向を中心に調査を行った。この結果を基礎データとして、その他の活動内容に利用した。
(目 次)  はじめに
1. はじめに
1.1. 3 年間の事業目標
1.2. 平成24年度の実施方針
1.3. 参考:事業の位置づけ
2. 平成24年度報告内容
2.1. 標準的インターフェイスを用いたEMSの国内外における普及推進に関する工程表の策定
2.1.1. 総論
2.1.2. エネルギー総合工学研究所の体制
2.1.3. 「デマンドレスポンス実現に向けた国際標準化に係わる先端研究」および「公知な標準インターフェイスを活用した相互接続検証の環境整備」との連携・調整
2.1.4. エコーネットコンソーシアムとの連携
2.1.5. スマートハウス・ビル標準・事業促進検討会との連携
2.2. ECHONET Liteの国際標準化の促進
2.2.1. 全体戦略
2.2.2. 活動仕様と活動内容
2.3. EMSの機器接続・制御に係る規格の開発動向調査
2.3.1. 通信規格一般の調査
2.3.2. EMS機器通信規格動向
2.3.3. 海外現地調査
2.4. 国内におけるEMS実証事業との連携
2.4.1. 総論
2.4.2. 次世代エネルギー・社会システム実証(4 地域実証)
2.4.3. 次世代エネルギー技術実証事業
2.4.3.1. 電力需要抑制のモデル化高自給率コミュニティの計画・運用体系化に関する実証
2.4.4. その他
2.5. 接続機器の普及を実現するための検討
2.5.1. 調査項目
2.5.2. 調査対象国の考え方
2.5.3. EV・PHEVの大量普及を促進する施策の動向 調査概要
2.5.4. EV・PHEVが大量普及した場合の影響と対処法 調査概要
2.5.5. EV・PHEVと家庭との連携や系統連系における関連動向 調査概要
3. おわりに

2.4 スマートハウス通信規格の海外展開に係る調査研究

(プロジェクト名) HEMSインターフェイス(ECHONET Lite規格)の普及支援調査事業
(報告書名) HEMSインターフェイス(ECHONET Lite規格)の普及支援調査事業報告書
(報告書番号) IAE-1212105
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  スマート社会の主要な構成要素の一つとしてスマートハウスに対する関心が高まっており、その関連市場規模は2020年には日本国内で3.5兆円、世界全体では12兆円に拡大すると見込まれている。スマートハウスの中核となるHEMS(Home Energy Management System)の構築に際しては、異なるメーカー間の機器接続を可能にする通信インターフェイスの標準化が重要なポイントであり、その標準規格を巡り世界的に競争が起きている。
日本国内で開発された代表的なHEMSインターフェイスとして、エコーネットコンソーシアムが開発・管理するECHONET 規格がある。この規格は、ISO/IECにおいてISO/IEC14543-4-1, 2およびIEC62394等の国際標準規格となっており、国内外への普及が図られてきた。平成23年にはECHONET規格を改訂し、伝送媒体の選択の柔軟性を高めるとともに、創エネ・蓄エネ・省エネを実現するHEMS向けに制御対象機器を拡充したECHONET Lite規格が開発され、一層の普及促進が図られようとしている。また、平成24年2月に公表された「スマートハウス標準化検討会中間とりまとめ」において、我が国のHEMSにおける公知な標準インターフェイスとして推奨された。これにより、国内でのECHONET Lite規格を用いたHEMSの普及とともに海外市場への展開が期待されている。
そこで今回、ECHONET Lite規格の海外普及を促進するための基盤を構築することを目標として、
(1)アジア地域におけるHEMS 開発者をターゲットとして、ECHONET Lite規格を利用したHEMSコントローラの開発に必要な基礎技術を習得するためのトレーニングプログラムの開発
(2)電気機器関係の国際標準化団体であるIECの関連委員会におけるECHONET Lite規格のプレゼンスを強化するための活動
を実施した。
(1)について、トレーニングプログラムの対象については、アジア諸国で関心の高い「コントローラ開発」とし、構 成については、①ホームネットワーク導入知識(IPv6対応を含む)、②ECHONET Liteの基礎知識、③HEMS機器制御コントローラソフトウェア構築知識と設定した。また、トレーニングプログラムの対象候補国の選定にあたっては、市場の大きさや成長性、日本製機器の浸透度に加え、他国への影響度等も考慮し第1 候補グループとしてASEAN諸国を選定し、設計コンセプトについても関係者間で十分に議論したうえで作成した。さらには、トレーニングプログラム開発の資とするため、欧州のKNXのトレーニングプログラムおよびトレーナー/トレーニングセンター設定の仕組みについても調査を行った。
(2)について、「HEMSインターフェイス普及支援検討委員会」を設置し、その活動としてIEC等の国際機関において実施されているHEMSインターフェイスの国際標準化動向を調査し、欧米およびアジア諸国の関連機関との連携について検討を行った。具体的には、次の3つの国際会議に出席した。
ISO/IEC JTC1 SC25 WG21・・・住宅内の機器間通信に関する標準化を扱っており、各国からホームネットワーク関連の標準化提案が行われている。欧州のKNXやEnOcean、中国のIGRS 等、AV系ネットワークを含む各種規格推進団体の代表者が参加している。
IEC TC57 WG21・・・電力系統と需要家内システムとを繋ぐインターフェイスや通信プロトコルの標準化を扱っている。電力系統と需要機器の連携はスマートグリッドの重要な要素であり、それを実現するための通信技術のベースがこの委員会で形成される。
IEC TC100・・・ホームネットワークにおける機器制御プログラムやアプリケーションを含む上位層の標準化を扱っている。現在日本からは、すでに国際標準の一つとなっているECHONET規格(IEC62394)の改訂作業として、制御対象機器オブジェクト(ECHONET Liteでも利用可能)の拡充提案を行っている。
(目 次) 1. はじめに
2. 事業概要
3. 海外向けトレーニングプログラムの開発
3.1 トレーニングプログラムの概要
3.2 教材製作
3.3 KNX のトレーニングプログラムの状況調査
4. 国際標準化動向の調査および海外関連機関との連携
4.1 ISO/IEC JTC1 SC25 WG1
4.2 IEC TC57 WG21
4.3 IEC TC100
4.4 海外関連機関との連携
5. 海外展開の推進に関する委員会の設置・運営
6. 今後の展開

3.地球環境関連

3.1 気候変動のリスク管理に係るジオエンジニアリング等に関する調査研究

(プロジェクト名) 平成24年度環境研究総合推進費(地球規模の気候変動リスク管理戦略の構築に関する総合的研究(技術・社会・経済の不確実性の下での気候変動リスク管理オプションの評価))による研究委託業務
(報告書名) 平成24年度環境研究総合推進費(技術・社会・経済の不確実性の下での気候変動リスク管理オプションの評価)による研究委託業務 委託業務報告書
(報告書番号) IAE-1212202
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  温暖化対策としては、温室効果ガス排出を削減する「緩和策」が重要であることは言うまでもないが、すでに温暖化が着実に進行しつつあり、CO2削減があまり進まない中、温暖化した状況に適応していくための「適応策」や、人為的に気候に介入する「ジオエンジニアリング」についても、気候変動対策のオプションとして重要性を増しつつある。少なくとも、検討対象から排除はせず、実施に関わるコストやリスクを定量化し、温暖化被害が顕在化するリスクに備えておくことが重要である。しかしながら、適応・ジオエンジニアリングを統合評価モデルで取り扱った事例はほとんどなく、基本的なデータについても、そのデータを統合評価モデルに組み込む手法についても、十 分な検討が行われてはいない。そこで、本年度は文献調査とモデルに組み込むための予備的な検討を実施した。
ジオエンジニアリングについては幅の広い文献調査を行うとともに、様々な技術オプションについて、コスト、技術的課題、副作用などについての調査を実施した。調査に際しては、単に報告されている数値をマッピングするだけではなく、コスト評価の前提条件についても精査し、必要に応じて独自の調査結果を含んだ追加的な分析を行うこととした。さらに、専門家に対するヒアリング調査も実施し、より専門的な知見を効率よく収集することとした。
ジオエンジニアリングに関わる報告は、カナダAurora社の報告書およびその後の論文において詳細なコスト評価が発表され、成層圏にエアロゾル注入する技術について、運搬方法ごとに技術の成立性とそのコストが検討されている。検討された運搬方法は航空機、飛行船、ロケット、大砲、ガス/液運搬パイプなど多岐にわたるが、相対的に安価であり技術的にも確立している航空機による散布のコストについて、詳細分析を行った。Aurora社の計算条件に含まれていない燃料費高騰や空港使用料、エアロゾル物質の調達コストなどを考慮した結果、条件によっては、運搬コストがAurora社検討の2倍以上になり得るということを明らかにした。
その他のジオエンジニアリング技術についても、幅の広い文献調査を実施した。CO2の大気直接回収については、コスト評価結果には文献ごとに大きな幅があること、直接回収よりもバイオマスCCSの方が相対的には有望と認識されているが、それでも不確実性が大きいことなどが明らかになった。
適応策については、まず文献調査などによりコスト分析を実施した。適応策のコストについては、世界銀行、国連気候変動枠組み条約などにおいて比較的網羅的な検討が行われているが、依然として不確実性は大きく、継続調査が必要である。また、モデル化については、現時点における唯一の先例といえるAD-DICEモデルについての枠組分析を行い、今後のモデル化に向けた見通しを得た。
これらの検討結果を踏まえつつ、ジオエンジニアリングに関わるリスクを網羅的に整理した。整理にあたっては、気候工学として考えられる対策の網羅性を重視し、幅広い対策オプションをカバーする諸文献をベースに対策オプションおよび考えられるリスク要因を総括した。
(目 次) 1.研究開発背景等
2.研究開発目的
3.研究開発方法
4.結果及び考察
5.本研究開発により得られた成果
6.研究成果の発表状況

