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平成14年度調査研究要旨集

平成14年度の調査研究要旨集

この要旨集は、当研究所の平成14年度(2002)の調査研究活動の成果としてとりまとめられたものの中から主な要旨を収録したものである。平成13年度以前にとりまとめられたものについては、バックナンバーをご覧いただきたい。本要旨集が関係各位のご参考になるとともに、当研究所の事業に対するご理解の一助となれば幸いである。

目次
1.エネルギーの開発、供給、利用に係る科学技術資料・情報の分析法、評価法、体系化法の開発および応用に関する研究について
2.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の基礎的事項に関する部門的、総合的な研究について
3. エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の応用的事項に関する部門的、総合的な研究について(続き)
〔化石燃料関係〕
3.14 新燃料油製造に関する調査-石油精製プロセスに関する調査
3.15 合成原油に関する動向調査
3.16 石炭液化プラントの信頼性向上に係る調査
3.17 石炭・天然ガス活用型二酸化炭素回収・利用技術の開発
3.18 天然ガスハイドレート技術の産業システム適用のための研究開発

〔新・省エネルギー・電力システム関係〕
3.19 木質系バイオマスによる小規模分散型高効率ガス化発電システムの開発
3.20 高効率廃棄物ガス変換発電技術開発
3.21 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク1 システム評価に関する調査・研究
3.22 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク2 安全対策に関する調査・研究
3.23 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク12 革新的、先導的技術 に関する調査・研究
3.24 高性能蓄熱材料による熱搬送・利用システムの研究開発
3.25 多様なニーズに対応するフレキシブルタービンシステムの研究開発
3.26 分散電源装置等におけるマイクロコージェネレーションの研究開発
3.27 水島コンビナート地域企業における省エネルギー調査及びエネルギー有効利用促進策の策定に関する調査

〔地球環境関係〕
3.28 CO2回収・隔離技術の政策的位置づけに関する検討
3.29 火力発電所二酸化炭素低減システムに関する技術調査

エネルギーの開発、供給、利用に係る科学技術資料・情報の分析法、評価法、体系化法の開発及び応用に関する研究について

1.1 新エネルギーの展望 「バイオマス発電」

(プロジェクト名) エネルギー技術情報に関する調査(エネルギー関係技術開発動向およびその将来性評価に関する調査研究)-新エネルギーの展望
(報告書名) 新エネルギーの展望「バイオマス発電」
(報告書番号) なし
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  バイオマスの起源は太陽エネルギーであり、適正な製造・利用サイクル(例、バランスのとれた伐採と植林)が維持される限り、その量は尽きることがない。すなわち地球温暖化問題に対しては二酸化炭素の新規発生はなく、その意味で循環型・持続可能な社会への期待ができる。我が国は、平成14年12月に政府の省庁を超えた横断的なチームにより日本全体としてバイオマスに取り組む際の基本方針として「バイオマス日本」を策定した。とりわけ、その利用方法としてバイオマス発電技術の普及促進が期待されている。そこで、本調査研究では、その目的からはじめ、同技術の特徴、技術の概要、開発・普及状況、課題、およびその位置づけを解説し、今後の見通しを展望した。
(ダウンロード) (PDF/3.83MB)

1.2 新エネルギーの展望 「廃棄物発電」

(プロジェクト名) 新エネルギーの展望「廃棄物発電(その4) -次世代型廃棄物発電-」
(報告書名) 新エネルギー展望「風力発電(再改訂版)」
(報告書番号) なし
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 廃棄物発電技術の将来の方向性として、従来から引き続いての高効率化と現在発電設備の設置割合が少ない小規模施設に対する取組みがあり、そのため従来と発想を異にする新技術「次世代型廃棄物発電技術」が期待される。例えば小規模施設でも効率、環境特性および経済性面で優れた技術として「廃棄物ガス変換技術」がある。同技術は、熱分解した後の発生ガス、チャー、タールなどを更に次段階で完全にガス化して、ガスエンジンなどで直接発電を行わせるものである。その課題としてガス化技術とガスエンジン技術の効率向上があり、既に現在国(NEDO)の主導により技術開発が進められている。そこで、本調査研究では、従来発行に続く「廃棄物発電(その4)」として、「次世代廃棄物発電技術」、とりわけ「廃棄物ガス変換技術」につき、目的と位置づけ、主要開発技術の特徴と概要、開発状況、および今後の見通し等をとりまとめた。
(ダウンロード) (PDF/4.90MB)

1.3 エネルギー・経済・環境モデルに関する研究

(プロジェクト名)   エネルギー・経済・環境モデルに関する研究
(報告書名) エネルギー・経済・環境モデルに関する研究(その5)
(報告書番号) IAE-C0206
(発行年月) 2003.02
(要 旨)
地球温暖化問題等への対応に向けて、統合評価モデルと呼ばれるエネルギー、経済、環境、土地利用、気候変動等の総合的評価を行うモデルの開発が日本を含めた世界各国で行われている。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)においても、排出シナリオに関する特別報告書や第3次評価報告書が刊行される等、今後ともその重要性はさらに高まるものと思われる。
 このような背景を踏まえて、超長期のエネルギー・経済・環境評価モデル確立に向けて、MARIA、Dynamic New Earth 21、GRAPEといった日本の代表的な統合評価モデルのフレームワークを拡張するとともに、マイクロガスタービンによる冷熱電供給可能性評価などを試みた。

1.4 インターネットを用いたエネルギー情報提供の検討

(プロジェクト名) インターネットを用いたエネルギー情報提供の検討(「エネルギー技術情報に関する調査」の1項目)
(報告書名) インターネットを用いたエネルギー情報収集・提供手法の開発研究(2)報告書
(報告書番号) IAE-C0204
(発行年月) 2003.02
(要 旨)  近年インターネットの登場によりエネルギー関係の諸団体の多くはそれらを、PRや情報提供等に利用している。今後、この新しいメディアの影響力は大きくなってくるものと予想される。ただし、新しい媒体であるがゆえに、その特性を生かした効果的なPAの手法はいまだ確立されているとは言い難い状況にある。
 インターネットを用いたエネルギー情報共有の実験を行い、作成時の検討経緯や工夫、および利用者からの声等をまとめ、効果的な情報共有のありかたについて検討した。
 「?を!にするエネルギー講座」というサイト名で2002年4月8日に公開以後、当研究所のサイトの訪問者数がそれ依然に比べ倍増し、公開直後に有名なポータルサイトであるYAHOO!JAPANでも紹介された。これに加え、エネルギー関係者、地方自治体、マスコミ等をはじめとして、一般の方々からも多くの反響をいただいているという結果をみると、概ねこのサイトの構築方針は正しく、このサイトの公開は成功したと考えている。

