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平成9年度調査研究要旨集

平成9年度の調査研究要旨集

この要旨集は、当研究所の調査研究活動等のうち、平成9年度後半から平成10年度前半にとりまとめられたものの主な要旨を収録したものである。 本要旨集が関係各位のご参考になるとともに、当研究所の事業に対するご理解の一助となれば幸いである。

目次
4.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の応用的事項に関する部門的、総合的な研究について
〔新エネルギー・エネルギーシステム関係〕
4.1 革新的ソーラ熱化学プロセスによる太陽エネルギー利用システムの開発研究に関わる国際協力可能性調査
4.2 産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査
4.3 分散型電源動向分析調査
4.4 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査
4.5 高度負荷集中制御システム等の研究
4.6 夜間電力需要動向分析調査
4.7 高効率廃棄物発電技術開発「最適トータルシステムの研究」
4.8 新エネルギー技術開発データ集作成調査(廃棄物発電)
4.9 廃棄物発電に関する経済性評価手法の研究
4.10 石油活用型スーパーごみ発電の導入に向けた課題に対するアクションプログラムに関する調査
4.11 高効率発電技術調査
4.12 燃料電池に関する実用化のためのシステム調査
4.13 新エネルギー導入・普及に対する地方自治体の取り組みに関する調査
4.14 ガソリンを利用した燃料電池自動車の開発が石油製品の品質及び需給に及ぼす影響の調査
4.15 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)に関する調査研究、評価 サブタスク1 総合評価と開発計画のための調査・研究
4.16 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)に関する調査研究、評価 サブタスク3 全体システム概念設計-安全対策・評価技術
4.17 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)に関する調査研究、評価 サブタスク9 革新的、先導的技術に関する調査・研究
4.18 新水素エネルギー実証技術開発

エネルギーの開発、供給、利用に係る科学技術資料・情報の分析法、評価法、体系化法の開発及び応用に関する研究について

1.1 コンピュ-タ利用エネルギー技術データベース体系の開発に関する調査研究

(プロジェクト名) エネルギー技術データベースの体系化法の開発:コンピュ-タ利用エネルギー技術データベース体系の開発に関する調査研究
(報告書名) 1)エネルギー技術データベース体系化法の開発:コンピュータ利用エネルギー技術データベース体系化法の開発に関する調査研究(5)
2)コンピュータ打出基本情報集
(報告書番号) IAE-C9709、9710
(発行年月) 1999.02
(要 旨)  本研究は、近年におけるエネルギー関係技術革新の加速状況・情報処理技術の普及利用状況等を考慮し、エネルギー技術研究機関が実施するエネルギー・地球環境対策技術分野における調査研究の計画立案及び効率的実施並びに成果の普及の支援を可能とする[コンピュータ利用エネルギー技術データベース体系化法]の開発を行うことを目的に平成5年度より実施した。
平成9年度の調査研究では、研究期間の最終年度にあたり、昨年度までの経験・成果をふまえて、近年急速に普及したインターネット・イントラネット技術の利用検討を行い、データベースの構築実験として、コンピュータ入力情報の検討、情報の収集/加工/入力、データベースシステムの構築等のデータベース構築作業を行った。また、同データベースを利用者がホームページ方式で容易に利用できるように各データを加工するとともに、データの全文検索を可能とする検索エンジンの導入を行った。さらにコンピュータ入力情報をもとにコンピュータ打出基本情報集を作成した。

1.2 地球環境対策技術に関する調査研究

(プロジェクト名) 地球環境対策技術に関する調査研究
(報告書名) エネルギー技術データハンドブック -地球環境対策技術編-
(報告書番号) IAE-C9744
(発行年月) 1998.02
(要 旨)  急激な人口増加、生活様式の変化は、地球に変化を与え、我々に様々な地球環境問題をもたらしている。こうした事態を改善するために、省エネルギー化と物質、エネルギーの輸送、循環について個々の事例ばかりでなく、グローバルオプティマイゼーションの視点から早急な再検討が不可欠となっている。そこで、将来システムの設計に資するための基礎資料を収集することを目的とすると共に、最新技術の開発研究の成果抽出と、マスフローおよびエネルギーフローの観点に基づいた科学的、技術的評価によるシステム構築への寄与も目指して調査研究を行った。
本調査は平成5年度より実施しており、平成9年度は、昨年度に引き続き、省エネルギー、廃棄物利用、リサイクルという観点から、最新の基礎研究成果を解説付きのデーターベースの形式でまとめた。