4.再生可能エネルギー・省エネルギー関連

(ア)太陽光・熱エネルギー利用に関する調査研究

4.1 集光型太陽光発電に関する技術開発

(プロジェクト名) 平成24年度地球温暖化対策技術開発事業(集光型太陽光発電に関する技術開発)
(報告書名) 集光型太陽光発電 全体システムの開発 報告書
(報告書番号) IAE-1212206
(発行年月) 2013年2月
(要 旨)  タワートップ型集光系の集光性能を評価するため、光線追跡法に基づいた数値計算コードを開発した。実際によく使われるタイプの反射鏡(平面・凹面、円形・長方形)と代表的なマウント方式(経緯台式・赤道儀式等)との各種組み合わせが扱えるようになっている。必要な数値演算の量が、反射鏡の枚数と光線の本数との積に比例 しており、負荷が非常に高い問題であるので、計算の高速化に特に注意を払った。具体的にはGPU (Graphics Processing Unit)を利用して計算を並列化するとともに、疑似的な円錐追跡法を導入することによって、計算量そのものを削減するようにした。両者を合わせて、二桁程度の計算速度の向上が見られている。開発されたコードを利用しながら、集光型太陽光発電(CPV)に最も適した集光系は、どのようなものであるかという問題について検討した。通常CPV では、数センチ角の発電素子を幾つか直列に接続し、それらをレシーバー平面上に並べて用いる。これらの素子を照射する光の一様性が、発電効率を高めていく上で最も重要であることが分かったので、一様な集光を実現するための方法について、重点的に検討を行った。レシーバーに形成される集光スポットの中で、熱流束密度が一定となる部分が可能な限り広くなるようにし、かつ、その一様な領域ができるだけ動かないようにするのが目標である。本研究開発における検討の結果、(1) 十分に大きな長方形の平面鏡を使い、(2) 地面に対して固定されるヘリオスタットの第一回転軸(経度軸)を適切に傾けた上で太陽の追尾を行うならば、目標とするシステムにかなり近い集光系を設計できることが分かった。すなわち、数値計算や厳密な計算を用いて調べたところ、(a) 見かけ上の太陽の大きさに由来する不可避な分を除いて一様な集光が行われ、(b) 集光スポットの回転が完全に停止し、(c) 集光スポットのひずみも致命的に大きくはならない、ようなシステムが理論上は可能であることが分かった。
(目 次) 要約
Summary
1. 開発概要
2. 集光装置に関する技術開発
3. レシーバに関する技術開発
4. 全体システムの開発
4.1 集光計算の概要
4.2 コストダウン対応
4.3 平面鏡の利用について
4.4 集光スポットの回転と歪
4.5 大規模CPVプラント向け集光系の最適設計
5. パイロット試験施設による実証試験
6. 事業性の検討
7. CPV研究開発検討会
8. 平成24年度 総括
9. 開発総括
【謝辞】

4.2 太陽光発電用大規模パワーコンディショナの標準ミニモデルに関する研究

(プロジェクト名) 太陽光発電用大規模パワーコンディショナの標準ミニモデルに関する研究)
(報告書名) 太陽光発電用大規模パワーコンディショナの標準ミニモデルに関する研究 成果報告書
(報告書番号) IAE-1212106
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  日本国内においては、住宅用太陽光発電システム用に設定された固定価格買取制度の導入により、同システムの導入・普及が進んでいる。このシステムで採用している低圧連系用の単相3線式パワーコンディショナ(以下、PCS)については、2011 年の系統連系規程改定時に、同一配電系統への多数台連系に対応するために単独運 転検出機能に新型能動方式を具備することや、周波数変化や瞬時電圧低下等の系統擾乱に対する耐量(以下、FRT)に関する要件が追加されている。これに伴い、一般財団法人電気安全環境研究所において、新型能動方式やFRT 機能に関する試験方法を追加した新しい認証試験制度が開始されており、低圧単相PCSの連系に関する試験については概ね課題が解決されている。
一方、2012年7月1日より再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始されたことに伴いメガソーラの普及・拡大が予想されており、高圧以上の系統に連系するPCSについても、低圧単相PCSと同様、系統連系規程にFRT を要件化する方向で検討されている。しかし、メガソーラ用のPCSは、定格電力が100~500kW程度と大規模になることが多く、メーカ等においてFRT 試験や単独運転試験を定格出力で実施することは困難である。
そこで、実験室で試験可能なレベルにスケールダウンしたミニモデルPCSを開発し、実機との比較試験を行うことによりその等価性や妥当性を評価し、ミニモデルの標準仕様および試験方法を整理して規格原案をまとめることを目標に設定した。
最初に、ミニモデルの仕様の基本的な考え方を整理した。ミニモデルの標準仕様の策定にあたっては、多種にわたる仕様の比較検討が必要であることから、PCSメーカに対して仕様に関するアンケートやヒアリングを行い仕様の類型化を行った。類型化にあたっては、メーカ間の単独運転検出方式の違いや、内蔵トランス、昇圧回路、並列多重の有無に注目した。
今回試作するミニモデルの具体的な仕様は、実機容量250kWをベースにミニモデル容量を10kW(電気方式は三相3 線式)とし、PCS 構成は制御定数を含めて実機と同等として各構成機器の定数は%インピーダンスで合わせることとした。また、電圧・電流のスケールダウンの考え方については、メーカ等との議論を経て、メーカにおいてモデル化の実績が多く、また汎用試験器の活用が可能となるよう、電圧は実機と同等とし電流のみスケールダウンする方法を採択した。この考え方に基づいてミニモデルの概念設計を実施した。
次に、ミニモデルと実機の性能を比較するための試験について検討を行った。ミニモデルと実機の等価性を確認するためには、両者の過渡特性を比較することに重点を置く必要があると考え、JEC-2470「分散型電源系統連系用電力変換装置」の形式試験の中から過渡応答特性試験、(系統連系用)保護機能試験、外部事故試験に絞り込み、更に2017年4月より適用されるFRT要件に関連する試験を加えて両者の性能比較を行うこととした。 中でもFRT試験および単独運転試験の優先順位を高く設定した。なお、実機の試験には、実系統を模擬できる試験設備が必要となることから、電力中央研究所の赤城試験センターを借用して試験を行うこととした。今回は試験の実施に向けて、試験回路構成や試験ケース、データの評価方法、測定項目等の検討を行った。
(目 次) 1. はじめに
2. 全体の事業目的
3. 事業内容および実施方法
3.1 ミニモデルPCS の標準仕様作成および概念設計
3.2 ミニモデルPCS の等価性確認に必要な実証試験方法の検討および準備
3.3 検討委員会の設置
4. 今年度の達成状況
5. 次年度以降の実施計画(方針)
6. 現時点で想定される成果の普及シナリオ-体制