2.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の基礎的事項に関する部門的、総合的な研究について

2.1 次世代の原子力技術開発の方針策定に関する調査

(プロジェクト名) 軽水炉改良技術確証試験(次世代型軽水炉開発戦略調査に関するもの)
(報告書名) 軽水炉改良技術確証試験(次世代型軽水炉開発戦略調査に関するもの)報告書
(報告書番号) IAE-C0234
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  地球温暖化防止への貢献やエネルギーセキュリティの向上等、原子力発電は他電源と比較して優位な面を有している。しかし、電力市場の自由化や核燃料サイクル施設の商業規模での稼働など、我が国の原子力技術開発を取り巻く環境は大きく変化しており、今後、これまで以上に研究開発資源の効率的な投下が求められる。本事業では、原子力発電の研究開発方針の策定に資するため、原子力開発動向に影響を与える社会的要因として電力需要、環境負荷、立地、経済性、技術、社会・制度、および非電力エネルギー供給の8要因を対象とし、最適化型モデル、システムダイナミックスモデルを利用して、原子力需要に対する影響を分析した。
 原子力需要に大きく影響を与える要因に着目して、その要因の克服あるいは達成に向けて必要となる対応策を抽出し、原子力需要への影響度等から相対的な重要度を検討した。さらに、必要となる対応策を技術開発テーマに細分類し、開発が必要とされる時期、開発コストおよび導入効果等を技術開発ロードマップとしてまとめた。

2.2 戦略的電力技術開発調査

(プロジェクト名) 戦略的電力技術開発調査(技術動向把握調査及び技術可能性調査に係るものに限る。)
(報告書名) 戦略的電力技術開発調査報告書
(報告書番号) IAE-C0219
(発行年月) 2003.3
(要 旨)  地球環境問題をはじめとする各種の環境問題や規制緩和への対応は、電力分野において極めて重要な課題であり、技術開発の面でもこれらの課題に適切に対応するため、より戦略的な取組みが求められている。
 このため、これらの課題に係る内外の電力技術の動向を把握し、また、将来有望と思われる技術の可能性を見極めて、適確かつ長期的観点からの技術開発戦略(マスタープラン)立案の基礎とし、当該技術の実用化時における諸環境の整備を行いつつ、戦略的見直しに立った効率的な技術開発の実効性をより一層確保するための知見を整理することを目的としている。
本調査では、以下の項目を重点的に調査・整理している。

(1)技術基準の性能規定化を踏まえ、技術の進歩をより着実かつ迅速に電気工作物に活かすため、民間基準の省令、民間基準の国の強制法規への引用等、法に基づく技術基準やその解釈(国の審査基準)の運用状況に関するアンケート調査及び諸外国の技術基準に関する体系等の整理。
(2) 国内外におけるEMFに関する取り組み状況及びEMF低減対策に関する整理。
(3) 諸外国における燃料電池の技術基準等に関する整理。

なお、これらの調査については、関係箇所からの情報収集、ヒアリング、文献・調査報告書等により実態および知見を整理している。

3.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の応用的事項に関する部門的、総合的な研究について

〔原子力関係〕

3.1 高速増殖炉利用システム開発調査

(プロジェクト名) 高速増殖炉利用システム開発調査
(報告書名) 高速増殖炉利用システム開発調査報告書-高速増殖炉・原子力エネルギーのポテンシャル調査-
(報告書番号) IAE-C0208
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 将来の高速増殖炉実用化に向け、高速増殖炉-核燃料サイクルシステムの要件を明らかとするため、長期エネルギー予測に基づき、ウラン資源量の制約、プルトニウムバランス及び経済性に基づいた超長期シミュレーション評価(2100年までの一括最適化)を実施し、関連した燃料サイクル施設の整備、高速増殖炉の核熱利用水素エネルギー利用、京都議定書に基づくCO2排出制約及びバイオエネルギー利用が原子力発電(軽水炉及び高速増殖炉)の利用、導入規模に与える影響を明らかにした。また、実際の計画策定等を模した評価としてオーバーラッピングジェネレーション(OLG)法によるシミュレーション評価を行い、原子力エネルギー利用、高速増殖炉導入における課題を把握した。
 同時に、欧米(ロシアを含む)および一部のアジア諸国(インドおよび中国)における高速増殖炉を中心とした原子力関連の開発計画に係わる政策、技術的・社会的情報の収集・整理・分析を実施した。

3.2 高レベル放射性廃棄物処分の国際安全基準等に係る背景情報の調査研究

(プロジェクト名) 高レベル放射性廃棄物処分の国際安全基準等に係る背景情報の調査研究
(報告書名) 高レベル放射性廃棄物処分の国際安全基準等に係る背景情報の調査研究
(報告書番号) IAE-C0231
(発行年月) 2003.03
  (要 旨) IAEA及びOECD/NEA等の国際機関による高レベル放射性廃棄物処分の規制について、公表文書の結論等を整理すると共に、諸外国における検討状況や体制等を調査することにより、我が国での安全規制の検討に必要な基礎資料を整備することを目的とし、(1)諸外国における安全規制の支援機関に関する調査、(2)国際機関における検討経緯調査、(3)諸外国における安全研究への取組み状況について、関係諸外国への聞き取り調査、文献調査等による調査を実施した。(1)に関しては、欧米6ヶ国を対象に実施し、安全規制の支援機関の役割と実施主体との独立性、研究費の規模と出資先、関係する機関間の関係等の情報を取得した。(2)に関しては、IAEAにおける放射性廃棄物処分に係る基準体系の整理を行うとともに、基準文書の要点整理、OECD/NEAから出版されている高レベル放射性廃棄物処分に関係すると思われる報告書の概要を取りまとめた。(3)に関しては、処分事業あるいは処分研究が進展していると考えられる諸外国についての規制当局における研究課題の特定に関する考え方の整理を行うとして、NRCによる重要な技術課題(KTI)の整理の経緯、スウェーデンの規制機関による性能評価で解析されたシナリオ等、主要な研究課題に対する考え方について取りまとめた。また、実施側取得データを規制機関が審査する際の妥当性の判断について、諸外国にヒアリング調査等を実施した。