1.3-1 新エネルギー技術開発動向およびその将来性に関する調査研究

(プロジェクト名)   新エネルギー技術開発動向およびその将来性評価に関する調査研究
(報告書名) 1)新エネルギーの展望―その1(非在来型天然ガス)
(報告書番号) なし
(発行年月) 1998.03
(要 旨)
 現在利用されている天然ガスは、いわゆる「在来型天然ガス」であるが、その埋蔵量は世界的にも後約60年程度といわれている。これに対し「非在来型天然ガス」は、在来型天然ガス以外の天然ガスの総称であり、海底下のメタンハイドレート、石炭層に含まれるコールベッドメタン、地球生成時のメタンが封じ込まれたといわれる深層天然ガス等がこれに該当する。特にメタンハイドレートは、その埋蔵量は天然ガスの原始埋蔵量に匹敵するともいわれ、また日本周辺だけでも、日本の総消費量の約140年分にも上る量が存在すると見られる。
メタンハイドレートは、1995年に国際深海掘削計画による調査結果により、深海底下部におけるメタンハイドレートとその下層のガス状メタンの存在が確認されて以来、急速に注目されるようになった。本研究は、同メタンハイドレートを中心として各種方式の種類、特徴、開発課題、見通し等を調査し、「新エネルギーの展望」として取りまとめたものである。

1.3-2 新エネルギー技術開発動向およびその将来性に関する調査研究

(プロジェクト名)   新エネルギー技術開発動向およびその将来性評価に関する調査研究
(報告書名) 2)新エネルギーの展望―その2(電力負荷平準化)
(報告書番号) なし
(発行年月) 1998.03
(要 旨)
 我が国の電力需要は電力化率の上昇および堅調な伸びが見られる民生用需要等を中心として今後とも着実に増加するものと見られているが、新規電源開発は厳しい状況下にある。とりわけ発電設備規模を左右するのが、夏期昼間の数時間における年間最大電力負荷いわゆるピーク負荷の大きさであり、そのピーク負荷の低減すなわち負荷平準化は、我が国の電力需給政策と電力のコスト低減、および環境面からも重要である。すなわち、ピーク負荷を少なくすることができれば、新規電源開発がその分不要または節減され、設備費に伴う電力コストおよびエネルギー消費量の節減低減上も効果は大きい。現在、同技術に関しては各種の方式が研究開発中或いは実用化されているが、本研究においては、それら技術の種類、長短、技術開発の現状、課題と見通しを調査し、「新エネルギーの展望」として取りまとめたものである。

1.4 エネルギー・環境技術研究開発の事前評価に関する調査

(プロジェクト名) 長期エネルギー技術戦略調査(エネルギー・環境技術研究開発の事前評価に関する調査事業)
(報告書名) 長期エネルギー技術戦略調査(エネルギー・環境技術研究開発の事前評価に関する調査)
(報告書番号) NEDO-P-9739
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  わが国のエネルギー・環境技術研究開発を担うニューサンシャイン計画の長期戦略を考える上で、研究開発テーマ選定のプロセスをより一層論理的なものとし、有効な評価手法を構築することにより、客観的、定量的かつ透明性が確保できるテーマ選定のための事前評価システムを確立することを目的として、調査研究を平成9年度より開始した。
平成9年度は、ニューサンシャイン計画が対象とする研究開発テーマに適用可能な評価項目の体系化、その重みづけの検討、評価項目の定量化の方法の検討、個々のテーマの評価結果に基づく複数テーマの優先度づけ方法の検討等の事前評価システムの具体化を行った。さらに、テーマの優先度づけの考え方を発展させることにより、こうした事前評価のシステムを、テーマ選定のみならず、長期的な研究開発戦略の策定にも寄与するものとした。また、海外における国主導のエネルギー・環境技術研究開発の事前評価に関する動向調査も合わせて実施した。