4.3 中高温太陽熱利用調査

(プロジェクト名) 平成24年度新エネルギー等共通基盤整備促進事業中高温太陽熱利用調査
(報告書名) 平成24年度新エネルギー等共通基盤整備促進事業中高温太陽熱利用調査 報告書
(報告書番号) IAE-1212104
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  中高温の太陽熱利用は対象となり得る熱需要が非常に大きく、潜在的には有望であるが、国内においては、ほとんど認知されてさえいないというのが実態である。そこで、その普及を促進するための道筋をつけることを目標に調査研究を実施した。
太陽熱利用については欧州が先行していることもあり、まずその実態を把握することとした。その結果、下記の 知見が得られた。
欧州における熱利用ポテンシャルや太陽熱の適用性については、すでに2007 年頃までにある程度まとめられている。その結果、太陽熱の適用性が高い部門として、食品、繊維、輸送機器、金属、プラスチックの処理、化学などが指摘された。具体的用途としては洗浄、乾燥、蒸発、蒸留、漂白、殺菌、調理、溶融、表面処理などとされた。
欧州でも、中高温太陽熱の普及は順調とはいえない状況にある。その主要な原因は経済性であると考えられる。そのこともあり、IEA のSolar Heating and Cooling においては2012 年に中高温太陽熱利用促進についてのタスクが開始され、コレクタ技術の改良や信頼性向上及び産業熱利用の統合的な最適化についての検討が現在も進められている。
これらの結果を踏まえつつ、国内の状況を把握し、太陽熱普及促進にむけた道筋をつけていくための調査を実施した。今年度は、化学産業を中心に調査を実施した。その結果、化学産業においては、太陽熱利用に適合する温度範囲の熱量が相当規模あることが明らかになったが、その一方、すでに蒸気利用や燃料・副生ガス利用の最適設計が行われているため、現状のままの条件で太陽熱の普及を推進することは容易ではないということも明らかになった。ただし、その条件は経済状況や石油製品構成によっては変化しうるものであり、状況によっては太陽熱の大規模利用の可能性はあると考えている。
この結果を参考にしつつ、その他産業へ太陽熱を展開していくための条件を予備的に評価した。その結果、事業性を高め、普及を推進していく上では、単にコレクタの高効率化・低コスト化を進めるだけではなく、システム全体の最適化を行うことにより、設備コストの最小化、設備利用率の最大化を実施していくことが極めて重要であるという認識を得た。このことを踏まえて次年度以降の戦略を考えていく。
これらの調査に加え、コレクタ技術調査とシミュレーションソフト開発に向けた予備的な検討を実施した。中高温のコレクタとは平板からトラフまで幅広い選択肢があり、上述のとおり、その最適設計が重要である。そのことを踏まえつつ、シミュレーションソフトについては、多様なコレクタ技術に対応可能で、かつ精緻な計算を短時間で実施するというコンセプトを設定し、その実現に向けた概念的な設計を実施した。
さらに、本事業の中では、太陽熱の標準化活動であるTC117 の会合に参加し、その情報収集を実施した。その結果、TC117 の会合においては、すでにSolarPACES(Solar Power and Chemical Energy Systems)において、ガイドライン作成という名目にてすでに標準化の実質的な検討が進行しているということが明らかになった。これについては、早急に国内での検討を実施し、最低限、将来日本側に不利にならないよう修正案を検討していく必要がある。また、今後一部のコンポーネントについては日本発の標準化技術として積極的に行動する。本事業においては、これらの検討を行うべき国内委員会の立ち上げについても貢献した。
(目 次) 1. はじめに
2. 国内の中高温太陽熱利用可能性調査
3. 日射測定
4. 標準化対応
5. まとめと今後の課題

(イ)バイオ、地熱、その他再生可能エネルギーに関する調査研究

4.4 バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発に係る総合的調査研究

(プロジェクト名) 「新エネルギー技術研究開発/バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発(先導技術開発)/総合調査研究」
(報告書名) 「新エネルギー技術研究開発/バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発(先導技術開発)/総合調査研究」 平成20年度~平成24年度成果報告書
(報告書番号) IAE-1212502
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  総合調査研究は、(1)「セルロース系エタノールの加速的先導技術研究開発に参画する研究チームへの情報提供、バイオマス前処理物の研究チーム間の相互利用・検証の連携の推進」、(2)「バイオマス総合利用に係る経済性評価・LCA評価、社会・環境・文化への影響リスク分析手法の確立」、(3)「有望バイオマス生産地域・事業モデルの検討」の3課題から成っている。
課題(1)については、加速的先導技術研究開発事業に参画する研究チームの開発目標、成果などについての議論を行うバイオフュエルチャレンジ委員会、および研究チーム間の技術の相互利用の促進を図るためのワークショップを開催、運営し、研究成果の把握、活用に貢献した。また、事業を円滑、かつ、効果的に実施していくために、各研究チームが実施する推進委員会に参画するとともに、そこで得られた情報を元に、総合的な立場から研究チームの成果である試料等の授受に関する調整を行うなど、円滑な相互連携の貢献に努めた。
課題(2)については、研究チームの研究成果が、当該事業の目標値をクリアしているかどうかを公平な視点で評価することにある。そこで、経済性評価として、原料生産、転換、輸送を含めたバイオエタノールのコスト試算を行った。コスト試算では、バイオエタノール生産に係るコスト構成要素を精査し、試算方法を確定した。また、研究チームから得られたデータを用い、プロセスの評価を行うとともに、プロセスを元にした、プラントコスト試算を実施した。LCA評価では、研究チームから得られたデータを用い、原料生産、転換、輸送を含めたライフサイクルでのGHG排出量を算定し、持続可能性基準との比較評価を実施した。その結果、原料生産における土地利用変化および地域性がGHG排出量全体に与える影響が大きいことが示された。また、評価において得た知見と現地調査・文献調査により集積したデータベースを用いて、GHG排出量を容易に計算できるツールを構築した。また、バイオ燃料の生産と利用においては、国際および地域における社会、環境、文化への影響についても考慮するなど、持続可能性の評価が極めて重要となる。そこで、国内外で構築されている持続可能性評価制度について情報収集し、分析するとともに、簡易な持続可能性評価手法を提案し、想定される関係国への適用性について検討した。以上の評価方法等については、汎用性を持たせるためにツール化およびマニュアル化を実施するなど、研究成果の活用に努めた。
課題(3)については、当該事業の評価を行うための、原料生産から転換、輸送まですべてを含めた事業モデルの検討を実施した。原料生産に当たっては、大量な原料バイオマスを確保するために、広大な土地が必要であることがわかっている。そこで、国内外を問わず、原料バイオマス原料を確保できる可能性がある有望バイオマス生産地域について、衛星画像を利用した調査方法を開発し、その開発手法を元にバイオマスポテンシャルマップを作成した。また、事業モデルの検討については、原料生産から転換、輸送までの一貫した事業モデルの設定を行い、評価結果を元に事業モデルの最適化を行った。事業モデルの設定に際しては、技術的な側面だけでなく、持続可能性検討も考慮し、実現可能な事業モデルの構築に貢献した。
(目 次) 第一部
第1章 全体計画と実施体制
第2章 セルロース系エタノールの加速的先導技術研究開発に参画する研究チームへの情報提供、バイオマス前処理物の研究チーム間の相互利用・検証の連携の推進
第二部
第1章 全体計画と実施体制
第2章 製品製造プロセス(技術検討・評価)
第3章 経済性評価
第4章 LCA 評価
第5章 社会・環境・文化への影響リスク分析手法の確立
第6章 有望バイオマス生産地域検討
第7章 事業モデル検討
第8章 まとめ