3.3 放射性廃棄物処分の社会的合意形成に関する評価研究

(プロジェクト名) 放射性廃棄物処分の社会的合意形成に関する評価研究
(報告書名) 放射性廃棄物処分の社会的合意形成に関する評価研究
(報告書番号) IAE-C0230
(発行年月) 2003.03
  (要 旨)  高レベル放射性廃棄物処分の計画を進めるために必要な社会的合意形成のあり方を検討する際に参考となる基礎資料を提供することを目的として、わが国の原子力関連施設の立地事例の調査・分析結果とフランスの地下研究施設の設置における事例調査結果から得られた立地要因を比較整理した。その上で、高レベル放射性廃棄物処分の社会受容にとって参考になると考えられる事項の抽出を行った。わが国の例としては、六ヶ所原子燃料サイクル施設の立地および1980年代の幌延貯蔵工学センターの立地を対象にした。また、フランスの場合は、ビュール粘土層サイトの研究所立地と結果として足踏み状態に至った花崗岩サイトにおける立地活動を取り上げた。
 フランスの地下研究施設の設置における立地経緯の調査と立地要因の検討、および六ヶ所原子燃料サイクル施設と幌延貯蔵工学センターの調査と立地要因の検討から、放射性廃棄物処分施設の社会的合意形成上の論点項目について考察を行った。
 主な論点項目として、・施設設置の意義 -国全体として、地域社会として-、・地域との共生、・意思決定の方法、・明快な手続き、および、・コミュニケーションの方法を取り上げた。

3.4 高レベル廃棄物の社会問題に関する調査

(プロジェクト名) 高レベル廃棄物の社会問題に関する調査・研究(その2)
(報告書名) 高レベル廃棄物の社会問題に関する調査
(報告書番号) IAE-C0232
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 高レベル放射性廃棄物処分の進行において、人々の合意を得つつ進める方法に関し先進的な国の事例及び国際的な場での議論を収集し分析することにより、我が国における今後の進め方への適用性検討の基礎資料を作成することを目的とし、(1)意思決定における段階的アプローチの有効性に関する情報の収集および分析、(2)環境影響評価プロセスに関する情報の収集及び分析、(3)制度的管理に関する情報の収集及び分析、を行った。(1)に関し、段階的なアプローチにおいて配慮されている主要な事項として、諸外国実例から、関係者による協議に基づく合意、廃棄物の回収に対する社会の要望、将来社会の意見の反映、新しい技術、知見の反映が抽出された。(2)に関し、EU修正指令において、環境影響評価プロセスのごく初期の段階から最低限度の情報が公衆に提示され、また、調査された有力案の概要が、選択された選択肢を選定した根拠とともに提示されることとなった。
 (3)に関し、フィンランドのユーラヨキでは、最終処分支持者は、この技術が、将来世代に負担を回避する一助となると主張した。他方、長期貯蔵支持者は、長期貯蔵は、将来世代が現状の管理方法を変更し、廃棄体配置を変更する(例えば、循環計画)ことを可能とするので、より公正な負担の割当てを提供すると議論した。これらのディベートの結果、永久処分を適用するが、廃棄体取り戻しの可能性は残すという妥協に到達した。

3.5 地層処分の理解促進に向けた小冊子の制作

(プロジェクト名) 地層処分の理解促進に向けた小冊子の制作
(報告書名) 地層処分 その安全性
(報告書番号) IAE-C0119
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  小冊子は、高レベル放射性廃棄物地層処分の安全性に関する基本的事項について現象を中心に追って解説する本編と、本編の内容に関連して基本的事項をより深く自然科学の原理を用いて技術的に解説する資料編とで構成し、読者の知識の状況に応じて読み分けられるものとした。
 第1章から第3章では、小冊子を読むにあたって必要となる最小限の放射線に関する知識や高レベル放射性廃棄物の発生・処理・特徴と地層処分選定の経緯など、技術事項の理解を助ける背景情報をまとめた。第4章では、地層処分の場となる地下環境が長期にわたって大きく変化しないことを、火山活動、地震活動、断層活動などの地殻変動発生のしくみや分布の特徴などを通して解説した。第5章では、地下環境が持つ物質を閉じ込めてく能力と人工的なバリヤを重ね合わせた多重バリアシステムについて解説し、地層処分の安全性について理解を得るものとした。第6章では、数万年以上の長期にわたって安全性を確かめる必要があり、直接的に安全性を確認することができない地層処分について、不確実な部分もめて幅を持った将来を示す将来予測の方法と安全評価について解説した。第7章では、地層処分研究や処分事業の進展とサイト選定に関する実績、計画などについて、国内外の状況をまとめた。

3.6 バックエンド事業の支援および理解促進のあり方に関する調査

(プロジェクト名) バックエンド事業の支援および理解促進のあり方に関する調査(その2)
(報告書名) バックエンド事業の支援および理解促進のあり方に関する調査(その2)
(報告書番号) IAE-C0226
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 放射性廃棄物は、含まれる放射性核種によって、その潜在的毒性の継続期間、人への影響などに大きな差があるため、分類されている放射性廃棄物に応じて異なる処分方法が検討されている。処分方法毎の安全確保の担保策については、放射線影響に対する取り組みは基本的には同じであるものの、安全対策を講ずべき期間全体を通しての安全の確保の考え方には若干の差が見られる。そこで放射性廃棄物の種類によらない、同じ論理的整合のある安全の考え方を検討し、確立することを目的とし、論理的に整合性のとれた放射性廃棄物処分の安全確保のあり方について技術的検討を行った。
 放射性廃棄物の安全性確保において検討課題とされている基本的な概念に関わる諸課題を抽出し、諸外国における取り組み状況、国際的合意、あるいは技術的課題といった観点から調査を行った。採り上げたテーマに関し、安全深度を理論的に説明する枠組み、処分場への人間侵入シナリオに対する多重バリア概念の適用可能性、および確率論的な安全評価概念などの日本での受け入れ可能性について検討した。安全深度に関しては、生活環からの隔離や偶然のボーリングによる被ばくの発生頻度などの観点から考察した。多重バリアに関しては、国際的な検討状況について調査し要点の整理を行った。確率論に関連して、セーフティ・ケースの扱いについて国際機関における検討状況を整理した。