1.5 長期エネルギー計画モデルに関する研究

(プロジェクト名) 長期エネルギー計画モデルに関する研究
(報告書名) 長期エネルギー計画モデルに関する研究(その5)報告書
(報告書番号) IAE-C9713
(発行年月) 1998.02
(要 旨)  地球温暖化問題への対応に向けて、長期的かつ地球規模的なエネルギー計画の必要性が従来にも増して高まっており、制度的、経済的な側面から国、企業、個人にインセンテイブを与える社会システムの構築が求められている。
そのため、気候変動、社会経済、技術評価などのモジュールを統合して、長期的かつ地球規模的予測を行うモデルも提案されるようになってきている。そのようなモデルは、統合モデルと呼ばれ、学際的知見の統合を図りつつ、本格的なモデルの開発が進められている。
本調査研究は、このような背景を踏まえて、エネルギー・環境・気候変動の統合評価モデルの構築に向けて平成5年度より進めているものであり、平成9年度は5年にわたる研究スケジュールの最終年度として、今までに検討してきた「GRAPEモデル」、「NewEarth21モデル」、「MARIAモデル」のフレームワークを広げ、世界およびアジア地区を対象としたケーススタディを試みるとともに、代表的な統合モデルの特徴比較を行った。また、エネルギーのカスケード利用など特定部門のモデル化の検討も行った。

2.エネルギーの開発、供給、利用に係る技術上の応用的事項に関する部門的、総合的な研究について

〔原子力関係〕

2.1 海外における原子力発電研究開発の推進動向に関する調査

(プロジェクト名) 平成9年度軽水炉改良技術確証試験等(将来型軽水炉システム技術調査(軽水炉要素技術調査)に関するもの)
(報告書名) 海外における原子力発電研究開発の推進動向に関する調査報告書
(報告書番号) IAE-C9743
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  本調査は我が国における今後の原子力発電に関する研究開発の在り方を考える上での方向性を与えるために平成9年度に新規に実施したものであり、以下の内容を有している。1.日米仏の原子力発電開発経緯と原子力発電研究開発費の推移
戦後から今日に至る日米仏の原子力発電開発経緯、政府原子力予算の推移とその増減の背景、更に産業界の研究開発費や売上高の推移といった事項を中心に分析評価を実施した。

2.米仏における原子力発電研究開発プロジェクトの推進メカニズム
米国においては新型軽水炉と新型液体金属炉、仏国においては欧州加圧水型炉と欧州統一高速増殖炉といった産官学連携による大型研究開発プロジェクトについてその始動、進行、資金分担及び評価といった事項を中心に分析評価を実施した。

3.米仏政府の原子力発電研究開発に果たす役割
米国の場合はブッシュ政権やクリントン政権の政策決定プロセス、原子力発電研究開発に対する政府と産業界の予算状況、DOEとNRCの役割及び今後の研究開発動向等について、仏国の場合はCEA予算の年度推移と研究内容の変遷、研究開発に関する政府と産業界の体制等について分析評価を実施した。

