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平成11年度調査研究要旨集

平成11年度の調査研究要旨集

この要旨集は、当研究所の調査研究活動等のうち、平成11年度後半から平成12年度前半にとりまとめられたものの主な要旨を収録したものである。本要旨集が関係各位のご参考になるとともに、当研究所の事業に対するご理解の一助となれば幸いである。

目次
1. エネルギーの開発、供給、利用に係る科学技術資料・情報の分析法、評価法、体系化法の開発及び応用に関する研究について
2. エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の基礎的事項に関する部門的、総合的な研究について
3. エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の応用的事項に関する部門的、総合的な研究について(続き)

エネルギーの開発、供給、利用に係る科学技術資料・情報の分析法、評価法、体系化法の開発及び応用に関する研究について

1.1 新エネルギーの展望-原子力発電技術

(プロジェクト名) エネルギー技術データベースの体系化法の開発研究エネルギー技術データベースの体系化法の開発研究 新エネルギー技術開発動向およびその将来性に関する調査研究(原子力発電技術)
(報告書名) 新エネルギーの展望-原子力発電技術
(報告書番号) なし
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  現在我が国の原子力発電は、既に全電力量の3割を占める中核電源として利用されている。それにもかかわらず、同技術は国民の理解をなかなか得られていない。その原因は近年発生の事故、トラブル等にも起因するところであろうが、原子力発電に関し一般国民が科学技術的な視点からその本質、危険性と安全性を正しく理解していない面も有るといえる。そこで本研究は、原子力の基本原理である原子核反応発見の歴史と原理からひもとき、原子力発電技術の仕組み、危険性の所在と安全確保の考え方、技術開発動向等を「新エネルギーの展望」シリーズの一環として取りまとめた。
(ダウンロード) (PDF/2.48MB)

1.2 新エネルギーの展望-原子燃料サイクル技術

(プロジェクト名) エネルギー技術データベースの体系化法の開発研究  新エネルギー技術開発動向およびその将来性に関する調査研究 (原子燃料サイクル技術)
(報告書名) 新エネルギーの展望 原子燃料サイクル技術
(報告書番号) なし
(発行年月) 2001.03
(要 旨)  原子力発電技術の理解が広く国民に得られない一つの理由として、発生する放射性廃棄物の安全な処理・処分に関する疑問があることであろう。特に使用済燃料を再処理した結果生ずる高レベル放射性廃棄物に関しては、最近その処分事業の実施主体の法律も整備され、事業化への動きが具体的となってきた。また、再処理において同時に得られる回収燃料の原子力発電所での利用(プルサーマル)に関してはさらに一層国民の理解を必要とするところである。そこで本研究は、放射性廃棄物とは何か、その種類と発見の歴史から始まり、放射性廃棄物処理・処分の技術開発動向等を「新エネルギーの展望」シリーズの一環として取りまとめた。
(ダウンロード) (PDF/2.38MB)

1.3 エネルギー・経済・環境モデルに関する研究

(プロジェクト名)   エネルギー・経済・環境モデルに関する研究
(報告書名) エネルギー・経済・環境モデルに関する研究(その2)報告書
(報告書番号) IAE-C9906
(発行年月) 2000.02
(要 旨)
 地球温暖化問題を対象とし、MARIA-8によるクリーン開発メカニズム(CDM)の分析、LDNE-21モデルによる原子力とバイオマスエネルギーの長期シナリオ検討、GRAPEモデルによる排出権取引の分析を行った。それらに加え、熱・電気複合エネルギーネットワークのモデル化、熱輸送モデルによるエネルギーカスケード利用分析を実施した。
 巻末には添付資料として、エネルギー需給シナリオ、およびエネルギーコストに関する最新情報を整理するとともに、1999年6月に開催された国際エネルギーワークショップの概要を記した。

1.4 エネルギー情報提供のための手法検討

(プロジェクト名) エネルギー情報提供のための手法検討
(報告書名) エネルギー情報提供のための手法検討報告書(2)
(報告書番号) IAE-C9909
(発行年月) 2000.02
(要 旨)  将エネルギーの情報提供は、原子力発電の例をみるまでもなく、PA・啓蒙の問題を含めて、今日最も重要な要素の一つとなってきている。昔から、エネルギー情報はさまざまなメディアを用いて公衆に伝えられてきており、近年インターネットに代表される様に、情報提供の新しい媒体が表れると、エネルギー関係の諸団体の多くはそれらを、PRや情報提供等に利用している。
 この新しい情報手段の登場は、エネルギー問題のPAにとっても新たな媒体を提供するものであり、今後その影響力は大きくなってくるものと予想される。ただし、新しい媒体であるがゆえに、その特性を生かした効果的なPAの手法はいまだ確立されているとはいえないであろう。したがって、今後の新しい情報手段も含め、エネルギー情報提供を行う際にどの様な方針で行うべきかを検討し、今後のPA・啓蒙等のための一助とすることを目的とし、その目的のための幾つかの提案を行った。