3.7 発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査

(プロジェクト名) 発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査(発電用新型炉利用システム開発調査に関するもの)
(報告書名) 発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査(発電用新型炉利用システム開発調査に関するもの)
(報告書番号) IAE-C0213
(発行年月) 2003.03
(要 旨) (1)2001年までの世界のプルサーマル実績調査結果の検証
これまでのデータを、第三者によりクロスチェック・改訂し、参考文献を追加した。IAEAが2003年5月刊行予定の「MOX燃料技術の現状と進歩」の概要を紹介した。ベルギーにおけるMOX燃料利用とその見通しを、AMPERE委員会勧告とその後の政治的決定を含めてリビューした。

(2)2002年の世界のプルサーマル実績調査
2002年における新たなMOX燃料装荷実績を調査した。ベルギーは2002年に8体が装荷され、累積装荷体数は289体;フランス208体装荷、累積1822体;ドイツ216体装荷、累積1420体;スイス16体装荷、累積280体。世界合計は、2002年448体装荷、累積4,732体。日本ふげんの25年生涯に装荷されたMOX体数累計772体。
(3)2003年以降の世界のプルトニウム等の利用方策・技術開発動向調査
ベルギーやドイツで原子力否定的決定に対して、オランダやフィンランドの肯定、スウェーデンのMOX装荷決定など、政治的影響が大。フランスでは、1991年原子力法の指示する期限が近い。解体核兵器からのPuをMOX燃料に加工するためのロシア工場は、米国工場の写しになる予定。高濃縮ウランは、回収ウランで希釈する方法が実用化されている。ウラン究極資源量は1620万t、在来型既知資源量は393万tしかなく、可採年数はほぼ60年。二次ウラン資源の供給が4割程度。

3.8 革新的実用原子力技術開発

(プロジェクト名) 革新的実用原子力技術開発
(報告書名) 革新的実用原子力技術開発 提案公募事業
(報告書番号) IAE-C0228
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 平成12年度から当研究所では、革新的実用原子力技術開発に関する提案公募事業を実施している。本事業では、提案公募という競争的環境下で革新的実用原子力技術の提案と開発を促進するもので、大学、研究機関、企業等の柔軟な発想による革新的なアイディアの活用を図るとともに、技術開発を通して我が国の原子力技術の安全性・経済性が一層向上することとともに我が国の原子力技術開発基盤の維持・向上が期待される。
 平成14年度は、革新的実用原子力技術開発の提案公募制度により支援を受けて実施された技術開発プロジェクト27テーマ(平成13年度からの継続16テーマ含む)を実施した。H14年度に行った新規テーマの公募では、55件(フィージビティ分野15件を含む)の応募があり、その中から審査の結果、11件(フィージビリティ分野4件を含む)の新規技術開発テーマを採択し、技術開発を開始した。なお、平成14年度をもって3年間実施された5件の技術開発プロジェクトが終了した。

3.9 実用発電用原子炉廃炉技術調査

(プロジェクト名) 実用発電用原子炉廃炉技術調査
(報告書名) 実用発電用原子炉廃炉技術調査報告書
(報告書番号) IAE-C0223
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 廃止措置のシナリオ等に関する検討と調査では、廃止措置標準工程への影響評価として、(財)原子力環境整備促進・資金管理センターにおいて検討された「原子力発電施設解体放射性廃棄物基準調査」に示された「クリアランスレベル区分マニュアル(案)」等の最新の検討結果を踏まえて、具体的検認方法・手順等を想定して標準シナリオへ展開した場合の影響評価を行った。
 解体廃棄物等の再利用実用化調査では、原子炉解体廃棄物等の再利用の推進に必要となる施策として、クリアランスレベル以下の廃棄物を対象に、再利用の実現に向けた廃棄物管理の課題を、関与すべき事業者ごとに分類、整理し、各々について対応策の検討を行って具体化方策を明らかにした。また、放射性廃棄物を対象として、再利用の実現に向けたシステム及び制度面の課題について、固化体充てん材や遮へい材等の再利用製品ごとに対応策の検討を行って具体化方策を明らかにした。
 廃炉技術調査の総括では、昭和58年度から実施してきた技術調査について、年度ごとに調査検討内容を(1)シナリオに関する検討、(2)手続きに関する検討、(3)容易化に関する検討、(4)再利用に関する検討の4項目に大別して項目ごとに検討経緯、検討結果と課題を整理し、調査成果のまとめを行った。

3.10 原子力発電施設等安全性実証解析手法調査

(プロジェクト名) 原子力発電施設等安全性実証解析(安全性実証解析手法調査)
(報告書名) 原子力発電施設等安全性実証解析(安全性実証解析手法調査)報告書
(報告書番号) IAE-C0207
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  本事業は、原子炉内の非線形・複雑現象のミクロレベルでの解明を目指した次世代シミュレーション手法の調査・検討及びそれを実現するための高度計算機利用技術の調査・検討等を平成2年度から平成13年度にわたって行ってきた。
 本報告書は、上記事業のまとめとして、次世代シミュレーション手法のモデルの検討、現象への適用性評価結果、及び安全解析事象等への適用性評価結果をまとめた。また、高度計算機利用技術の調査・検討については、期待される次世代シミュレータシステムの概念を技術動向等とあわせてまとめた。
さらに、全期間を時系列にフェーズI,II,IIIとし、成果を要約してまとめた。

3.11 日米の原子力発電施設の保守点検に関する規制およびその運用の比較検討

(プロジェクト名) 日米の原子力発電施設の保守点検に関する規制およびその運用の比較分析報告書
(報告書名) 平成15年度発電用新型炉技術開発確証試験(原子力シーズ調査に関するもの)報告書
(報告書番号) IAE-C0227
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  原子力技術は科学的知見等に基づく法制度の下で利用されているが、原子力技術が内包するリスクの不確実性から、公衆の安全確保に必要な法制度の策定は難しい。そこで、法制度の策定過程における科学的知見等が果たしてきた役割に着目し、どのように科学的知見等を法制度に反映させるべきかについての知見を得ることは、今後の法制度策定の容易化への期待から重要なことと考えられる。
 上記のような認識に基づき、日米の原子炉の運転停止・再開に係わる安全規制制度および原子炉の運転停止・再開の決定過程について調査し、規制制度やその運用の差異について比較した。
 調査の結果、リスク・ベース、パフォーマンス・ベース規制を既に導入している米国と、リスク・ベース規制をようやく導入しようとしている我が国とでは、科学的知見の明確な反映という点で大きな差が見られた。停止プロセスでは日米ともさほど大きな差異はないと考えられるが、運転再開プロセスでは、米国では運転再開の基準がマニュアルによって明確になっているのに対し、我が国では運転再開の技術的基が曖昧な点が見受けられた。また、米国では政治的因子が運転再開に影響を及ぼすケースも見られたが、我が国では安全協定に基づく地方自治体の意思決定が政治的に大きな影響をもたらす可能性があることを指摘した。