2.2 原子力と情報に関する調査

(プロジェクト名) 平成9年度軽水炉改良技術確証試験等(日本型軽水炉確立調査(中小型軽水炉に関するもの))「軽水炉技術開発の方向に関する調査」
(報告書名) 軽水炉技術開発の方向に関する調査(「原子力と情報」懇談会)報告書
(報告書番号) IAE-C9741
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 原子力発電は、これまで先端技術を積極的に取り込みつつ発展してきた。しかし、近年、発展著しい情報通信技術の活用を十分はかれないまま、相対的に保守化しつつある。
しかしながら、情報通信技術の積極的な活用は、国民の原子力に対する不安感や不信感の増大、原子力発電の新規立地の停滞等の閉塞感を打開し、原子力発電の将来を切り開いていくために、大きく寄与する可能性がある。原子力発電に関する種々の課題解決のため、近年進展の著しい情報通信技術を戦略的に応用することにより情報化による原子力立地地域の長期的発展と原子力発電の情報化による高度化について検討した。
具体的方策として、原子力立地地域の情報化では、地域情報化の基本戦略と推進体制について基本方策を整理し、情報化計画の取っ掛かりとして、原子力発電所と地域住民との間も含めたコミュニケーションの推進、ひいては新規産業や雇用創出につながる「コミュニティ情報ネットワーク」の構築を提案した。
原子力発電情報高度化では、許認可申請等のうち、工事計画認可申請の電子化を平成13年度の本格運用を目標に検討を進めることにした。また、原子力発電の透明性確保、情報公開の推進として、ホームページやインターネットの活用、情報公開の電子化、原子力関連情報のデータベース化等の機能強化のため、関係機関による連絡会の設置を提案した。

2.3 高速増殖炉利用システム開発調査

(プロジェクト名) 平成9年度発電用新型炉等開発調査(高速増殖炉利用システム開発調査)
(報告書名) 平成9年度高速増殖炉利用システム開発調査報告書(FBR新技術フィージビリティ調査)
(報告書番号) IAE-C9730
(発行年月) 1998.03
  (要 旨) 我が国の高速増殖炉(FBR)実用化の円滑な推進に資することを目的に、安全性、経済性に係る技術課題を中心に、前フェイズ(フェイズIV)を発展させて新技術フィージビリティ調査フェイズIVその2(平成8~9年度)を実施した。平成9年度は、前年度に継続してプラントシステム(原子炉、燃料取扱いシステムを含む)概念の構築評価、プラントシステム実用化に必要な要素技術の試験評価を行った。
システム概念調査では、自己整合型原子力システムを究極の目標理念に、3種類の燃料タイプ(酸化物、窒化物、金属)それぞれによる炉心(マイナアクチニド/長寿命放射性核種を燃焼利用・消滅変換する炉心)と、これら炉心を備え安全性、経済性向上を図ったプラントの概念を検討し、基本概念仕様、特性及び経済性展望を整理評価した。また、燃料サイクル形成要件を整理し、乾式・静的除熱体系を基本とする燃料取扱いシステムの概念を構築評価した。
要素技術については、実用プラント成立に必要な技術開発課題即ち安全・信頼性や経済性向上に資す5種の技術テーマ(ダクトレス燃料集合体、ヘリカルコイル型2重管SG、原子炉上部構造簡素化等)に関し、それぞれ技術的成立性に係る基礎試験、評価を行った。

2.4 発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査

(プロジェクト名) 平成9年度発電用新型炉等開発調査(発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査)
(報告書名) 平成9年度発電用新型炉等開発調査(発電用新型炉プルトニウム等利用方策開発調査)
(報告書番号) IAE-C9724
(発行年月) 1998.03
  (要 旨)  長期化する軽水炉時代において、発電用新型軽水炉を中心とする核燃料リサイクル・システムの技術課題を総合的に摘出するために、(1)天然ウラン資源量とその需給;(2)軽水炉時代の長期化と使用済燃料の蓄積;(3)燃料サイクル戦略と再処理;(4)プルトニウム利用と新型炉;(5)その他、にテーマを分けてかなり広範囲に現状と将来の展望について調査した。  日本における2070年までの再処理規模、プルサーマル終了時期、FBRの実用化時期などを主要パラメタとして、6つのプルトニウム利用シナリオを設定し、分析・評価した。
わが国の2050年における累積消費量は基準シナリオの場合75万トンである。これは、世界の天然ウランの既知資源量450万トンの17% に相当する。基準シナリオの2070年における天然ウラン消費量は、97万トンとなる。
ヨーロッパ最大のプルサーマル計画はフランスとドイツにある。1997年現在においてもなおMOX燃料を炉心に装荷中のものは25基であって、フランスが13基で圧倒的に多く、次にドイツの7基である。MOX燃料集合体の燃焼度は、スイスのPWRゲスゲンに現在装荷中のものが50~55 GWd/t まで到達するものと予測されている。