2.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の基礎的事項に関する部門的、総合的な研究について

2.1 長期エネルギー技術戦略調査

(プロジェクト名) 長期エネルギー技術戦略等に関する調査(長期エネルギー技術戦略調査(長期エネルギー技術戦略調査))
(報告書名) 長期エネルギー技術戦略等に関する調査(長期エネルギー技術戦略調査(長期エネルギー技術戦略調査))
(報告書番号) NEDO-P-9967
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  工業技術院がニューサンシャイン計画により実施しているエネルギー・環境技術の研究開発を一層効率的に推進するためには、長期的視点に立った研究開発戦略を策定し、研究開発目標とその達成のための具体的な道筋を明らかにした上で、研究開発投資等の政策資源を最適に配分する必要がある。
 このような認識の下、超長期(2050年頃)のエネルギーシステムのあるべき姿(将来像)と、その途中段階の移行期におけるエネルギーシステム、更にはこれらを具現化するために必要な革新的エネルギー技術および実施方法の検討を行うことによって、ニューサンシャイン計画の今後の進むべき方向を示し、長期エネルギー技術戦略として策定を行った。具体的には、社会・経済・エネルギー情勢などのエネルギー・環境技術をとりまく諸情勢について調査・分析を行い、将来像として示すとともに、その将来像を実現するための戦略目標および重点化すべき技術開発テーマを提示し、さらには遂行戦略としての制度・体制までを示すことにより、長期エネルギー技術戦略としてとりまとめた。

2.2 中期エネルギー技術戦略調査

(プロジェクト名) 長期エネルギー技術戦略等に関する調査(長期エネルギー技術戦略調査(中期エネルギー技術戦略調査)
(報告書名) 長期エネルギー技術戦略等に関する調査(長期エネルギー技術戦略調査(中期エネルギー技術戦略調査))
(報告書番号) NEDO-P-9968
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  工業技術院がニューサンシャイン計画により実施しているエネルギー・環境技術の研究開発を一層効率的に推進するためには、中期的視点に立った技術開発戦略を策定し、技術開発目標とその達成のための具体的な道筋を明らかにした上で、技術開発投資等の政策資源を最適に配分する必要がある。政府においても、国家産業技術戦略検討会において、産学官が連携して取り組むべき2010年頃までの技術開発目標を設定し、国家産業技術戦略として取りまとめており、工業技術院としても、具体的な技術開発をニューサンシャイン計画において推進する必要がある。このため、社会・経済・エネルギー情勢などのエネルギー・環境技術を取り巻く諸情勢についての分析を行い、政策目標となる充足すべき社会ニーズの抽出を行うとともに、これらの社会ニーズを踏まえた上で、現在策定作業が進められている国家産業技術戦略の戦略目標を中期的なエネルギー技術開発の戦略目標へのブレークダウンを行い、重点化すべき技術開発テーマを提示し、さらには遂行戦略としての施策・体制を示すことにより中期エネルギー技術戦略として取りまとめた。

2.3 戦略的電力技術開発調査

(プロジェクト名) 戦略的電力技術開発調査
(報告書名) 戦略的電力技術開発調査報告書
(報告書番号) IAE-C9930
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  地球温暖化問題を始めとする各種環境問題や規制緩和への対応は、電気事業において極めて重要な課題であり、電力技術開発の面でもこれらの問題に適切に対応するため、より戦略的な技術開発の推進が求められている。
 従って、本委託事業においては、より効率的な技術開発の推進を図るために、長期的な観点からの技術開発戦略(ロードマップ)策定を行い、技術開発構想(ビジョン)の提示を行うことを目的としている。
 今年度は、技術開発動向調査として、国内外の重要電力技術について、電力産業分野全体戦略の策定を行うとともに、戦略的に特に重要な高効率発電技術分野、地球環境保全技術分野、新電力供給システム技術分野の戦略(電力技術ロードマップ等)を策定した。また、技術可能性調査として、電力技術における重要技術課題のうち、有望な技術開発プロジェクトの選定に資するため、10テーマについて可能性調査を実施した。

2.4 原子力発電の技術開発の方向性に関する調査

3.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の応用的事項に関する部門的、総合的な研究について

〔原子力関係〕

3.1 発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査

(プロジェクト名) 原子力発電の技術開発の方向性に関する調査
(報告書名) 原子力発電の技術開発の方向性に関する調査
(報告書番号) IAE-C9939
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  近年の原子力発電を取り巻く情勢は大変厳しいが、エネルギーセキュリティ確保、地球温暖化防止への貢献、発展途上国での利用といった多くの長所と可能性を有しており、今後共に引き続いて原子力発電技術のより一層の推進を図る必要がある。
 本調査においては、今後の原子力発電技術開発の方向性を検討し、その調査結果に基づきさらに原子力発電技術革新の方向性に関する調査・検討を行い、今後の我が国の原子力発電技術開発政策の検討に資することを目的とする。
 原子力発電の現在置かれている状況を踏まえ、時間軸として2000年代~2030年代程度を想定し、原子力発電技術開発の方向性の調査・検討を行った。検討を行う場合の評価軸としては、1)経済性、2)安全性、3)核拡散抵抗性、4)新規市場創出性、5)環境負荷低減性、6)資源有効利用性を設定した。
 また、この調査結果を踏まえ、原子力発電技術革新の方向性に関する調査、検討を行った。具体的には、軽水炉技術、FBR技術、ガス炉技術及びその他といった分野を設定し、各々の分野で安全性や経済性の向上に大きく貢献すると予想される革新的原子力発電技術をピックアップし、個別の技術について期待される効果や、必要な技術開発について検討した。
(プロジェクト名) 発電用新型炉等開発調査(発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査)
(報告書名) 平成11年度発電用新型炉等開発調査(発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査)報告書
(報告書番号) IAE-C9928
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 再処理により回収されるプルトニウム等の有効利用のために必要な炉心概念及びその利用シナリオを検討した。(1)軽水炉の高燃焼度ウラン燃料の技術開発動向を調査・検討した。さらに高燃焼度を達成するためには、燃料集合体のデザイン改良が具体化すべきことは(イ)照射燃料棒における最終的な内圧を最小化すること(ロ)集合体の強度を最大化すること/被覆管クリープ割合を最適化すること(ハ)被覆管/スペーサの酸化と照射誘起成長率を最小化すること。(2)解体核兵器からの高濃縮ウランが民間市場に投入される場合に、回収ウランで希釈するシナリオは、回収ウランを直接再濃縮するシナリオよりも加工工場における臨界性及び被ばく線量の面から有利であることを示した。(3)1999年度中も、ヨーロッパのMOX燃料リサイクルプログラムは順調に進捗した。現在までのところ、MOX燃料の技術的な性能は優れている。ウラン燃料の資源としては、最近劣化ウランを再濃縮したもの、解体核兵器からの高濃縮ウランを希釈したもの等も市場に投入されつつあることを調査した。さらに、解体核兵器からのプルトニウムを軽水炉において利用する計画等も調査した。