3.12 安全目標の検討に関する基礎調査

(プロジェクト名) 安全目標の検討に関する基礎調査
(報告書名) 安全目標の検討に関する基礎調査報告書
(報告書番号) IAE-C0214
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  原子力安全委員会では安全目標の策定に向けて専門部会を設置し、調査審議が行われており、具体的な安全目標案の提示に向けて、検討が進められている。安全目標の策定にむけて必要となる原子力の活動全般に関する最新の知見について、文献等の調査と学識経験者等により構成される検討委員会を開催によりまとめ、専門部会等の調査審議のための基礎資料を作成した。

3.13 原子力の技術継承に関する調査

(プロジェクト名) 原子力の技術継承に関する調査(関連メーカの調査)
(報告書名) 原子力の技術継承に関する調査(関連メーカの調査)
(報告書番号) IAE-C0217
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  原子力発電の将来は、電力市場における競争激化、立地の困難さ及び電力需要の不確実性等の要因により、原子力発電の将来は益々不確実性が増している。このような状況の下で、安全性・信頼性を損なうことなく原子力技術を将来に向けてどう維持・継承していくかが、原子力産業界全体の重要課題として浮上してきている。この課題に対して昨年度実施した国内電力会社のヒアリング調査を基に、原子力産業技術の根をなすプラントメーカがとるべき戦略の検討に資することを目的として、プラントメーカの原子力部門責任者に対し、(1)原子力を取り巻く環境の変化、(2)研究開発の在り方、(3)プラント運転保守及び新規設計・建設の技術維持方策等についてヒアリング調査を実施した。この結果、各社それぞれに将来に向けての技術力維持・継承策を実施してはいるものの、原子力産業自体が低迷し新規プラントの建設が困難な現状では設計・建設での実践が少なく、建設プロジェクト管理技術者を始めとしたプラント建設時の技術の維持ができにくい状況にあること、原子力関連企業の撤退により技術力の維持継承が困難となる分野が生じる可能性のあること等が各社共通の認識であると確認できた。電力自由化等で益々変化していく環境の中で、今後の技術力維持・継承に関して原子力プラントメーカの共通認識や差異を確認することにより、本問題を検討していく上での基礎情報を取り纏めることができた。また、あわせて関連情報の文献調査も実施した。

〔化石燃料関係〕

3.14 新燃料油製造に関する調査-石油精製プロセスに関する調査

(プロジェクト名) 今新燃料油製造に関する調査-石油精製プロセスに関する調査
(報告書名) 新燃料油製造に関する調査-石油精製プロセスに関する調査
(報告書番号) IAE-C0221
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  最近の石油精製プロセスの概要、既存精製プロセスの改良並びに新しい精製プロセスに関する動向を調査した。またその他に、精製プロセスの技術動向に関連する項目に関しても調査を実施した。具体的な調査項目は次のとおりである。
(1)処理原油の品質と精製パターンとの関連性
(2)精製部門の合理化を目的とした、設備廃棄による精製設備稼働率向上に関する状況
 欧米では、共に過剰設備の廃棄が進み、稼働率も高いが、設備能力に余裕が無くなることに関する問題点の認識については、両者に差がある。欧州では、代替エネルギーの導入もあって、今後石油製品の需要は増えないとの認識でほとんど心配してない。一方米国では、今後の石油製品の供給を危惧しており、過剰設備廃棄をやりすぎたとの意見もある。

3.15 合成原油に関する動向調査

(プロジェクト名) 新燃料油に関する調査-合成原油に関する動向調査-
(報告書名) 新燃料油に関する調査-合成原油に関する動向調査-報告書
(報告書番号) IAE-C0221
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  非在来型石油資源であるカナダのオイルサンドおよびベネズエラのオリノコタール並びにオーストラリアのオイルシェールから製造される合成原油について調査した。いずれも膨大な埋蔵量を有しているが、製造コストが高いことよりいままで有効に活用されていなかった。オイルサンドから製造される軽質低硫黄合成原油は、約40年前から製造されていて、2002年末の生産量は日量約70万バーレルに達している。2010年には日約140万バーレルに倍増する計画である。オリノコタールからの合成原油製造は、4設備が計画され、2002年末までに3設備が生産開始した。1設備は建設中である。合計原油の品質は、出資者の利用方法により重質高硫黄のものから軽質低硫黄のものまで分かれる。一般市で販売されるのはSincorプロジェクトの軽質低硫黄合成原油のみである。オイルサンドおよびオリノコタールから製造される軽質低硫黄合成原油は、同程度の比重の在来型原油に比べ、蒸留性状が異なり、軽油留分のセタン価、灯油留分の煙点など値が低いので利用する場合は注意を要する。合成原油の輸出先は、アメリカ合衆国がほとんど全てである。日本への輸出実績はない。
 オイルシェールからの合成原油製造は、デモンストレーションプラントによる開発段階にある。超低硫黄ナフサと軽質燃料油が製品化され、超低硫黄ナフサは全量Mobil oil Australiaに販売され、軽質燃料油はシンガポール市場で販売されている。超低硫黄ナフサにはオーストラリア連邦政府から助成金が支給されている。

3.16 石炭液化プラントの信頼性向上に係る調査

(プロジェクト名) 石炭液化プラントの信頼性向上に係る調査
(報告書名) 石炭液化プラントの信頼性向上に係る調査
(報告書番号)
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  本調査は、瀝青炭液化パイロットプラントを設計、建設、運転、保守を通し取得した各種エンジニアリングデータおよびノウハウを整理し、将来、大型装置を設計、建設、運転、保守管理する上での技術面からの可能性を評価したものである。NEDOL法のさまざまな周辺状況への適用可能性を、技術面および経済性に影響する大型装置の設計、建設、運転、保守の要素を含めて検討調査を実施した。特に、日本の石炭液化技術発展に深く関わり、貢献された諸先輩に対するインタビューを実施し、プロジェクト推進面、専門技術面から多角的に知見を取りまとめた。