2.5 実用発電用原子炉廃炉技術調査

(プロジェクト名) 平成9年度 実用発電用原子炉廃炉設備確証試験(廃炉技術調査)
(報告書名) 平成9年度 実用発電用原子炉廃炉技術調査報告書
(報告書番号) IAE-C9740
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 廃本報告では、原子炉内の非線形・複雑現象のミクロレベルでの解明を目指した次世代シミュレーション手法に関して、シミュレータシステムへの適用性評価などを目的とした調査研究を行っている。平成10年度には、格子ボルツマン法及び粒子法による沸騰二相流のシミュレーション、格子ガスモデルによる熱流動解析手法の開発、格子流体モデルを用いた二相流素過程のシミュレーョン、構造・熱流動問題の強連成解析及び空間的連成解析手法の開発、粒子シミュレーションデータの高速ビジュアリゼーション及び米国を中心とする高度情報技術利用の動向について調査検討した。

2.6 地層処分コンセプトの背景に係わる評価研究

(プロジェクト名) 地層処分コンセプトの背景に係わる評価研究
(報告書名) 地層処分コンセプトの背景に係わる評価研究
(報告書番号) JPNC ZJ1521 98-001
(発行年月) 1998.02
(要 旨)  動力炉・核燃料開発事業団は、2000年に予定している第2次とりまとめにおいて、地層処分を選択するに至った背景を示す「地層処分の背景」を作成することを計画している。この作成にあたり参考になる資料をまとめることを目的にして平成8年度より地層処分のコンセプトに係る背景について評価検討を行っている。9年度に実施した具体的な内容は次の通りである。
(1)地層処分コンセプトに係る背景情報の収集
地層処分コンセプトを理解するのにあたっては、国際的な場で議論されてきた視点や論点とその背景を理解することも重要である。平成9年度は、原子力委員会の高レベル放射性廃棄物懇談会や原子力バックエンド対策専門部会の場でも議論が進行中である「処分場の管理」を対象に、海外諸国における背景となるあるいは関連する情報を収集した。その上で、諸外国における処分場管理に関する検討状況をとりまとめるとともに、わが国において想定される処分場管理のあり方について検討した。
(2)地層処分コンセプトに係る背景情報の分析評価
地層処分のコンセプトに係る背景について、この領域における世界の歴史を概観し、国際的な場での議論などを評価分析し、さらに、昨年度までの研究の成果も利用しつつ、地層処分の背景となる情報の構成および含めるべき内容の骨子について検討を行った。

2.7 地下水流動に関するデータの収集・整備

(プロジェクト名) 地下水流動に関するデータの収集・整備
(報告書名) 地下水流動に関するデータの収集・整備
(報告書番号) JNC TJ 7440 99-019 0
(発行年月) 1997.12
(要 旨) 我が国の広域的な地下水流動を考える場合、地形や地質構造といった自然環境に加え、都市地域における大規模揚水などの人為的な影響を考慮する必要がある。
そのため、本調査を平成9年度より開始し、既存の公開資料を利用し、地下水開発の実態や水源として利用されている帯水層の水理パラメータを調査・収集した。
具体的には、中部日本の地域(府県)別の深井戸に関するデータをまとめるとともに、これらの地域の中で深井戸による地下水利用が発達している新潟平野・富山平野・濃尾平野および大阪平野の4つの平野に例をとり、国土庁の「全国地下水(深井戸)資料台帳」、各地域の「主要水系調書」などの既存の公開資料を利用して、水理パラメータとして、地下水位分布や帯水層の透水量係数、透水係数などの地下水流動特性に関するデータならびに揚水量や井戸の利用限界深度などの地下水の利用実態についてとりまとめた。

2.8 原子炉シミュレーション手法高度化に関する研究(実用原子力発電施設安全性実証解析)