4.5 バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発事業に関する実態把握と実用化に向けての検討

(プロジェクト名) バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発事業に関する実態把握と実用化に向けての検討
(報告書名) バイオマスエネルギー等高効率転換技術開発事業に関する実態把握と実用化に向けての検討
(報告書番号) IAE-1212504
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  本調査では、バイオマス等高効率転換技術開発事業(以下、本事業)の89テーマを対象に、アンケートおよびヒアリング調査により実態把握を実施した。その結果、目標を達成したものが全体の約85%に達しており、本事業全体における目標の達成度は高かったと考える。また、本事業全体では、実用化に結びつく多くの成果があったことが明らかになった。実用化レベルについては、それぞれ事業別に違いを見ることができた。
転換要素技術開発では、2015年頃の実用化を目標として、バイオマスのエネルギー転換に係る技術開発を中心にその辺分野や関連する技術開発が行われ、幅広く実施されてきており、事業化を達成したものもあれば、2015年頃までの実用化予定がたっていないものまでそれぞれのレベルがあった。その結果、幅広い技術やバイオマス資源を対象とする中で、推進が可能な技術などを明確化することができたと考える。
中長期的先導技術については、2030年頃までの実用化を目標にして、バイオマスエネルギー転換、総合利用に関する基礎的研究を幅広く実施してきている。その結果、主に実用化に向けて基礎研究を実施中のものが多く、2030年頃までの実用化予定がたっていないものも見られた。
加速的先導技術開発については、2020年頃の実用化を目標にして、基礎研究を継続するテーマも多く、実用化に向けて前向きなものが多かった。
バイオマスのエネルギー利用は、対象となる技術やバイオマス資源が非常に幅広いという特徴がある中、本事業は、さらなる推進が可能な技術など、現時点における技術開発の有効性を示すことが出来た。したがって、本事業の成果を活用して、今後テーマを精選して効率的に技術開発を実施することが求められる。このような観点から、本事業は妥当なものであったと考える。
また、これまで各種要素技術開発が進められてきた中で、実用化したものの事業化に至っていない技術が少なからず存在することが本調査で明らかになった。これに関して、実施事業者や有識者からは、国やNEDOに対し有用な技術を有機的に結びつけてプロセス全体として活用していくというコーディネート機能やトータルマネジメントを求める声が複数聞かれた。したがって、今後我が国においてバイオマスエネルギーの導入を促進するためには、実施する地域、対象資源、最終製品等の目標を明確化し、事業モデルをある程度想定した上での技術開発を進めることが必要と考える。
特にエネルギー資源の乏しい日本においては、セルロース系エタノール製造に関連する技術開発はエネルギーセキュリティという観点からも重要であり、これらの技術開発の継続的な実施が必要である。エタノール利用の事業化に際してはコスト低減が最も重要な課題であることから、エタノールだけではなく化学品の生産など出口の製品の価値を含めたプロセスも考えていく必要がある。また、バイオマス利用においては遺伝子組み換え技術による植物創成が重要であることから、技術開発の継続的な推進とともに、さらなる社会における理解促進のため啓蒙活動が必要と考える。
(目 次) I.概要II.本編1. 本調査の概要と調査方法
1.1 調査研究の概要
1.2 調査研究の目標
1.3 調査方法
1.4 アンケート用紙
2. 実態把握
2.1 概要
2.2 集計結果の定量分析
2.3 ヒアリング調査結果
2.4 課題のまとめ
3. 実用化に向けた今後の事業展開における方向性検討
3.1 外部有識者委員会の概要
3.2 外部有識者委員会の内容
3.3 方向性のまとめ
4. 全体のまとめ
4.1 バイオマス等高効率転換技術開発の実態把握
4.2 今後の事業天騎亜における方向性の検討III.添付資料

4.6 再生可能エネルギー組込型火力発電技術に関する調査研究

(プロジェクト名) 再生エネルギー組込型火力発電技術の実用可能性調査
(報告書名) エネルギー技術情報に関する調査報告書(2/4)II. 再生可能エネルギー組込型火力発電技術の可能性調査
(報告書番号) IAE-1212703
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  本研究は、バイオマス等焼却施設からの蒸気を発電所の給水加熱に利用する技術の可能性調査を行ったものである。火力発電所側では燃料節減或いは出力増加を可能とし、焼却施設側では、発生蒸気を火力発電所で利用する事により高効率発電が可能で、また発電設備が不要なために経済性面でも有利となる。本研究では、先ず焼却炉メーカの協力を得て焼却炉の熱物質収支、建設費等の経済性の検討を行い、それを基に発電所を含む全体としての熱物質収支、経済性、導入ポテンシャルなど実用を見極めるための検討を行った。基本条件としては、発電所の出力は350MW、焼却炉は300t/日と600t/日の2 規模、発生蒸気の圧力は3MPaの一定としたが、蒸気温度は過熱蒸気(300℃)と飽和蒸気(237℃)の2ケースを対象とした。熱物質収支関係では、従来型(最新鋭)廃棄物発電(4MPa×400℃)に比べ、本システムはより優れた高効率特性が得られること(例、従来型約22%に対し本システム(焼却炉基準)発電効率約29%)、特に発電所側の給水系統への蒸気・温水の導入個所の選定を最適化する事により、より高効率化の可能性があることを見出した。また、焼却炉と発電所の距離に関しては、200mから3,000mまでの試算を行い、結論的には1,300m程度までは本システム採用のメリットが十分あるとの試算結果を得た。経済性関係では、焼却炉側は従来型と本システムとの建設費とランニングコストを比較し、(蒸気単価にもよるが)蒸気送気による収入を考慮すると本システムが従来型より経済性面でも有利な特徴を有していることを示した。また発電所側も、蒸気導入熱量に相当する化石燃料節減、或いは出力増加が可能であり、蒸気導入経費を考慮しても経済的に有利となる可能性を見出した。両者がメリットある蒸気単価設定の範囲が存在することも指摘した。導入ポテンシャル関係では、国内における化石燃料利用の事業用発電所(LNG-CCを除外)を対象として推定した。仮定にもよるが、本システム採用による発電出力の増加効果は約100万kW 程度が見込まれる。実際は産業用も適用可能であるが、産業用は多種多様で実態調査が困難なため同ポテンシャル調査では省いた。実用化調査では、技術面、環境負荷面、経済性面、および許認可関係面より検討したが、基本的には実用化を妨げる条件は特に存在しない事を指摘した。
(目 次) まえがき
概要
1. 目的
2. システム検討
2.1 システムの概念と特徴
2.2 システム構成
2.3 焼却炉
2.4 発電プラント
3. 熱物質収支
3.1 焼却炉側の熱物質収支
3.2 発電プラントの熱物質収支
4. 経済性検討
4.1 検討条件
4.2 焼却炉の経済性
4.3 発電プラントの経済性
4.4 経済性評価
5. 国内における導入ポテンシャルの推定
5.1 検討条件
5.2 導入ポテンシャル
6. 実用可能性の検討
6.1 検討条件
6.2 焼却炉側から見た実用化の条件と本システムの導入の可能性
6.3 発電所側から見た実用化の条件と本システムの導入の可能性
6.4 両者に益するビジネスモデルの構築の可能性
6.5 実用化に際しての課題
7. 結び
参考文献
付録

(ウ)省エネルギー、電気自動車に関する調査研究

4.7 高効率電気機器に係る国際事業への貢献

(プロジェクト名) IEA/4E関連調査研究
(報告書名) 「平成24年度IEA/4E関連調査研究」
(報告書番号) IAE-1212908
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  経済協力開発機構(OECD)の下部組織である国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)は、各国政府が各種電気製品のエネルギー効率を高める政策を立案するのを支援するために、国際協力実施協定の一つとして2008 年に4E(= Efficient Electrical End-Use Equipment)を設立した。2013年3月時点でこの国際協定には12ヶ国(オーストラリア、オーストリア、カナダ、デンマーク、フランス、日本、韓国、オランダ、スウェー デン、スイス、英国および米国)が参加している。
参加は原則としてOECD加盟国であるが、実態としてはIEA 非加盟国も含めてすべての国にオープンである。 わが国は2010年7月にSSL(LED照明)アネックスが設立されたのを契機に、2010年9月にIEA-4E実施協定加盟の意思表示し、正式な手続きは2010年末に完了した。
わが国は設立当初から参加への関心を表明してきたこともあり、ExCo(Executive Committee:執行委員会)には第1回以来オブザーバ出席を続けてきた。ExCoの事務局業務はOperating Agent(OA;運営委員長)に委託される。4Eの具体的な活動は、参加国の合意が得られた目標と活動計画を掲げるアネックス(分科会)が実行する。各アネックスには1ヶ国以上のLeading Country(主担当国)を置くことになっている。現在活動中のアネックスは、上掲のSSLアネックスの他に、マッピングおよびベンチマーキングアネックス、電動機アネックス、スタンバイ・パワーアネックスがある。
(目 次) (1)IEA/4E 理事会対応
 理事会オブザーバ出席
 理事活動支援
 理事会情報収集および分析
 理事会情報の国内周知(報告)
 国内省エネルギー政策立案へのデータ提供
(2)マッピングおよびベンチマーキング・アネックス対応
 アネックス会議出席
 国内アネックス活動支援
 国内外アネックス活動の連携
 アネックス情報の国内周知(報告)(3)上記以外のアネックス動向調査(SSL アネックスを除く)
 アネックス会議出席
 国内活動支援
 国内外活動の連携
 アネックス情報の国内周知(報告)