3.2 地層処分コンセプトに係わる評価の取りまとめ

(プロジェクト名) 地層処分研究開発に係る背景情報の調査
(報告書名) 地層処分コンセプトに係わる評価の取りまとめ
(報告書番号) JNC TJ1420 2000-007
(発行年月) 2000.03
  (要 旨) 1.[第1フェーズ]地層処分コンセプトの背景に係わる評価
 前年度までに調査・収集した情報及び諸外国の最新の動向等に基づいて内容の整理・取りまとめを行い、「第2次取りまとめ」別冊に反映可能な素案の最終版を作成した。(中間報告書)

2.[第2フェーズ]
 今後さらに必要になると考えられる個別の課題についての情報を収集・整理した。今年度は以下の2課題を設定し、分析・評価を進めた。
(1) 海外主要国の原子力/放射性廃棄物に関する学習教材と教育戦略に関する情報の収集・調査
海外主要国の廃棄物関係機関及び原子力学会を対象に、放射性廃棄物関連の教材と各国の教育方針に係る調査を行い、教材を収集するとともにその活用状況の概要をまとめた。
(2) 高レベル放射性廃棄物地層処分への代替方策:各国で検討された方策とその現状
  海外主要国および国際機関で検討されてきた地層処分代替策について、歴史的経緯と長期貯蔵の評価を含め最近の地層処分の補完策:オプションを巡る議論について文献等に基づき、調査し整理した。
 なお、取りまとめはタイミングが重要な意味を持つので、フェーズ1を中間報告に、また最終報告書にはフェーズ1およびフェーズ2の内容を合体してまとめた。
本報告書は、核燃料サイクル開発機構の委託により実施した研究の成果である。

3.3 高速増殖炉利用システム開発調査

(プロジェクト名) 発電用新型炉等開発調査(高速増殖炉利用システム開発調査)
(報告書名) 高速増殖炉利用システム開発調査報告書(新技術フィージビリティ調査)
(報告書番号) IAE-C9920
(発行年月) 2000.03
  (要 旨)  我が国の高速増殖炉(FBR)実用化の円滑な推進に資する事を目的に、安全性、経済性に係る技術的課題を中心に、実用化に向けた新技術のフィージビリティについて調査検討を実施しておくことは重要である。本年度は将来的な実用段階のFBR利用のため、資源利用・環境適合性並びに安全・経済・機能性の一層の向上・高度化の視点から、下記の「FBRシステム概念」及び「要素技術」の各項目について調査検討を実施した。
 「FBRシステム概念」については、原子炉炉心_燃料サイクルのシステムを対象に、その期待される将来像の検討に着手した。 この中で、・自己整合型炉心によるFBR原子力システム(FBRとFP(核分裂性生物)専焼炉との組合わせ)、・簡易再処理型炉心によるFBR原子力システム、・ガス冷却型高速炉システム、の3種のシステムについて基礎特性の分析、概念摘出、概念構築のための目標・条件整理、概念構想案の検討等を実施した。
 「要素技術」については、将来的な実用FBRプラントシステムの成立に必要な炉心機器・熱輸送機器関連の技術検討に着手した。主として、・ダクトレス集合体の機械構造特性、・電磁ポンプの運転制御特性、・燃取システム除熱技術、・一体型IHX-SG技術、・高信頼性崩壊熱除去系の技術、の5種の技術を選定し、技術概念展望、課題摘出整理、技術的成立性確認のための方法論検討を実施し、一部試験の計画・実施を含む検討を実施した。

3.4 実用発電用原子炉廃炉技術調査

(プロジェクト名) 実用発電用原子炉廃炉技術調査
(報告書名) 平成11年度 実用発電用原子炉廃炉技術調査報告書
(報告書番号) IAE-C9933及びIAE-C9935
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 廃止措置のシナリオ等に関する検討と調査では、各技術分野で行われている廃止措置標準シナリオの合理化のための検討成果を踏まえ、処理・処分を含めた標準シナリオ全体の合理化への影響評価を行い、その程度と今後の検討課題を明確にした。また、放射性の有害廃棄物の解体時と処分時の必要対策について検討した。さらに、プラントの運転年数延長を考慮し、運転年数の及ぼす標準シナリオへの影響の概略検討、最新のクリアランスレベルを反映した解体廃棄物量等への影響検討を行った。
 解体廃棄物等の再利用実用化調査では、再利用に関連する国内外の諸機関について実態調査を行い、その結果を踏まえ、昨年度絞り込んだ再利用実用化シナリオについて事業の仕組み、事業採算性等の観点から再利用事業の成立性の評価を行い、再利用事業を成立させる上で解決しておくべき課題を明確にするとともに、再利用実用化に向けての施策をとりまとめた。
 また、参考調査として、原子力発電施設の運転期間が40年を超える場合の原子力発電供給量の経年変化動向等を検討した。