(プロジェクト名) 平成9年度実用原子力発電施設安全性実証解析(安全性実証解析手法調査)
(報告書名) 実用原子力発電施設安全性実証解析等(安全性実証解析手法調査)報告書
(報告書番号) IAE-C9725
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 本調査は平成2年度より開始し、原子炉内の非線形・複雑現象のミクロレベルでの解明を目指したシミュレーション手法に関して、次世代シミュレータシステムへの適用性評価を目的とした検討及び先進可視化技術など先端計算機利用技術の検討を行ってきているが、平成9年度の主要な項目は以下のとおり。
・格子ボルツマン手法による次世代システムへの適用性評価
・格子流体モデルによる二相流のシミュレーション
・格子気体オートマトン法による充填層内の熱流動解析
・力学特性を含むセル・オートマトンによる自己組織化シミュレーション
・材料損傷評価へのミクロ機構論モデルの適用
・3次元ベクトルフィールドのボリュームレンダリングに関する研究
・広域分散処理の可能性の検討。

〔化石燃料関係〕

3.1 ガスハイドレート資源化技術先導研究開発・ガスハイドレートの利用システム

(プロジェクト名) ガスハイドレート資源化技術先導研究開発 利用システムに関する調査研究
(報告書名) ガスハイドレート資源化技術 先導研究開発 平成9年度 成果報告書
(報告書番号) 未定
(発行年月) 1998.11
(委託元) NEDO
(要 旨) 深海底ガスハイドレート層から天然ガスを回収しようとする本格的な技術開発に先立つ先導研究が、平成9年度から開始された。
当研究所はそのうちの「利用システムに関する調査研究」を担当した。本研究では、ガスハイドレートが有する高いガス包蔵性と自己保存性(ガスを放出しにくい性質)を応用し、ガスハイドレートをガスの輸送・貯蔵媒体として利用することを目的とし、下記の調査研究を実施した。
(a) ガスハイドレートの生成・解離に関する制御因子の効果確認と定量化
実際にメタンハイドレートを製造し、高速ラマン分光測定器を用いて、ガスの包蔵性(水和数(水/ガス比))を測定し、理論値(5.75)より少し大きな値6.2を得た。
(b)ガスハイドレート利用技術に関するシーズ技術調査
ガスハイドレード船舶輸送(長距離輸送)、ローリー車輸送(短距離輸送)、天然ガス備蓄について、システムを構築する場合に必要な物性項目(相平衡定数、水和数、密度、空隙率、熱伝導率など)をリストアップし、これらの物性は、データ量、経験等の面から、今後信頼性に関して検討する必要があり、継続して調査を行う予定である。
(c) 回収天然ガスのハンドリングと脱水工程に関する検討
深海底ガスハイドレート層等からガスを採取・輸送する場合、ハイドレートの再生成により、閉塞トラブルが予想される。対策として参考にするために、従来型天然ガス採取におけるトラブルの事例等を調査した。特に、インヒビターの添加とガスの脱水に注目し、インヒビターについては最近の研究開発状況を調査し、脱水については、4つのタイプに整理・分類して、各タイプの特徴等を比較・検討した。平成10年度以降も継続して調査、検討を行う予定である。

3.2 石油残渣油に係る調査

(プロジェクト名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向調査)
(報告書名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向調査-石油残渣油に係る調査-
(報告書番号) IAE―C9711
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 平成9~13年度石油供給計画での電力用C重油については、設備の老朽化や石油火力のLNG化等により今後需要の微減を予想している。またアスファルト及び産業用C重油についても需要の伸びは期待できない見込みである。このため石油業界では、このC重油及びアスファルトの主要基材である石油残渣油を何らかの方法で処理する必要に迫られている。
関連する調査として平成8年度は石油残渣からのMTBE等製造の可能性を検討したが、9年度の本調査では残渣油の処理方法として、残渣油を燃料とする発電技術について調査するとともに、昨年度実施した石油残渣油のアップグレーディングプロセスと石油残渣油を燃料とする発電との経済性比較を主に行い、石油需給に及ぼす影響につき調査したものである。