4.8 配送用トラックのEV化技術の開発・実証研究

(プロジェクト名) 配送用トラックのEV化技術の開発・実証
(報告書名) 「配送用トラックのEV化技術の開発・実証」のEV化改造ビジネスの検討等の実施
(報告書番号) IAE-1212203
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  走行エリアが限定される都市内配送用の小型トラックに的を絞り、改造型のEVトラックを開発して実走行試験を行うとともに、その技術をベースに信頼性とコストパフォーマンスに優れたトラック用EV 化改造キットを開発して、早期普及が可能なビジネスモデルを構築することにより、CO2排出量を削減することを目的とし、東京アールアンドデーと共同で以下の3項目を実施した。【公道実証試験】
昨年度に製作したEVトラックを用いて公道実証試験を行い、実使用データを収集した。試験中に発生した不具合に対応し、対策をEV化改造キットに反映することでキットの信頼性を向上させた。【EV化改造キットの開発】
昨年度製作したEV トラックの改善点を反映し、一般整備事業者が改造可能なEV化改造キット一式および作業マニュアルを製作した。車検取得に必要な改造申請書類一式も製作しEV化改造キットの一部とした。EV化改造キットと作業マニュアルを用いて一般整備事業者による試験的改造を実施し、車検を取得した。【EV化改造ビジネスの検討】
EV化改造ビジネスのプレーヤ候補にヒアリング調査を行い、ビジネスが成立するための要件を明確化するとともに、キット販売台数や損益分岐点などを検討・予測し、ビジネスが成立するための条件を検証した。具体的なビジネスモデルを検討し、ビジネスパートナーの発掘に努めるとともにメンテナンスや緊急時の対応を含めた事業体制案を作成した。
本事業の結果、EV化ビジネス事業化を成立させるためには以下の事柄の整備が必要になることが判明した。【導入コスト】
導入初期においては、トラックをEV化して運用する総費用はディーゼルトラックの総費用よりも割高になってしまう。1.2 倍の価格差まで許容してもらえるようなCSR意識の高い企業に導入してもらうために、一台当たり250万円ほどの優遇措置が必要である。普及期においては量産効果により、中古EV化改造トラックの12年間の総運用コストは、ディーゼルトラックより安価になる。よって優遇措置は量産効果が出るまで継続することが求められる。【CSR意識の啓蒙】
導入初期においてEVトラックは割高になってしまうが、先駆的ユーザの数を増やすには、広く一般的にCSR意識を啓蒙することが必要である。低炭素社会の必要性を自覚する企業や自治体、またはCSR意識の高さを世間に周知することで好感度を高めたい企業などに、導入の原動力となるまでにCSR意識を一般的に広めることが肝要である。【整備、改造、ロードサービス業者への教育】
トラックであるという性質上、業務で使用されるものであることから、ディーゼルトラックと変わらない修理や整備の即応性が求められる。EVトラックでは、修理や事故対応をするロードサービス業者やメンテナンス業者に専門知識が必要になる。トラブル時の対応やメンテナンス期間の短縮のためにも上記業者数の規模を上げるために、EVを取り扱う資格のある1級自動車整備士や低圧電気取扱特別教育受講者を増やす必要がある。【インフラ整備】
EV導入にあたって、制約となる要因の一つに航続距離の短さが挙げられる。現時点ではバッテリ性能の大幅な向上の見通しがないため、充電設備の密度を上げることにより運用面での対応を図る必要がある。EVユーザだけでなく、コンビニやスーパー、大規模小売店など公共性のある企業に対して、CSR意識を啓蒙して充電インフラの拡大に努めることがEV台数の拡大につながる。
(目 次) 1 全体総括
1.1. 概要
1.2. 目的
1.3. 目標
1.4. 成果
2 24年度業務の内容
2.1. 走行試験
2.2. EV 化改造のキット化
2.3. EV 化改造ビジネスの検討
2.4. 配送用トラックのEV 化技術検討会の開催
2.5. 共同実施者との打合せ
3 まとめ
3.1. EV 化キットの開発とビジネスモデルの検討
3.2. 改造EV トラックの要求性能
3.3. 今後の課題

5.水素エネルギー関連

CO2フリー水素(再生可能エネルギー由来の水素)に関する調査研究録

5.1 CO2フリー水素のサプライチェーン構想に関する調査研究

(プロジェクト名) CO2フリー水素チェーン構想調査研究(3)
(報告書名) CO2フリー水素チェーン構想調査研究(3)
(報告書番号) IAE-1212903
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  今年度は、昨年度まで実施した構想研究会(略称)の次ステップとして、構想研究会と同様の体制で『CO2フリー水素チェーン実現に向けたアクションプラン研究会』(略称:アクションプラン研究会)を立ち上げ、研究会を3回開催すると共に、国内外で主として構想研究会の活動概要を紹介し、PRした。
『アクションプラン研究会』に関しては、構想研究会で課題として残った下記項目を達成目標に掲げ、研究会活動を行った。
1)CO2フリー水素需要に関するエネルギーユーザの意見集約
2)2050年までのCO2フリー水素の需要量推算(シミュレーション)
3)2050年までの水素エネルギー社会の絵姿・シナリオの作成
4)シナリオ実現に向けたロードマップ・アクションプランの作成
5)CO2フリー水素チェーンパスの多面的評価
 上記達成目標に対して、今年度の研究会活動を通して得られた成果及び課題を総括すると、意見集約については所期の成果を得たが、まだ需要開拓という意味では不十分である。シミュレーションについては、2013年度には政府のエネルギー・環境に関する基本計画の見直しがされると思われるので、それを踏まえ、さらなるケーススタディーを行う必要がある。その他、水素エネルギー社会の絵姿・アクションプラン・多面的評価については、今後の議論のための素案を示すことができた。従って、基本的には今年度の達成目標がそのまま継続課題として残り、2013年度もアクションプラン研究会を継続することにより、目標達成を目指すことで合意された。
国際発表に関しては、カナダで開催された第19回水素エネルギー会議で、GRAPEによる水素需要推算結果についてポスター発表を行った。
国内発表に関しては、IAE月例研究会、HESS特別講演会、IEA HIA Task 28、HESS大会、FC EXPO2013等、で口頭あるいはポスター発表し、研究会活動をPRした。
(目 次) 1 アクションプラン研究会設立の背景・主旨
2 アクションプラン研究会の体制・メンバー
3 アクションプラン研究会の達成目標
4 成果
5 課題
6 成果の公表
7 次年度の活動について

6.化石エネルギー関連

(ア)化石燃料の高度転換技術(石炭ガス化、CCS等)を核とした エネルギーシステム研究

6.1 革新的ゼロエミッション石炭ガス化発電に係る調査研究

(プロジェクト名) 革新的ゼロエミッション石炭ガス化発電プロジェクト:発電からCO2貯留までのトータルシステムのフィージビリティ・スタディー全体システム評価(発電からCO2 貯留に至るトータルシステムの評価)
(報告書名) 「革新的ゼロエミッション石炭ガス化発電プロジェクト/発電からCO2貯留までのトータルシステムのフィージビリティ・スタディー/全体システム評価(発電からCO2貯留に至るトータルシステムの評価)/成果報告書
(報告書番号) IAE-1212501
(発行年月) 2013年4月
(要 旨)  本事業は、Cool Earth 50の実現に向け、ゼロエミッション石炭火力発電所を中心としたクリーン・コール・テクノロジーが果たすべき役割を、特に将来のエネルギー需給に及ぼす影響の観点から明確にし、さらにCCS技術の実用化促進においても重要な要素となり得る国際標準化について検討し、事業全体の推進及びゼロエミッション石炭火力発電所の導入普及の効率的な実現施策を支援することを目的としている。
石炭ガス化複合発電(IGCC)から発生するCO2を回収し貯留するまでのトータルシステムに関し、当研究所は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託され、フィージビリティスタディーのうち全体システム評価を実施した。具体的には、(独)産業技術総合研究所(AIST)と連携して、全体調整・とりまとめ、経済性評価モデルの構築と評価、エネルギー需給影響評価モデルの構築と評価を実施した。
(1)全体調整・取り纏め
事業全体に係わる横断的な事項について国内外の調査、分析を行い、FS全体スケジュールの作成等を行った。また定期的に進捗検討会を開催し各グループの進捗及び検討内容の調整を行った。 また、日本国内外のCCT&CCS動向調査及び情報発信としてクリーンコールテクノロジー(CCT)並びにCCSに関する欧米、中国などの政策動向、プロジェクト動向、技術情報を整理し、これらをまとめたCCT&Sニュースレターを毎月発行した。(2)経済性評価モデルの構築と評価
IGCCから回収したCO2を輸送・貯留・モニタリングするまでのトータルシステムのCO2収支や経済性の評価モデルを構築し、DOE/NETL(2007)の経済性分析研究事例を参考にし、本事業で工程ごとの検討を実施しているグループからの情報を加味し発電原価等の経済性評価、感度解析、他文献比較を行った。(3)エネルギー需給影響評価モデルの構築と評価
長期的エネルギー・環境シナリオ分析モデルの調査と分析のうち、ETP2008のCO2削減シナリオの推定の可能性検討を実施した。試算モデルには、IEAのモデルとの整合性などを考えて、構造を調査したTIMESモデルを用いた。既存研究例のあるMARKAL-JAPAN を参考に、分析のフレームワークをTIMESモデル用に再構築し、日本を対象にした2050年までの分析を試行した。(4)国際標準化対応業務
Q&V,クロスカティングWGの事務局としてWGを開催し、ISO/TC265総会(第1回パリ・第2回マドリッド)に出席した。
(目 次) まえがき
I.要約
II.本編
1章 調査の目的と背景
2章 前提条件および取進め
3章 ケーススタディー結果概要
4章 ケーススタディーに基づくトータルシステムの評価
5章 経済性評価モデルの構築と評価(AIST作成)
6章 エネルギー需給影響評価モデルの構築と評価(AIST作成(一部IAE作成))
7章 国際標準化の検討(AIST作成)
8章 戦略検討(AIST作成)
III.結言
IV.添付資料