3.5 安全性実証解析手法調査研究

(プロジェクト名) 実用原子力発電施設安全性実証解析(安全性実証解析手法調査)
(報告書名) 実用原子力発電施設安全性実証解析(安全性実証解析手法調査)報告書
(報告書番号) IAE-C9917
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  原子炉内の非線形・複雑現象のミクロレベルでの解明を目指した次世代シミュレーション手法に関して、シミュレータシステムへの適用性評価などを目的とした調査研究を行っている。平成11年度には、格子ボルツマン法及び粒子法による沸騰二相流のシミュレーション、格子ガスモデルによる熱流動解析、格子流体モデルを用いた二相流素過程のシミュレーション、構造・熱流動問題の強連成解析及び空間的連成解析手法の開発、高品質ボリュームデータの再構成、シミュレーションデータの力覚表現及び米国を中心とする高度計算機利用技術の動向について調査検討した。

3.6 高経年化対策関連技術開発調査

(プロジェクト名) 平成11年度高経年化対策関連技術開発
(報告書名) 平成11年度高経年化対策関連技術開発調査報告書
(報告書番号) IAE-C9918
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 高経年化対策関連技術開発に関し、今後国が重点的に実施すべき技術開発課題として優先度が高いと評価された「照射誘起腐食割れ(IASCC)評価技術開発」と「ニッケル基合金の応力腐食割れ(SCC)進展評価手法開発」について、詳細な試験計画をまとめるとともに、「原子力プラントのケーブル経年変化評価技術開発」について、課題の調査、検討項目の抽出を行い、試験計画の工程等を含む全体開発工程を策定した。

3.7 原子力産業における高度情報システムの開発

(プロジェクト名) 原子力産業における高度情報システムの開発
(要 旨) 電気事業法に基づく工事計画書の認可申請を電子的に実施するシステムの開発を行った。本システムは、平成9年度に実施された「原子力と情報」懇談会において原子力の情報高度化方策として開発に着手すべきとの結論が得られたものであり、本システムのユーザーである官庁、電力、メーカー等の関係者で構成される委員会により、必要とする機能、ユーザーとしてのニーズや開発の方向性等を検討し、今年度は工事計画書の作成から申請、閲覧、審査及び返却の一通りを一応実施できる基本機能部分を開発した。
 具体的な開発機能は、工事計画書の作成ツール及びテンプレート(一部)、データの授受プロトコルとデータ入出力処理機能、受発信履歴管理処理機能、電子図書の閲覧・検索機能、コメント処理機能であり、システム開発に伴い適宜前記委員会の確認を受け、必要な意見を反映させると共に、システム完成後にはその導入効果を把握するために、実際にシステムを操作してのアンケート調査を実施した。

3.8 原子力の外部コストに関する調査

(プロジェクト名) 軽水炉改良技術確証試験等(日本型軽水炉確立調査(中小炉に関するもの))
(報告書名) 日本型軽水炉確立調査:軽水炉技術開発の方向に関する調査(原子力の外部コストの考え方)
(報告書番号) IAE-C9944
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 外部コストは、経済活動が自然環境や社会に与える影響のうち市場価格に反映されていないコストであり、例えば大気汚染による人体や森林環境に対する影響等がこれに当る。
 外部コスト評価については、欧米では実施例が多いが我が国では総合的に実施された例が無いので、欧米の評価例について文献調査を行なった。それを基に、代表的な評価手法についてその実施手順を取り纏め、各段階における留意事項、問題点等を整理した。
 また、特に原子力の外部コストを評価する上で留意すべき事項を検討すると共に、外部コスト評価結果及びその途中情報の活用方法を検討し、エネルギー政策、電源選択や原子力に関する情報提供、環境会計等へ有効に利用できることを確認した。

〔化石燃料関係〕

3.9 大気改善のための自動車及び燃料技術開発に関する評価

(プロジェクト名) 大気改善のための自動車及び燃料技術開発に関する評価
(報告書名) 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向に関する調査(大気改善のための自動車及び燃料技術開発に関する評価)
(報告書番号) IAE-C9903
(発行年月)
(要 旨) わが国独自のオートオイル・プログラム、「大気改善のための自動車及び燃料技術開発事業」は、JCAP(Japan Clean Air Program)という名称で、平成8年(1996)9月から開始された。本技術開発事業の成果の客観性、計画の妥当性等を確保するために、「大気改善のための自動車及び燃料評価委員会(略称JCAP評価委員会)」が平成9年(1997)に設置され、JCAPの計画・運営に関する審査・調査、実施成果の評価を行っている。
 JCAP評価委員会は、例年どおり計2回開催され、それぞれの場で、JCAPの活動報告等が承認された。

3.10 含酸素燃料に係わる調査

(プロジェクト名) 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向に関する調査(含酸素燃料に係わる調査)
(報告書名) 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向に関する調査(含酸素燃料に係わる調査)
(報告書番号) IAE-C9912
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  近年、欧米をはじめ我が国においても大気浄化の観点から、ディーゼルエンジンの排出ガス中の粒子状物質(パティキュレートマター:PMと略す)や窒素酸化物(NOX)、等の排出量の規制が強化されつつあり、それに伴ってディーゼル燃料油の品質改善とエンジンの改良についての検討が進められている。
 ディーゼルエンジンの排気エミッション対策の一つとして、燃料油の改良があげられるが、その方法のひとつとして含酸素燃料の利用が考えられる。
 本研究は、含酸素化合物等混合軽油を使ったエンジン試験、液滴燃焼試験等を実施し、含酸素化合物等による軽油からの環境負荷物質排出低減の効果およびメカニズムを検討することにより、含酸素軽油の開発可能性に関する調査に資することを目的とする。
 平成11年度は研究期間の8年目にあたり、昨年度までの経験、成果をふまえ、含酸素燃料候補等について各々軽油へ配合した燃料油計3種類を調製し、多気筒ディーゼルエンジンを使って燃焼試験および燃焼解析を行い、含酸素化合物による環境負荷物質排出低減の効果およびメカニズムの検討作業を行った。更に、軽油基材の多様化および今後ますます厳しくなる排出ガス規制対策の一環として含酸素燃料の研究が盛んに行われることが予想されるので、国内外の研究開発動向について文献、特許等の調査を行った。