3.3 大気改善のための自動車及び燃料技術開発に関する評価

(プロジェクト名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査(大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向調査)
(報告書名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向調査-大気改善のための自動車及び燃料技術開発に関する評価-
(報告書番号) IAE-C9722
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  近年、欧米をはじめ我が国においても大気浄化の観点から、ディーゼルエンジンの排出ガス中の粒子状物質(パティキュレートマター:PMと略す)や窒素酸化物(NOX)、等の排出量の規制が強化されつつあり、それに伴ってディーゼル燃料油の品質改善とエンジンの改良についての検討が進められている。
ディーゼルエンジンの排気エミッション対策の一つとして、燃料油の改良があげられるが、その方法のひとつとして含酸素燃料の利用が考えられる。
本研究は、含酸素化合物等混合軽油を使ったエンジン試験、液滴燃焼試験等を実施し、含酸素化合物等による軽油からの排出ガス低減の効果およびメカニズムを検討することにより、含酸素軽油の開発可能性に関する調査に資することを目的とする。
平成10年度は研究期間の7年目にあたり、昨年度までの経験、成果をふまえ、含酸素燃料候補等について各々軽油へ配合した燃料油計6種類を調整し、液滴燃焼装置を使って燃焼試験および燃焼解析を行い、含酸素化合物による燃焼排気ガス低減の効果およびメカニズムの検討作業を行った。

3.4 含酸素燃料に係わる調査

(プロジェクト名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査(大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向調査)
(報告書名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査 大気環境負荷低減に資する燃料の品質動向調査-含酸素燃料に係わる調査-
(報告書番号) IAE-C9708
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  我が国のガソリン、灯・軽油の需要は今後とも拡大傾向が予測されている。一方、大気浄化の観点から燃料油、特に軽油を使用するディーゼルエンジンの排気ミッション、とりわけPM(パティキュレートマター:粒子状物質)や窒素酸化物の低減およびこれらの対策技術に関する論議がなされている。
ディーゼルエンジンの排気エミッション対策の一つとして燃料油の改善があげられるが、その方法の一つとして含酸素燃料や添加剤の利用が考えられる。含酸素燃料はPMを低減することが可能との文献もあり、含酸素燃料の導入とエンジンの改良とが相俟って、排出ガスの改善が期待できる可能性がある。
自動車ガソリン用の含酸素燃料についてはMTBE(メチルターシャリーブチルエーテル)の利用が調査検討され、すでに一部導入されている。今後はディーゼルエンジン用の含酸素燃料についても、大気浄化および軽油基材の多様化の観点から調査検討を実施することが望まれている。
本調査は平成4年度より実施しているが、9年度は、含酸素燃料、軽質炭化水素、ベース軽油、20%重質分カットベース軽油等による12種類の混合燃料を調製し、単気筒ディーゼルエンジンを使ったディーゼル排気に及ぼす影響試験および液滴燃焼試験を実施し、PM低減効果及びそのメカニズムの検討を行った。

3.5 石炭水素添加ガス化高度化調査

(プロジェクト名) 石炭水素添加ガス化技術開発(社会適合性に関する調査研究)
(報告書名) 石炭水素添加ガス化技術開発 社会適合性に関する調査研究
(報告書番号) なし
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  平成8年度より5ヶ年計画で着手しており、平成9年度は、「プロセスの高度化の調査」、「社会適合性に関する調査」を行い、下記に示すとおり、プロジェクトの実用化の問題点を抽出し、検討した。
(1)プロセスの高度化の調査
これまでの調査の問題点の抽出およびプロセスの高度化のための検討と提案、ガス中のアルカリ成分の挙動、ガス精製分離の最新技術、ならびに、代表的な石炭ガス化方式と水素添加ガス化方式との比較の調査検討を行った。
(2)社会適合性に関する調査
石炭から製造する代替天然ガスと競合するLNGの資源(埋蔵量)および世界と日本における需要(トレンドと今後の予測)について、包括的な調査を行った。また、本プロセスの原料と目される多種類の石炭に関して調査し、資源量や積出港などの輸送条件に基づいて評価を行った。