3.17 石炭・天然ガス活用型二酸化炭素回収・利用技術の開発

(プロジェクト名) 加圧・加熱型スラリー反応法を用いた人工ゼオライト製造システムの開発
(報告書名) 石炭・天然ガス活用型二酸化炭素回収・利用技術の開発成果報告書
(報告書番号) IAE-C0233
(発行年月) 2003.03
(要 旨)  地球環境の面から石炭等の化石燃料から二酸化炭素を排出せずにクリーンな燃料を製造する技術が求められている。本事業は、太陽光・熱を利用して、二酸化炭素と水を石炭、天然ガスと反応させることにより得られたガスから、次世代の液体燃料であるメタノールに高効率に変換するエネルギー使用合理化技術を開発することを目的とし、経済産業省からの補助により実施した。石炭、天然ガスと二酸化炭素、水蒸気の反応が吸熱反応であることから、太陽熱を利用した石炭ガス化太陽炉と天然ガス改質太陽炉を開発し、これら太陽炉で生成したガスからメタノールを合成するものであり、これにより、二酸化炭素の大気中への放出を防止するものである。
 このために、CWM予熱式石炭ガス化炉の開発では、石炭処理量2ton/dayの予備加熱実験装置にて石炭水スラリーをスチームと石炭粉にして噴霧ができることを実証、天然ガスの内熱式水蒸気改質法の開発では小型実験装置を用い酸素導入による昇温および反応の適切な条件を把握した。また、太陽光集光システムの開発では機械式太陽追尾装置を付けたヘリオスタット(プロトタイプ)により所定の追尾性能を確認、溶融塩太陽炉の開発ではCFDによるシミュレーションを実施、天然ガス改質触媒の開発では高性能酸化触媒と改質触媒の開発、全体システムの構築及び最適化検討では石炭ガス化・天然ガス改質炉の概念設計等を実施した。

3.18 天然ガスハイドレート技術の産業システム適用のための研究開発

(プロジェクト名) 天然ガスハイドレート技術の産業システム適用のための研究開発
(報告書名) エネルギー・環境国際共同研究提案公募事業 天然ガスハイドレート技術の産業システム適用のための研究開発 成果報告書
(報告書番号) 02004811-0-1
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  環境負荷が小さい天然ガスの普及促進が求められている。本研究開発は、ガスハイドレート技術の優れた特性を産業分野に適用することにより、天然ガスの新しい用途を開発し、その利用促進に資することを目的とする。
 ガスハイドレートの産業システムへの有望な適用例として吸気冷却ガスタービン発電システム等を想定し、その実用化のために必要となる工業プロセスの要素技術に関する研究開発として、ガスハイドレートのライン供給・貯蔵及びガスハイドレートスラリーの濃度測定技術に関する特性把握実験を行なった。(三菱重工業(株)及び三井造船(株)に再委託して行なった。)また、それらに対する基礎研究面からの支援として2成分混合ガスハイドレート及びそのスラリーの生成・分解機構の解明並びに分析・測定技術に関する基盤研究を行った。(カナダのブリティッシュコロンビア大学及びカナダ国立研究機関ステシー分子科学研究所)及び(独)産業技術総合研究所と共同研究の形で行なった。)

〔新・省エネルギー・電力システム関係〕

3.19 木質系バイオマスによる小規模分散型高効率ガス化発電システムの開発

(プロジェクト名) 木質系バイオマスによる小規模分散型高効率ガス化発電システムの開発
(報告書名) 木質系バイオマスによる小規模分散型高効率ガス化発電システムの開発
(報告書番号) 51101871-1-1
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨) バイオマス資源は、賦存量は豊富なものの発生地域が分散していること、形状・性状が多種多様なことからエネルギー資源として利用されている量はごく僅かであり、エネルギー転換技術の開発・実用化が求められている。
本研究開発は、木質系バイオマスの加圧流動層炉による低温ガス化と小型ガスタービンとの組み合わせによる小規模高効率ガス化発電システムを研究開発し、高効率かつ経済的に木質系バイオマスを有用エネルギー形態に転換する技術を開発し実用化に目途をつけることを目的とする。
本研究開発は川崎重工業(株)と共同の事業であり、川崎重工業はハードの開発(低温加圧流動層ガス化発電システムの開発)を担当し、エネ総研はソフトの調査研究(低温加圧流動層ガス化発電システムの普及・波及効果の研究)を担当する。具体的には、木質系バイオマスの利用に関する実態調査、利用効果に対するニーズ調査、システムの要求仕様調査、導入可能性評価、並びに導入スキームの策定を行なう。
平成14年度は高知県を中心に7道県の製材工場等38ヶ所を現地調査し、木屑等の発生量及び電気・熱の需要量などについて聞き取り・データ収集を行なった。これを基に木質系バイオマスの利用に関する実態及び具体的ニーズに関する分析及び把握を行なった。

3.20 高効率廃棄物ガス変換発電技術開発

(プロジェクト名) 高効率廃棄物発電技術開発「高効率廃棄物ガス変換発電技術開発」
(報告書名) 高効率廃棄物発電技術開発「高効率廃棄物ガス変換発電技術開発」
(報告書番号) IAE-CO251
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 本技術開発は、小規模な清掃工場に高効率発電の導入・普及を図ることを目的として、廃棄物の熱分解により発生したガスを改質し、ガスエンジン等で高効率発電を行うとともに、残渣を溶融固化し再資源化するシステムの技術開発及びその普及に関する調査研究を平成13年度から3ヵ年で実施する。研究開発は5組織で行い、担当は次のとおりである。
(1)ガス変換システム
1)熱分解プロセスの最適化技術開発(三菱重工業)
2)ガス改質・溶融プロセスの最適化技術開発(日本ガイシ)
3)改質ガスの顕熱回収技術及び回収エネルギーの利用技術開発(東芝)
(2)高効率ガスエンジン発電技術(住友金属工業)
(3)最適化調査研究(当所)
(4)システム適合性調査(当所)
本年度の当所の研究成果は、次のとおりである。
(5)最適化調査研究
ガス変換発電システム解析プログラムを開発し、高効率化のための感度解析を行い、システムの改善点を明らかにした。
変換ガスの利用先調査として、燃料電池との組み合わせ及び既存LNG火力との組み合わせにおける発電効率等を試算した。
(6)システム適合性調査
自治体及び有識者にアンケート調査を実施し、ガス変換発電技術導入に伴う課題を把握し、具体的な対策・施策を整理した。
開発技術の普及活動として、「第2回高効率廃棄物発電技術に関するセミナー」を実施し、自治体等から約450名の参加を得た。