3.11 高温コークス炉ガス前処理技術調査

(プロジェクト名) 高温ガス前処理技術調査
(報告書名) 平成11年度高温ガス前処理技術調査報告書
(報告書番号) なし
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  本調査では高温COG(コークス炉ガス)の持つ800℃の顕熱を有効利用する為に、高温状態(800℃以上)で油・タール分や硫黄化合物、窒素化合物(H2S、NH3)、タールスラッジ(粉コークスと似た組成の固形分)等の不純物をCOGのガス成分より分離・除去する方法を調査・検討した。
 これらのタール分や硫黄化合物、窒素化合物(H2S、NH3)、タールスラッジ(固形分等)を除去するために、従来技術では、アンモニア水の散布を行っている。従って、コークス炉から出てきたばかりのCOGは800℃の高温度であるにもかかわらず、アンモニア水散布によって 100℃以下にまで冷却され、COGの持つ800℃の顕熱が有効利用されていないのが現状である。
 まず既存の高温前処理技術として、タール分除去・分離、硫黄化合物,窒素化合物の高温除去、脱塵,脱灰の高温処理法について各々調査したが、これらの技術はほとんどが現在開発中の技術であり、多くの技術的、経済的課題があることが明らかになった。
 そこで、これらの問題点を解決すべき新しい前処理技術として、高温COGを酸素、水蒸気等により改質ガス化し、H2、COに富んだ完全なドライガスへ転換する前処理プロセスを提案した。これらの提案プロセスについての反応平衡計算と物質・熱収支計算結果から、従来の安水散布によるタール回収法に比較して約114~117%の熱回収効率が得られることが分かった。

3.12 ガスハイドレート資源の利用システムに関する調査研究

(プロジェクト名) ガスハイドレート資源化技術先導研究(利用システムに関する調査研究)
(報告書名) 平成11年度ガスハイドレート資源化技術先導研究開発成果報告書
(報告書番号) IAE-C0004
(発行年月) 2001.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  天然ガスは、我が国の一次エネルギー供給量で約11%を占める重要なエネルギー資源である。また二酸化炭素の排出量が石油や石炭等に比較して少ないことからクリーンエネルギーとして、その導入促進が我が国の政策として掲げられている。
 ガスハイドレートは高いガス貯蔵能力を持ち、またその生成条件がLNGに比較して穏和でエネルギー消費が少なく、大気圧下の比較的マイルドな条件で長期間安定に存在できる自己保存性を持つため、この特性を生かした天然ガスの輸送・貯蔵システム(NGHシステム)は、従来のLNG輸送に代替する高効率の技術としての可能性が考えられている。
 本調査では、ガスハイドレートを利用する上での諸課題の調査研究し、その可能性を明らかにすることが主な目的であり、これらに関して、ハイドレート製造のキーテクノロジィーであるガスハイドレートの生成・解離に関する実験研究、利用技術に関するシーズ技術調査として、ガスハイドレート利用によるNGHシステムの検討、ガスハイドレート利用におけるハイドレート物性及びスラリー輸送の検討、ハイドレート分解による回収天然ガスのパイプライン輸送におけるハンドリング及び脱水工程の検討を行なった。
 本調査により、ハイドレート利用システムは、CO2削減等の環境負荷低減や天然ガスの導入促進に大きな可能性を持った技術であることが明らかになった。

3.13 ガスハイドレート技術の産業利用・社会システム化に関する研究開発

(プロジェクト名) ガスハイドレート技術の産業利用・社会システム化に関する研究開発
(報告書名) 平成11年度 ガスハイドレート資源のエネルギー総合開発・利用技術の研究開発成果報告書
(報告書番号) なし
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  凍土地域ガスハイドレート(以下GHと記す)の研究実績のあるカナダの国立研究所等と共同で以下の研究を実施した。「凍土地域GH賦存状況に関する研究」において、凍土地域の天然ガスGH鉱床の探査のため、現実の凍土堆積物中GHの熱物性を実験的に求めた。また、凍土堆積物の空隙中に氷・水・砂等と共に賦存するGHの含有率を直接計測する技術を開発した。「永久凍土中におけるガスハイドレートの採取技術に関する研究」において、GH貯留層に二酸化炭素を吹込みメタンと置換する採取方法について実験研究を行った。また、採取技術に関連し、一方向凝固法、クラスタビーム法等を用い、GH生成抑制剤の効果について実験研究を行った。「GHの物性と用途開発に関する研究」においては、GHの生成を高速化するため、スプレー方式生成促進装置を開発した。実験の結果、生成速度上昇の可能性を確認し、動力学的解析を行うと共に、ラマン分光分析により生成GHの品位が通常のものと同一であることを確認した。また、GHの物性測定技術を確立するため、オンライン計測に適したラマン分光分析法をNMR分光分析を基準として比較実験を行い、同計測法が定量的に十分な精度を持つことを実証した。
 その他、最新のGH研究開発状況およびカナダ、米欧におけるGH関連の技術文献を整理・分析し、邦訳集、要約集を作成した。