6.2 CO2分離型化学燃焼石炭利用技術に関する調査研究

(プロジェクト名) CO2分離型化学燃焼石炭利用技術に関する検討における「プロセス基礎検討におけるFS及びマーケット調査」
(報告書名) CO2分離型化学燃焼石炭利用技術に関する検討における「プロセス基礎検討におけるFS 及びマーケット調査」報告書
(報告書番号) IAE-1212503
(発行年月) 2013年2月
(要 旨)  CO2分離型化学燃焼石炭利用技術のFSでは、石炭火力の発電技術として超臨界微粉炭火力(SCPC)と石炭ガス化複合発電(IGCC)を比較対象として、発電単価とCO2回収費の観点から比較し、CO2分離型化学燃焼石炭利用技術(以下CLC)の特徴を明確にした。本検討では、公開されている信頼できる報告書からOxyfuelを含むSCPC とIGCC の建設費を参照して、CLC 建設費(ターゲットコスト)の上限と下限を求めて比較を行った。
検討の結果から、CLCのコスト(発電単価)は、SCPCやIGCCにおいてCO2回収を行わない場合と比較すると高いものの、CO2回収率が高い場合には、SCPC、IGCC、Oxyfuelのいずれに対しても有利になることがわかった。
同技術のマーケット調査では、国内の石炭火力発電設備(事業用火力発電および自家発電)と循環流動床ボイラー、ならびに海外(インドネシア)における石炭火力発電所の設置状況について整理を行い、CLCの導入可能性のあるマーケットを分析した。国内の事業用石炭火力については、CLC導入における初期マーケットとして想定される比較的小型の設備(設備容量350MW未満)および、石炭自家発電に関して、1989年以前に運用開始した設備が多く、今後、リプレースの需要が期待される。また、我が国には現在55基の循環流動床ボイラー(石炭以外の燃料を使用するものを含む)が稼働しており、CLCの対象となる可能性がある。また、インドネシアにおける石炭火力発電所の稼働状況および建設中・計画中の設備について調査した結果、小型および比較的小規模(350MW未満)の石炭火力発電所が多く稼働しており、今後の建設中・計画中の設備も多いという特徴が見られた。
(目 次) 第1章 CO2分離型化学燃焼石炭利用技術のFS
1-1 FSの検討方針
1-2 FSの前提条件
1-3 FSの結果
1-4 まとめ
第2章 CO2分離型化学燃焼石炭利用技術のマーケット調査
2-1 国内の石炭火力発電設備の調査
2-2 国内の循環流動床ボイラーの普及状況
2-3 海外の石炭火力発電設備の調査
2-4 まとめ

(イ)化石燃料利用に係る新技術に関する調査研究

6.3 石油・天然ガス探鉱・開発における長期的技術動向に関する調査研究

(プロジェクト名) 石油・天然ガス探鉱・開発における長期的技術動向の調査
(報告書名) 平成24年度石油・天然ガス探鉱・開発における長期的技術動向の調査に関する委託業務報告書
(報告書番号) IAE-1212603
(発行年月) 2012年12月
(要 旨)  国際的な石油・天然ガス開発において、非在来型エネルギー資源や大深度海底油田等の難地域開発等が進み、技術の高度化や従来の開発で取上げられなかった新技術の導入が不可欠である。本調査は、今後の技術開発活動の将来見通しを的確に行うため、国内外の石油開発会社の技術見通し、幅広い有識者の技術に関する将来見通し、またこれまでに石油開発技術に直接的な関連を持たなかった先端技術の応用可能性等を調査し検討・分析した。さらに将来的にJOGMECの技術力を成長させていくためのベースラインとして、現状JOGMECが擁する技術力について外部による評価を実施した。
具体的にはJOGMECの技術力を把握するため、年報等の技術情報と機構役職者の面談・ヒアリングを行い、現在取組んでいる56研究テーマとTRC/R&D 戦略に掲げた、6重点技術分野の80技術テーマについて、各技術の難易度と期待度などについて、国内の石油開発会社・研究機関・大学など60社にアンケートを実施した。そのアンケート結果を(1)JOGMECにおいて継続・加速すべき技術 (2)JOGMECにおいて継続を再検討すべき技術 (3)JOGMECにおいて撤退を再検討すべき技術 (4)JOGMECにおいて積極的に取組むべき技術の4領域に分類し、探鉱・掘削仕上・油層(坑井)・プロジェクトエンジニアリング・操業各分野の専門家による見解をヒアリングし、将来の技術見通しを提言した。
また、太陽熱利用・マイクロナノシステムロボット・炭素繊維・フレームワーク・数理技術・行動観察・スーパーコンピューター技術などの異業種技術についてヒアリング調査し、石油・天然ガス探鉱・開発分野への適用可能性を取りまとめた。海外の技術動向についてはJOGMECが別途調査を委託した、海外エンジニアリング会社の調査結果について、海外各社の長期技術動向概要として報告書に取りまとめた。
(目 次) 1. JOGMEC 技術力の評価
2. 長期技術動向に係る国内各社の見解調査
3. 長期技術動向に係る海外各社の見解調査
4. 異業種で先端技術を有する企業・団体等の状況と見解調査
5. 専門家からの見解ヒアリング
6. 2030年を見据えたTRC/R&D戦略に掲げた戦略ロードマップの進捗状況および今後の課題等に関する考察
7. まとめ

7.原子力関連(原子力工学センターに係るものは除く)

(ア)将来型原子力システム等に関する調査研究

7.1 高温ガス炉プラントおよび原子力多目的利用に係る調査研究

(プロジェクト名) 高温ガス炉プラントに関する研究
(報告書名) 平成24(2012)年度 高温ガス炉プラントに関する研究 報告書
(報告書番号) IAE-1212905
(発行年月) 2012年12月
(要 旨)  人類社会の持続可能な発展のためには、エネルギーの安定供給と環境保全の確保が不可欠である。原子力エネルギーの利用は、安全性に対する信頼を回復することが最優先課題であるが、エネルギー供給の安定性や地球温暖化防止の観点から極めて重要で、このことに大きく貢献することが期待できる。より安全で、かつ持続可能な次世代原子力プラントの開発は重要な視点であり、世界各国において研究開発が進められている。その中で高温ガス炉は、エネルギー密度が比較的低いことや、反応度フィードバック効果などの物理的な仕組みから、放射性物質放出事故を非常に起こしにくい、次世代のエネルギー源として期待されている。さらには、水素製造にも利用できるというメリットもあり、米国、中国などでは積極的な研究開発が進められている。我が国においても世界をリードする研究・開発が行われている。
日本原子力研究開発機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)を用いた炉心の冷却能力喪失実験による高温ガス炉の安全性の実証、および、ヘリウムガスタービン発電システムや水素製造システムが開発中である。さらに、発電、水素製造、地域暖房を目的として始まったカザフスタン共和国の高温ガス炉(KHTR)開発プロジェクトに全面的に協力している。
中国では、試験炉(HTR-10)が順調に運転されており、平成24年の秋には、実証炉(HTR-PM)の建設が開始された。南アでは、PBMR 計画が政府の資金提供が困難となり、中止を余儀なくされたが、トリウムを使う高温ガス炉のプロジェクトが始まっている。また、IAEA、OECD、米国、欧州、日本のメーカの動き等も活発となっており、高温ガス炉に対する関心は、世界的にますます高くなっている。これらに伴って、国際協力もより積極的に進められている。
このような中で、平成24年度は、有識者による講演・意見交換、HTR-2012等の国際会議に積極的に参加し、情報の入手、並びに海外参加者との情報交換を通じて、最新の動向を把握した。特に、日本国内にたまり続けているプルトニウムを有効利用するとともに、その国際的なリスクを低減する事を目的とした、Clean Burn高温ガス炉について情報収集を行うとともに、高温ガス炉プラント研究会のホームページを開設することにより、タイムリーに情報発信を可能とする体制を整備した。
(目 次) はじめに
関係者名簿
I.今年度の活動実績の概要
II.有識者による講演
III.調査・研究・評価
IV.まとめ