3.21 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク1 システム評価に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク1 システム評価に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク1 システム評価に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-0201
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 本研究は、エネルギー技術開発動向の調査や水素エネルギー技術に関するシステムの検討、評価などをもとに、水素エネルギー導入シナリオおよび導入・普及戦略を策定により、水素エネルギ-技術の開発計画立案、環境改善やエネルギー供給の安定化などへの貢献が期待される水素エネルギーの普及実現に貢献することを目的とした。
 平成14年度はWE-NET第II期研究期間の最終年度にあたり、これまでに得られた知見、成果を踏まえ、水素エネルギー導入・普及のための利用技術の端緒になると期待される燃料電池導入シナリオの作成を中心に、長期的な水素エネルギー普及シナリオ、水素エネルギー技術開発ロードマップの作成を行なった。燃料電池導入シナリオの作成に向けては、燃料電池を含めたシステム構成機器の将来コストを予測評価するとともに、水供給ステーションでの将来水素供給コストの低減可能性について詳細に検討した。燃料電池自動車導入シナリオでは、2010年頃までの導入初期における地域、導入先、車種、追加的コストなどより具体的なシナリオの検討を行い、定置用燃料電池導入シナリオでは、家庭用、業務用を含め済性、CO2削減効果や普及に必要な追加的コストを評価した。また、水素エネルギー普及シナリオの作成に向けて、水素導入シナリオの分析、中国からの水素供給の可能性、水素技術開発の動向調査や水素エネルギー技術開発のロードマップの作成を行った。

3.22 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク2 安全対策に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク2 安全対策に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発 タスク2 安全対策に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-0202
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 水素には火災、爆発等の危険性があり、燃料電池自動車、水素供給ステーション等、水素を小規模分散して取り扱うことに十分な実績があるとはいえない。都市部で分散して水素を製造、貯蔵、充てんするための施設を将来安全に運用するためには、新たに安全対策を講じるとともに従来の技術基準を見直す必要がある。そこで、漏えい、拡散、着火、火炎、爆発における水素の挙動と影響の大きさを実験により把握し、災害リスク評価を行ことにより、水素設備の安全設計基準および法規制の見直し案作成に資する基礎資料をまとめることを目的とする。開放空間での水素爆燃で高さ2mの障壁を設けると、障壁の後方で爆風圧が約30%低減された。水素ステーション内でピンホールから水素が漏えいする場合、水素度は燃焼範囲下限値以下となる一方で、配管破断等で短時間に例えば80Nm3が漏えいすると燃焼範囲内の領域が20m先にまで達する可能性のあることが計算で示唆された。想定水素ステーションの災害リスク評価で、高圧水素貯槽の脆性割れ、高圧配管の応力腐食割れ、車両の衝突、大地震等が高リスク因子として抽出された。

3.23 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発タスク12 革新的、先導的技術に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発タスク12革新的、先導的技術に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)第II期研究開発タスク12革新的、先導的技術に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-0203
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  本研究は、WE-NETを構成する水素の製造、輸送・貯蔵、利用に係る技術のうち、将来的には有望であるものの当面の開発 対象から外れている革新的・先導的技術はもちろん、在来型技術についても改良やその組合せのシステムに新規性・有用性のあるものなど、あらゆる可能性を幅広く調査した。
 本年度は、以下の6件の概念検討を実施し、その実現可能性を調査した。
(1)白金族代替触媒開発の可能性に関する調査研究
(2)ゼオライトの形状選択性を利用した高純度水素の製造の調査研究
(3)水素遮断性DLC薄膜の開発研究
(4)大気圧マイクロ波純水蒸気プラズマを利用した炭化水素の改質調査研究
(5)超高性能脱硫技術を基盤とする革新的な水素製造システムの開発研究
(6)水素透過機能を有する膜型反応器を用いるCH4からの高純度水素ガス製造プロセスの開発
(7)水素・酸素を同時利用するエネルギーアライアンス構想調査研究
(8)小型軽量冷凍機による液体水素タンクの蒸発ロスゼロ化調査研究
(9)熱分解ガス化方式による高効率水素製造システムの調査研究
(10)無機有機複合系新規水素貯蔵材料の探索

また、下記の基礎研究を実施した。
(1)過熱液膜方式によるデカリン/ナフタレン系の新規水素化・脱水素化を用いた水素貯蔵輸送システム技術研究
H14年度研究として、連続反応ベンチ装置を新設し、容量1.2L反応器と、5L反応器の両ケースに亘って実験を行ない、従来の回分式反応器の場合と同様に定常的な過熱液膜現象が生じることが確認した。

3.24 高性能蓄熱材料による熱搬送・利用システムの研究開発

(プロジェクト名) 高性能蓄熱材料による熱搬送・利用システムの研究開発
(報告書名) エネルギー有効利用基盤技術先導研究開発「高性能蓄熱材料による熱搬送・利用システムの研究開発」
(報告書番号) 51102213-0-1
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 民生部門の省エネルギーニーズと産業部門における未利用エネルギー活用への社会的要請を結びつけた新たな熱搬送・利用システムの実現を目的とし、その先導的位置付けの研究として、高い蓄熱密度をもつ蓄熱材料の開発、蓄熱カセットの開発、トータルシステムの研究などを行った。H14年度は、トータルシステムについては、産業施設等からの排熱の回収検討や、本システムに適する熱需要家の検討などを行った。さらに、ゴミ処理場と複数の熱需要家を組み合わせたモデルにおける熱搬送・利用システムのケーススタディーなどを行った。