〔新・省エネルギー・電力システム関係〕

3.14 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク1 システム評価に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク1 システム評価に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク1 システム評価に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-991
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  短中期的な見地から有望な水素源と想定されるソーダ電解とコ_クス炉、両副生水素の経済性を評価し今後の検討の方向を明らかにした。また、離島における風力_燃料電池システムを沖縄のある島を想定し検討・評価し、現状のディーゼル発電システムに対して仮定した条件のもとで経済的競争力が期待できることを明らかにした。さらに、日本における木質バイオマスの資源ポテンシャルを明らかにした。
 また、水素の利用を進める上でキーテクノロージーの一つとなると考えられる燃料電池について、白金とフッ素の資源量制約に関する調査および固体高分子燃料電池スタックの製造コストに関する調査を行なった。その他、欧州先進国についてエネルギー状況-エネルギー需給構造、再生可能エネルギー利用の進展度など-およびそれらの国々おける水素の導入政策を含む推進力などを調査しまとめた。

3.15 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク2 安全対策に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク2 安全対策に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク2 安全対策に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-992
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  安全タスクでの検討は、WE-NET各施設を設計する際に必要となる具体的な安全に対する要求事項を規定した「安全設計基準」策定準備と安全評価手法の確立を目標としている。
 前者については、タスク7で検討している水素供給ステーションをモデルケースとして、発生の可能性が考えられる異常・事故の起因事象と対応する安全対策についての整理を実施した。また、事故発生頻度推定に必要となる故障率等のデータ収集整理に着手した。
 後者については、液体水素の漏洩、蒸発実験を実施し、基礎的知見を得るとともにその結果を用いて検証することにより模擬モデルを改良した。また、次年度から予定している水素の爆燃実験を効果的に実施するため、関連の文献調査を実施した。文献調査結果を参考とし、さらに広い方面から水素の爆燃実験条件について検討を行うことにより実験の基本計画を策定した。一方、水素の爆燃を模擬する市販のシミュレーションプログラムを導入し、その適用方法について検討した。

3.16 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク12 革新的、先導的技術に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク12 革新的、先導的技術に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)タスク12 革新的、先導的技術に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-9912
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  WE-NETは、水素を利用した再生可能エネルギーのグローバルなエネルギーネットワークの実現を可能にするための技術の確立を目的とした長期的視野に立った研究である。したがって、全体のシステムの有効性を保つためには関連技術の動向を正確に把握し、構成技術を常に最適化していく必要がある。
 本研究は、WE-NETを構成する水素の製造、輸送・貯蔵、利用に係る技術のうち、将来的には有望であるものの当面の開発対象から外れている革新的・先導的技術はもちろん、在来型技術についても改良やその組合せのシステムに新規性・有用性のあるものなど、あらゆる可能性を幅広く調査した。
本年度は、8件の新技術提案を収集した。また、以下の3件の概念検討を実施し、その実現可能性を調査した。
・高温触媒燃焼を利用する等温膨張ガスタービンシステムの可能性調査研究
・プロトン導電性固体電解質薄膜作製に対するレーザアブレーション法の適用の可能性調査研究
・水素エネルギー社会実現へ向けての技術開発ニーズの調査研究
さらに、来年度基礎研究に着手すべき課題を下記のとおり選定した。
・磁気冷凍法による水素液化技術。

3.17 高効率廃棄物発電技術開発「最適トータルシステムの研究」

(プロジェクト名) 高効率廃棄物発電技術開発「最適トータルシステムの研究」
(報告書名) 高効率廃棄物発電技術開発「最適トータルシステムの研究」
(報告書番号) IAE-C9937
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  最適トータルシステムの研究では、高効率廃棄物発電の経済性や技術課題について検討するとともに、最適トータルシステムの確立のため、諸方策について新技術を含めた検討を行い、高効率廃棄物発電技術の普及に資することを目的とする。
 蒸気条件の向上による高効率化を既設設備に適用した場合と、新設に適用した場合についてFSを実施し、性能検討および経済性検討を行った。最終的には、各ごみ処理規模ごとの最適蒸気条件を提案した。
 また、廃棄物発電プラント建設費推定プログラムを改良、経済性検討プログラムを新たに開発し、これらを用いて各要因の経済性に及ぼす影響を検討した。特にスーパーヒーター開発材料についての経済性評価も行い、開発材料の既存材料に対する優位性を示した。
 さらに、高効率廃棄物発電技術の産業廃棄物分野への実機応用の可能性を検討するため、全国の産業廃棄物発電設備を有する事業所に対してアンケート調査を実施した。

3.18 高効率廃棄物発電技術開発「高効率ガス化溶融発電技術開発」

(プロジェクト名) 高効率廃棄物発電技術開発「高効率ガス化溶融発電技術開発」
(報告書名) 高効率廃棄物発電技術開発「高効率ガス化溶融発電技術開発」
(報告書番号) IAE-C9942
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  優れた環境適合性を有する廃棄物ガス化溶融発電技術の高効率化のための技術開発を行い、同技術の早期実用化及び普及促進を図る。
(1)廃棄物ガス化溶融発電技術開発
平成11年度は本プロジェクトの2年度目であり、以下の項目についてラボ試験規模の基礎試験を継続すると共に、実証試験設備を用いた要素技術開発試験を実施した。
a.蒸気温度上昇のための技術開発
a)スーパーヒーター材料の高温腐食性の評価及び高温除塵システムの開発
b)熱分解工程における脱塩素化技術の開発
c)セラミック式高温空気加熱器の開発
b.排ガス再加熱回避のための技術開発
-低温脱硝装置の開発-
  c.自己熱溶融限界発熱量低減のための技術開発
-廃棄物安定供給システムの開発-
  d.外部燃料投入量低減のための技術開発
-廃プラスチック吹き込み技術の開発-
(2)廃棄物発電技術動向調査
a.関連技術の動向に関する調査
ガス化溶融技術とは異なる廃棄物ガス変換技術に関して、高効率化への可能性を調査するため、H10年度の成果を基に最適化FSを実施し、技術開発課題と目標を明らかにした。
b.海外の動向に関する調査
米国における廃棄物発電の現状を調査すると共に新エネルギーの開発動向について調査した。