(イ)高レベル放射性廃棄物処理処分に関する調査研究

7.2 高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全性に係る社会科学的検討

(プロジェクト名) 地層処分の安全性に係る社会科学的検討
(報告書名) 地層処分の安全性に係る社会科学的検討
(報告書番号) IAE-1212605
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  地層処分事業を円滑に推進するためには、事業内容が社会からの理解を得て、受容されることが必要であり、事象に係る課題への解決方法を示していかなければならない。特に安全性に係る課題については、事業の進展に大きく影響する要素の一つであるが、地層処分事業は、超長期性に起因する不確実性等の特有の課題を内 包しており、その解決法の提示は、それほど容易ではない。そのため、安全性に係る課題に対して、技術的な検討を尽くして課題解決を進めていくと同時に、それが社会からの理解を得るためには、倫理的側面や社会の関心に沿う社会科学的観点も踏まえた検討を進めていく必要がある。
これまでに、安全性に係る技術的な検討項目のうち、社会からの受容性に影響が大きいと考えられる項目とその主要な論点の抽出を行ってきた。そこで、本検討では、抽出された論点の整理とそれに関わる必要な調査と分析を実施し、社会科学的観点での考え方の検討を行うことにより、安全性に係る社会からの受容性向上に資することを目標にした。
本検討で実施した業務項目は次の三点である。
(1) 安全性の考え方に係わる論点の整理
(2) 安全性の評価期間に関する調査
(3) 専門家意見の収集および分析
(a) 安全性の考え方に関わる論点の整理
日本学術会議により、平成24年9月に公表された回答「高レベル放射性廃棄物の処分について」で示された内容に関しては、暫定保管の位置づけと地層処分の関係、地層処分の長期安全に関わる不確実性の解釈等に係る論点の整理を行った。
関連事例の調査に関しては、施設立地の推進あるいは阻害に寄与したと考えられる点として、第三者的機関の位置づけとそれに対する住民の認知と理解、リスクを説明した上での安全対策実施の説明などの点が抽出された。(b) 安全性の評価期間に関する調査
地層処分の長期にわたる評価期間の問題に対し、事業が現実に進んでいる一般および産業廃棄物における時間設定について調査を行い、基準設定に係る基本的相違点を明らかにするとともに、それが社会に受け入れられ定着している点に関する整理を行った。
地層処分が進展しているスウェーデン、フィンランドおよびスイスの規制機関と実施主体をそれぞれ訪問し、地層処分の安全評価における時間枠設定の根拠となる考え方についてヒアリング調査を行った。次期氷河期の到来予測などに基づき、合理的な考えがあることを整理した。(c) 専門家意見の収集と分析
日本学術会議の課題別委員会「高レベル放射性廃棄物処分に関する検討委員会」が取りまとめた回答「高レベル放射性廃棄物の処分について」で示された課題の論点、安全性の評価における時間区分に応じた説明方法の考え方、さらにリスク認知に関する分析等について、人文社会科学的観点からの視点について意見を聴取した。また、過年度の調査により得られた提言等をその内容毎に整理し、予備的な形で考え方として取りまとめた。
(目 次) 1. まえがき
2. 安全性の考え方に関わる論点の整理
2.1 日本学術会議の議論、報告書における論点の整理
2.2 関連事例における安全性説明に係る調査・分析
3. 安全性の評価期間に関する調査
3.1 一般廃棄物処理事業における安全確保の時間枠設定の考え方の調査・分析
3.2 環境影響評価等の法令類における時間枠設定の考え方の調査・分析
3.3 諸外国の地層処分事業における時間枠設定の考え方の調査整理
4. 専門家意見の収集と分析
4.1 意見収集の方法
4.2 検討会の実施
4.3 個別ヒアリングの実施
4.4 地層処分に対する信頼構築に向けた取り組み
意見の集約と地層処分事業への反映事項の分析
5. あとがき

7.3 高レベル放射性廃棄物地層処分事業への適用に向けたリスクマネジメントシステムに関する調査

(プロジェクト名) 地層処分事業への適用に向けたリスクマネジメントシステムに関する情報整理
(報告書名) 地層処分事業への適用に向けたリスクマネジメントシステムに関する情報整理
(報告書番号) IAE-1212606
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  原子力発電環境整備機構(以下、原環機構という)がとりまとめ、公表した報告書「地層処分事業の安全確保(2010年度版)」の最終版では、リスクマネジメントの重要性について以下のように記述されている。
「地層処分事業は、社会的にも技術的にも不確実性を含む事業であり、外部条件の変化に対して適切にリスクマネジメントを実施していく必要がある。事業期間中の災害や想定外の事象による安全性の低下は実施主体である機構殿の信頼を著しく低下させ、事業の継続に大きな支障をもたらすことになる。機構殿として事業運営をどこまでISO31000に基づいたリスクマネジメント管理体系として整備していくかは、今後検討すべき重要課題である。」
本検討では、地層処分事業の実施主体として、ISO31000に対応したリスクマネジメントシステム構築を目標とし、専門家の意見を聴取しながら、段階的に実施される地層処分事業の特性に適合した管理体制(目的・方針、人員、プロセスおよびそれらを規定した文書など)の検討に資する基礎情報を整えることをねらいとした。特に、海外の地層処分の実施主体とのヒアリングを通じ、文献調査の段階でのリスクマネジメント体制の検討に直接資することができる情報整理を行った。
地層処分分野でのリスクマネジメントの実態について、公開文献では情報入手が困難であったため、海外の実施主体であるスウェーデンSKB、フィンランドPOSIVAおよびスイスNAGRAを訪問し、直接担当者にヒアリングをした。その結果、いずれの機関も2000年代に、組織としてリスクマネジメントに取り組んでおり、それぞれが独自の実施体制、実施の仕組みを構築し、経営レベルから担当レベルまで意思決定に反映している。一方、国内の事例調査からも、これまでの事故や事件等からの教訓をもとに、それぞれの企業がリスクマネジメントに積極的に取り組んでいる。その背景には、企業の存続に係わる信用失墜や指名停止等の社会的な制裁が大きな圧力となっている。
得られた情報を整理した結果の主要な点は以下のとおりである。
地層処分事業でのリスクマネジメントの対象は、事業の段階的な展開や社会的な条件に応じて対象が拡大ある いは変化する、また、組織の中の意思決定レベルでも対象が異なることもあり、リスクマネジメントの取組みは、柔軟な体制や仕組みとしておくこと
早い段階でリスクマネジメントに取り組むことにより、技術的・社会的なリスクを低減することができるとともに、その活動を通じてステークホルダーとの関係の醸成をはかることができること
(目 次) 1. はじめに
1.1 業務の背景・動機
1.2 実施内容と実施方針
2. 海外の関係機関での実績調査
2.1 海外の実施主体におけるリスクに対する取り組み調査
2.1.1 スウェーデンSKB の例
2.1.2 フィンランドPOSIVA の例
2.1.3 各国のリスクマネジメントの状況
2.2 海外の実施主体における担当者へのヒアリングによる情報収集
2.2.1 SKB
2.2.2 POSIVA
2.2.3 NAGRA
2.2.4 海外の実施主体における担当者へのヒアリング結果
2.3 海外調査結果のまとめ
3. リスクマネジメントに関する既存の規格および運用事例の整理
3.1 JIS Q 31000 によるリスクマネジメントの主旨
3.2 国内適用事例の調査と地層処分事業への適用性整理
3.2.1 国内におけるリスクマネジメント体制の調査
3.2.2 国内におけるリスクマネジメント事例の調査
3.2.3 国内適用事例と地層処分事業の比較
3.3 リスクマネジメントに関する専門家のヒアリング結果
3.4 リスクマネジメントと品質マネジメントの関係の整理
3.5 リスク要因の分析例
4. まとめ
4.1 調査結果のまとめ
4.2 今後の展開に向けて