3.25 多様なニーズに対応するフレキシブルタービンシステムの研究開発

(プロジェクト名) エネルギー有効利用基盤技術先導研究 多様なニーズに対応するフレキシブルタービンシステムの研究開発
(報告書名) エネルギー有効利用基盤技術先導研究 多様なニーズに対応するフレキシブルタービンシステムの研究開発
(報告書番号) 51102191-0-1
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  中小工場からの低質蒸気などの未利用廃熱を回収して高度利用するとともに、多様なエネルギーの需要に対し効率的な供給を可能とするフレキシブルなタービンシステム(MEPS:マルチエネルギープロダクションシステム)を開発することを最終的な目標として、4企業・研究機関が共同で、実現可能性評価、システムの最適化、省エネルギー効果の評価を行うと共に、さらに高効率なシステムの開発に向けた基礎研究を行っている。
 当研究所が担当している「MEPSの省エネルギー効果に関する調査研究」においては、工場等における電力・熱需要と廃熱の利用可能性を調査し、その結果に基づいてMEPSの導入形態を4種類に絞り込んだ。このうち2つのケースについて、モデル的な電気・熱の需要パターンを設定するとともに、その需要に対応するMEPSおよび比較対象となる電気・熱供給システムを設定した。次に、需要家における電力・熱の需要パターンに応じてエネルギー消費およびエネルギー供給コストを計算するプログラムを作成し、この計算プログラムを用いてMEPS並びに比較対象システムの省エネルギー性、経済性およびCO2排出量を計算して比較評価を行った。以上の検討により、MEPSの導入形態が明確になるとともに、MEPSはそれらの用途において、省エネルギー性、経済性およびCO2排出量のいずれの点でも比較対象システムより優れていることが示された。

3.26 分散電源装置等におけるマイクロコージェネレーションの研究開発

(プロジェクト名) 分散電源装置等におけるマイクロコージェネレーションの研究開発
(マイクロコージェネレーションの導入効果、システム構成等に関する調査研究)
(報告書名) 「風力発電電力系統安定化等技術開発の整合性評価及び実行委員会事務局運営に係る 業務委託」平成15年度中間年報
(報告書番号) I51202023-0-1
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  分散電源とデシカント空調技術を組み合わせたマイクロコージェネレーションシステム(MCGS)に関して、適用可能な分散電源の評価およびマイクロガスタービンと組み合わせたMCGSの導入可能量、導入効果の評価を行った。
具体的には、
(1)小型分散型電源の排熱特性を調査し、デシカント空調への適用可能性を評価した。
(2)デシカント空調MCGSの定性的な特徴から、導入有望分野を推測した。また代表モデル需要家へのMCGS導入シミュレーションを行い、経済性、省エネ性を試算し、有望業種の特定およびその潜在需要規模、導入効果を定量的に推定した。
 なお、これらを実施するにあたり、学識経験者、専門家等からなる委員会を設置し、プロジェクト全体の研究開発方向の妥当性、開発成果の適用可能性等を総合的に評価した。

3.27 水島コンビナート地域企業における省エネルギー調査及びエネルギー有効利用促進策の策定(コンビナート等形成企業34事業所)に関する調査

(プロジェクト名) 水島コンビナート地域企業における省エネルギー調査及びエネルギー有効利用促進策の策定(コンビナート等形成企業34事業所)に関する調査
(報告書名) 水島コンビナート地域企業における省エネルギー調査及びエネルギー有効利用促進策の策定(コンビナート等形成企業34事業所)に関する調査
(報告書番号) 02005002-0
(発行年月) 2003.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 地球環境問題の解決に向け、より一層の省エネルギーの推進が求められており、本調査では、水島コンビナートにおける企業間の障壁ならびに競合を超えたコンビナート全体での取り組みにより、エネルギーの有効利用を一層推進する方策等の検討を行い、高いレベルでの省エネルギーの実現に資することを目的とした。
このため、次のような調査・検討を実施した。
1) 実態調査
2) 分析
3) エネルギー有効利用の方向性検討
3-1) 個別のエネルギー設備の有効活用策
3-2) エネルギーステーションの設置の概念策定
3-3)個別企業群の更なる省エネルギー対策の方向性検討
4) 今後の課題

〔地球環境関係〕

3.28 CO2回収・隔離技術の政策的位置づけに関する検討

(プロジェクト名) CO2回収・隔離技術の政策的位置づけに関する検討
(報告書名) CO2回収・隔離技術の政策的位置づけに関する検討 報告書
(報告書番号) IAE-C0218
(発行年月) 2003.03
   (要 旨) 現在、二酸化炭素を排出源において分離回収し地中・炭層や海洋中に注入することにより大気中濃度の上昇を抑えることを目的とした、いわゆるCO2回収・隔離技術に関する研究開発が各国で実施されているが、これらの技術により実質的に大気放出が削減された量を、気候変動枠組条約(UNFCCC)に沿った各国からの排出量実績の通達に どう反映させるかといったルールについては何も取り決めがなされておらず、現状では技術開発の結果を政策オプションとして活用するための根拠がない状況にある。 一方、先般の気候変動枠組条約第7回締約国会議(COP7)における交渉の結果まとめられたマラケシュ合意では、CO2回収・隔離技術についての評価を行うことを気候変動に関する政府間パネル(IPCC)へ勧告し、IPCCでは特別報告書の作成へ向けた作業を開始した。
 このような背景の下、科学的知見の集積・分析・評価に基づいた国別排出インベントリ算出プロセスへの反映のためのガイドラインを提唱すると共に、回収・隔離技術の京都メカニズム上の位置付けや活用方法、および回収・隔離技術をツールとした新しい温暖化ガスクレジットについて検討を行った。具体的には、外国の関連法体系、 およびインベントリに関する国際政治動向などを調査するとともに、CO2隔離導入がエネルギーシステムに与える影響評価を実施した。

3.29 火力発電所二酸化炭素低減システムに関する技術調査

(プロジェクト名) 発電所CO2低減システムに関する技術調査
(報告書名) 発電所CO2低減システムに関する技術調査報告書
(報告書番号) IAE-C0216
(発行年月) 2003.03
(要 旨) 地球温暖化問題への関心の高まりと、CO2の排出量低減へ向けた国内外の動向を考慮すると、今後の発電所の環境影響評価においても、CO2低減の観点がより一層重視されることが予想される。本調査はこのような背景を踏まえて、平成13年度に引き続き以下の3項目について実施した。
(1)CO2低減関連技術の基礎的調査
(2)国内外の火力発電所における関連技術の技術マップの提示
(3)技術モデルの提言

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