3.19 高度負荷集中制御システム等の調査研究

(プロジェクト名) 負荷集中制御システム確立実証試験(負荷集中制御システム確立実証試験)高度負荷集中制御システム等の研究
(報告書名) 平成11年度負荷集中制御システム確立実証試験(負荷集中制御システム確立実証試験)高度負荷集中制御システム等の研究
(報告書番号) なし
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 空調設備の普及に伴い、電力需要の昼夜間格差及び季節間格差は拡大する傾向にある。このため電力設備の効率的運用が図れず、供給コストの上昇を招く一因となっている。
 このような状況下において、電力負荷平準化対策の一環として、住宅用需要家に対して電力情報及び料金情報を提供することによって、最大電力削減効果と需要家の反応を検証する間接負荷制御、及び電力会社から需要家のエアコンを制御する直接負荷制御試験を実施した。特に、平成11年度は負荷集中制御システム確立実証試験(フェーズ・)の最終年度として、間接負荷制御と直接負荷制御の需要家を一部入れ替える試験及び酷暑日を対象にしたタイムリーな情報提供(一層の電気使用の工夫)による制御効果への影響検証を実施し、需要家への情報提供が制御効果に影響することを確認した。
 最近の電力市場自由化の進展はめざましく、競争市場におけるDSM(需要側管理)への関心は急速に弱まっている。しかし、その一方で、地球温暖化防止対策としてグリーン電力市場の創設や新エネルギーの開発が進められており、またESCO(エネルギー・サービス)事業やロードマネージメントを中心とする新たな需要家サービスが検討されている。
 わが国においても需要家の快適性を損ねることのない、双方向通信を利用した電力と情報通信を統合したインフラによる負荷制御技術の確立が期待される。
(本調査研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託を受けて実施したものである。)

3.20 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査

(プロジェクト名) 荷平準化新手法実証調査 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査
(報告書名) 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査 平成11年度委託業務成果報告書
(報告書番号) IAE-C9947
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 前年度までに得られた成果による高エネルギー密度キャパシタモジュール32個による蓄電容量5.76kWh(利用可能容量 4.3kWh)キャパシタバンクを製作した。また、モジュールの直並列切り替えで電圧安定化を図り、全体の変換効率を向上する方式を採用した出力2kWの交直変換装置とキャパシタバンクを組み合わせて電力貯蔵システムとした。このシステムの充放電サイクル試験の結果、交流入出力端でのシステム総合効率は85~86%が得られた。また、単セルキャパシタの充放電サイクル試験を実施し(約980サイクル)、劣化予測を検討した結果、容量低下は5年後で8%以下、20年後で9%以下にとどまるとの試算結果を得た。
 トータルシステム研究では、負荷平準化用キャパシタシステムの概略設計としてキャパシタ(1MW×4H)とNAS電池(2MW×8H)を組み合わせたハイブリッド電力貯蔵システムの仕様を交直変換装置の設計も含め検討した。また、導入効果の推定ならびに導入形態に応じたキャパシタシステムの構成の検討および導入可能量の推定とコスト低減の見通しについて検討を実施した。
 以上、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託による3ヵ年の実証調査において、所期の目標はほぼ達成され、キャパシタを用いた電力貯蔵システムは、二次電池を用いたシステムにない優れた特性を有していることを確認した。さらに、全体のまとめとして実用化に向けての課題と対応策を提言した。

3.21 産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査

(プロジェクト名) 産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査
(報告書名) 平成11年度産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査報告書
(報告書番号) IAE-C9929
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 日本の経済は、重化学工業などを中心とする重厚長大型から、情報産業やIC組込型システム機器が台頭する軽薄短小型へと移行し、今後は情報通信、知識などの第3次産業が中心になっていくものと予想されている。本調査では、電力需要想定の精緻化に資することを目的として、これらの産業構造変化が電力需要に及ぼす影響について分析調査を行った。
 既に、平成9年度には組立加工製造業を中心に、平成10年度には素材型製造業を中心に調査を行っているので、平成11年度は第3次産業も含めた産業全体について、産業構造変化が電力需要に及ぼす影響の分析調査を行った。またこれらに加えて、将来の高成長が予想されている情報通信関連、高齢化関連の電力需要実態を調査するとともに、電力需要に及ぼす影響量の試算を行った。