(ウ)原子力開発利用基盤の整備や支援に係る調査研究

7.4 原子力人材育成プログラムに関する研究環境整備に係る調査研究

(プロジェクト名) 原子力研究環境整備事業選考調査
(報告書名) 平成24年度原子力研究環境整備事業選考調査報告書
(報告書番号) IAE-1212201
(発行年月) 2013年5月
(要 旨)  文部科学省が行う原子力人材育成プログラム事業に関する業務を効率的に実施するため、原子力人材育成プログラムの実施に必要な支援業務を通じて、公募により採択した事業の実施状況調査業務及び事業終了後の実施校に対する追跡調査業務等を実施した。(1) 原子力人材育成プログラムに係る調査及び評価業務
1)平成24年度に補助金により実施された事業(3事業)及び平成23年度に補助金により実施された事業(14事業)の実施状況、2)平成19 年度から平成24 年度に補助金が交付された大学及び高等専門学校(29校)における原子力分野の人材育成事業の継続状況及び原子力分野への就職状況等、3)前年度及び今年度の追跡調査に基づく定量的評価等を行った。(2)技術審査委員会による評価の実施
1)委員の選定を含めた委員会の企画、委員の委嘱、旅費の支払、謝金の支払に関する業務、2)委員会開催の日程調整及び議事要旨の作成等、3)委員への事前送付及び評価の依頼等により委員会による評価の取り纏めを行った。(3)補助金の交付及び事業管理支援
1)大学が作成した補助金交付申請書の受領及び様式・記載内容、補助事業に要する経費の内容及び積算根拠の確認、2)補助事業終了後に大学及び高等専門学校から提出される各種書類(経費の支出を証明する書類を含む)の確認等の支援を行った。(4)原子力人材育成プログラムの成果の普及及び活用
1)成果報告会の企画、日程調整、会場確保及び各校からの資料の受領、資料集の印刷製本等の成果報告会開催に係る業務、2)当研究所のホームページ及びこれまでの応募校への案内メール、更に、原子力人材育成ネットワークを通じて成果報告会の周知、3)平成24年度までの実施事業の概要、成果等を、成果報告会の資料等と併せて当研究所のホームページへの掲載を行った。
(目 次) 1. はじめに
2. 事業目的
3. 事業の概要
4. 原子力人材育成プログラムに係わる調査業務
5. 技術審査委員会による評価
6. 補助金の交付および事業管理支援に係る業務
7. 原子力人材育成プログラムの成果の普及および活用

8.原子力工学センターにおける事業

(ア)原子力安全解析

8.1 福島第一原子力発電所事故に係る炉内事象の解析

(プロジェクト名) 平成24年度発電用原子炉等事故対応関連技術基盤整備事業(過酷事故解析コードを活用し た炉内状況把握)
(報告書名) 平成24年度発電用原子炉等事故対応関連技術基盤整備事業(過酷事故解析コードを活用した炉 内状況把握)平成24年度成果報告書
(報告書番号) IAE-1282101
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  データーベース構築では、電気事業者、プラントメーカ及び燃料製造者より開示されたプラント仕様をまとめ、OECD/NEA BSAF(Benchmark Study of the Accident at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station)プロジェクト参加機関に開示した。
SAMPSONコードの改良・解析では、摘出された課題に基づき、炉内計装配管等の溶融・損傷モデル、冷却系統機器の部分負荷運転モデル等を開発、追加した。また、SAMPSONコードの計算時間の短縮のため、解析領域分割の変更と最適化検討、並列化手法の調査とSAMPSON への適用性検討を実施し、MPI並列化により計算時間を約30%短縮できることを示した。さらに、解析用データーベースに基づき、1号機から3号機の入力データを更新した。改良したコードと更新した入力データを用いて福島第一原子力発電所各号機の解析を行い以下の結果を得た。
1号機の解析では、非常用復水器を配管、水タンク、熱交換器でモデル化し、非常用復水器動作時の原子炉圧力挙動を精度良く模擬できることを確認した。また、逃し安全弁ガスケット等のリークを想定した解析により、実機計測値を説明できる原子炉圧力変化となることを示した。
2号機の解析では、原子炉隔離時冷却系の部分負荷運転を模擬し、水源の切り替え等も模擬することで、原子炉圧力の実測値を概ね再現できた。格納容器圧力についても、実測値を再現できる見通しを得た。
3号機の解析では、原子炉隔離時冷却系、高圧注水系の部分負荷運転を模擬することで、原子炉圧力の実測値を概ね再現できた。格納容器圧力についても、サプレッションプールの温度成層化、格納容器スプレイ等を模擬することで、実測値を再現できる見通しを得た。
今年度の解析結果、PIRT(Phenomena Identification and Ranking Table)重要課題の分析、国内外専門家との議論から、SAMPSONコードの今後の課題を明確にした。
コードの改良・モデルの追加の妥当性の確認では、SAMPSON コードの改良項目をPIRTの結果と比較し、改良項目の妥当性を確認した。
技術調査では、欧州を中心とするシビアアクシデント関係の実験、各種シビアアクシデントコードおよび各種原子力用材料の物性値に関する研究報告を調査した。また、原子炉構造材及び燃料材等の海水の影響について最近の腐食防食学会での講演論文を調査した。
炉内状況把握に関する国際連携では、過酷事故解析コードに組み込まれているモデルの改良、及び過酷事故解析コードによる事故進展と溶融物の分布の把握による今後の1-4 号機の廃止措置の円滑な遂行を目的としたOECD/NEA BSAF プロジェクトを、8カ国、14機関の参加を得て2012年11月1日より開始した。2012年11月6-9日に東京に於いて、BSAFプロジェクトのマネージメントボード会合とワークショップが開催された。また、情報開示を目的として、ウェブサイトを開設した。
(目 次) 要旨
第1章 緒言
第2章 データーベース構築
第3章 SAMPSONコードの改良・解析
第4章 MAAPコードの改良・解析
第5章 炉内及び格納容器内の状況に関する分析・評価
第6章 コードの改良・モデルの追加の妥当性の確認
第7章 技術調査
第8章 炉内状況把握に関する国際連携
第9章 結言

(イ)原子炉廃止措置に関する調査研究

8.2 海外の廃止措置政策や廃炉技術等に関する調査研究

(プロジェクト名) 海外における発電用原子炉廃止措置に関する調査
(報告書名) 平成24年度 発電用原子炉等利用環境調査(海外における原子力政策等実態調査)
(報告書番号) IAE-1272101
(発行年月) 2013年3月
(要 旨)  2011年3月に発生した東日本大震災を契機として発生した、東京電力福島第一原子力発電所における事故により、原子力発電の存続可否も含めた、我が国のエネルギー政策の今後のあり方について検討がなされることなった。
一方で、東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置を含めた事故収束の早期達成や、高経年(40年以上)原子力発電所の廃止措置等が求められる状況となっている。このために、原子力発電所を有し、廃止措置を実際に行っているアメリカをはじめとした、世界各国の廃止措置政策、具体的な廃止措置実績についての実態調査を行い、国際的な廃炉技術の動向を確認した。
調査内容としては、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、スペインを対象に、以下の項目について調査を行った。 なお、特にアメリカ、ドイツ、フランスを重点的に調査した。
* 欧米における廃止措置政策の調査
(1) 廃止措置の主体
(2) 廃止措置方法の比較
(3) 解体放射性廃棄物の処分方法の比較
(4) 廃止措置費用の資金確保の方法* 各国の廃止措置の実態調査
(1) 実際の廃止措置計画
(2) 廃止措置に取り組む体制
3) 廃止措置のノウハウが蓄積される事業者
(4) 廃止措置専門会社調査した結果、5 カ国の廃止措置政策の実施主体、全体的な状況、資金確保のための見積額、及び資金確保の方法等を把握することができた。 成果は次の項目で取りまとめた。
a. 廃止措置政策
a) 廃止措置法規制
b) 許認可手続き
c) 実施体制
d) 廃止措置の期間と方法
e) 解体放射性廃棄物の処分
f) クリアランス及びサイト解放
g) 廃止措置費用の資金確保
b. 廃止措置実態
a) 実機の廃止措置計画
b) プロジェクト体制
c. 廃止措置実施能力の蓄積

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