3.22 民生用電力需要における負荷平準化対策の影響分析

(プロジェクト名) 民生用電力需要における負荷平準化対策の影響分析
(報告書名) 平成11年度電力需要詳細分析調査(民生用電力需要における負荷平準化対策の影響分析)
(報告書番号) IAE-C9915
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 我国の電力需要は、電力化率の向上および堅調な伸びが見られる民生用需要等を中心として伸び続け、年負荷率も年々低下傾向にあることから、一般電気事業者等においては負荷平準化への努力・対策の検討がなされている。
 堅調な需要の伸びをみせている民生用電力需要について、業務用電力の需要構造の実態把握、業務用電力の原単位の動向に及ぼす要因の分析、及び家庭用負荷制御技術の実態並びに将来動向の分析を行なうことにより、負荷平準化対策が民生用電力需要に及ぼす影響を予測・分析し、より詳細な電力需要の想定を行なうことを目的としている。本年度は、平成10年度に実施した業務用電力需要構造の実態把握を基に、需要家側の電力消費行動が負荷平準化に及ぼす影響を捉えるため、電力消費に関する意識動向や消費原単位の動向及び負荷平準化対策が電力需要に及ぼす影響などについて分析することとして、特に電力ピークに関係する夏季の時間帯別電力使用量を中心とした施設種類別の需要構造の差異に関する詳細分析、省電力化や負荷平準化技術等の導入が需要パターンに与える影響を想定した業種別電力需要への影響について分析(試算)を実施した。

3.23 超電導技術全般にわたるグローバルな導入効果等の調査

(プロジェクト名) 超電導技術全般にわたるグローバルな導入効果等の調査
(報告書名) 超電導技術全般にわたるグローバルな導入効果等の調査
(報告書番号) IAE-C9941
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 本調査研究は、超電導技術が現在の産業技術の中枢に導入・普及した場合の、社会、環境、経済に与えるグローバルな導入効果についてアセスメントを行い、基本開発計画策定に資することを目的としている。
   具体的には、産業用電力システム分野(変圧器、発電機、電動機、SMES等)、一般産業応用分野(磁気分離設備、鉄鋼プロセス用電磁ブレーキ、磁気浮上列車等)、及び医療・エレクトロニックス分野(超電導計算機、MRI、SQUID等)の実用化時期、導入量を長期的に予測し、その導入効果としての効率向上から、電力損失量削減効果、CO2 排出量削減効果、化石燃料輸入費削減効果などを検討・評価した。また、昨年度検討した、超電導電力応用技術の導入効果についても、最新情報に基づき見直しを行った。

〔地球環境関係〕

3.24 エネルギー消費効率化地球環境影響調査

(プロジェクト名) エネルギー消費効率化地球環境影響調査
(報告書名) エネルギー消費効率化地球環境影響調査
(報告書番号) NEDO-P-9932
(発行年月) 2000.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  今後のエネルギー消費効率化の在り方を検討するための資料を提供することを目的として,地球温暖化対策に関する国際的な動向等について調査分析を行った。
 国際的な枠組みでの地球温暖化対策に関する活動の一つとして,気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による評価報告書の作成がある。IPCC第三次評価報告書は2001年初頭に完成が予定されており,そのなかで,エネルギー消費効率化に関連した種々の対策技術が調査検討されている。
 本調査では,IPCCにおける地球温暖化対策の検討状況を調査し,対策技術の開発状況および導入見通しについて分析を行った。また,先進国からアジア太平洋地域等の発展途上国へのエネルギー消費効率化に資する技術の移転について,候補となる技術,過去の実施例,ならびに今後の推進のための課題等について調査分析を行った。

3.25 製油所からの温室効果ガス排出への影響評価

(プロジェクト名) 製油所からの温室効果ガス排出への影響評価
(報告書名) 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向に関する調査(製油所からの温室効果ガス排出への影響評価)
(報告書番号) IAE-C9904
(発行年月) 2000.03
(要 旨) 地球温暖化対策の推進に関する法律第2条第5項の規定に基づく政令(温室効果ガスの総排出量の算定方法を定める政令)で定められる排出係数は、科学的知見に基づき毎年見直しを行うことが定められている。
 しかし石油精製関連施設からの二酸化炭素(CO2)以外の温室効果ガス排出量に関しては、現時点においてはデータ整備が不十分であり、正確な排出量を把握するためには、これらのデータベースの整備に努める必要がある。
 製油所精製施設を対象として、各施設排ガス中の一酸化二窒素及びメタン排出量の実測を行うことによりデータベースを整備するための基礎データを取得し、排出対策に関する石油業界の自主的取組または行政施策等に際しての有益な情報を提供することを目的としてこの事業は実施された。実測は夏、冬の計2回実施し、対象製油所は各回8ヶ所であった。

3.26 超重質燃料油利用技術調査

(プロジェクト名) 超重質燃料油利用技術調査
(報告書名) 平成11年度環境審査等調査(超重質燃料油利用技術調査)
(報告書番号) IAE-C9943
(発行年月) 2000.03
(要 旨)  昨年度は超重質燃料油(商品名オリマルジョン)について、その性質や取り扱い技術および環境対策技術に関する基礎調査を行った。本年度は今後の主流となると予想されている新しいオリマルジョン400および、その構成成分である界面活性剤の概要と共に、主としてそれらの海上漏洩時の環境面への影響について調査した。
 オリマルジョン400の基礎的性質については従来のオリマルジョンと比較しながらその特徴を明確にした。あわせて、オリマルジョン400で用いられている界面活性剤について一般的な性質と特に魚類に対する急性および慢性毒性について文献調査を行った。
また、オリマルジョン400の環境面に対する影響に関しては、海上への漏洩を想定した場合に影響を受ける海生生物について一般的性質と各種毒性および、海水中でのオリマルジョンの基本的な性質について文献等の公知情報を中心にした調査を実施した。さらに、海産魚類に対しては、独自に急性毒性試験を行い、新しいオリマルジョンの毒性を調査した。
 魚類に対する環境ホルモン問題も文献情報を中心にして調査したが、その疑いを示唆する文献は見当たらなかった。また、環境ホルモン作用を評価する技術を調査し、各国の取り組み姿勢と技術の現状を把握し、あわせて、これらの問題を水産の立場から検討した。

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