3.6 低品位炭改質技術に関する調査

(プロジェクト名) 平成9年度高性能排煙処理技術等調査
(報告書名) 平成9年度高性能排煙処理技術等調査報告書
(報告書番号) IAE-C9712
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  石炭資源量の約半分は褐炭や亜瀝青炭の低品位炭であるが、高含水率と自然発火性のために、山元近郊での生焚き発電以外にはほとんど有効に利用されていない。本調査は平成7年度より、低品位炭を経済的に改質して火力発電用燃料として実用化することを目的として実施している。
平成7、8年度に実施した小型オートクレーブによる基礎実験をベースに、平成9年度はベンチスケールの実験装置による基本プロセス性能の確認および商業規模の改質プラントを想定した主要機器のスケールアップ検討を行った。また、豪州ビクトリア褐炭の改質炭を日本の既存ボイラーで用いることを想定して、燃焼性試験およびハンドリング性試験を行った。燃焼性、環境性は非常に良好であるものの、スラッギング性、ファウリング性については確認試験の必要性が示唆された。
来年度は、改質炭製造試験、製品評価試験を引き続き行い、これらの結果を反映して、実用規模の油中改質プラントの概念設計を行い、総合評価を行う。

3.7 先進型高効率エンジンの応用調査

(プロジェクト名) 先進型高効率エンジンの応用調査
(報告書名) 先進型高効率エンジンの応用調査報告書
(報告書番号) PEC-1997C08
(発行年月) 1998.03
(委託元) (財)石油産業活性化センター
(要 旨)  燃料多様性、省エネルギー、環境性等の面で優れたポテンシャルを有するセラミックガスタービン(CGT)の次期開発計画の立案に資することを目的として、[1]CGT利用システムの検討、[2]CGTのコスト低減の検討、[3]CGTのライフサイクルアセスメント、[4]ハイブリッド自動車用エネルギー貯蔵装置の評価、[5]国内外の先進型高効率エンジンの開発動向調査、[6]今後のCGTの開発の方向の検討、を平成9年度より開始した。
利用システムの検討においては、CGTの次期開発候補エンジンをコージェネレーションに適用した場合、既存のコージェネレーションシステムに比べて、省エネルギー性、経済性、環境性、コンパクト性などの点で優れたシステムを構築できる可能性が高いことが示された。  CGTの実用化ために要求されるコストは,ハイブリッド自動車よりコージェネレーションシステムの場合の方が高くてよいが、コージェネレーションの需要は自動車より遙かに小さいので、設計や生産技術の改良によるコスト低減が求められることが明らかになった。
CGTハイブリッド自動車のライフサイクルでのエネルギー消費およびCO2排出量は、ガソリン車の約2/3、ガソリンハイブリッド自動車の約3/4になると試算された。
CGTハイブリッド自動車用のエネルギー貯蔵装置として、密閉型鉛電池とリチウムイオン電池の評価を行った結果、リチウムイオン電池の方が性能的に優れており、車両としての燃費はリチウムイオン電池の場合の方が30%以上良くなると推定された。
CGTおよびその関連技術の研究開発動向に関しては、日本および欧州におけるCGT開発はほぼ順調に進んでいるが、米国の自動車用CGTの開発は縮小されることが判明した。
(本調査は通産省資源エネルギー庁の補助金を得て(財)石油産業活性化センターが実施した技術開発基礎等整備事業の一環として行われたものである。)

〔新エネルギー・エネルギーシステム関係〕

4.1 革新的ソーラ熱化学プロセスによる太陽エネルギー利用システムの開発研究に関わる国際協力可能性調査

(プロジェクト名) 革新的ソーラ熱化学プロセスによる太陽エネルギー利用システムの開発研究に関わる国際協力可能性調査
(報告書名) 革新的ソーラ熱化学プロセスによる太陽エネルギー利用システムの開発研究に関わる国際協力可能性調査
(報告書番号) なし
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  本調査は太陽熱エネルギーを利用した熱化学プロセスにより二酸化炭素をメタノール、ジメチルエーテル等に転換することにより、温室効果ガスの削減とメタノール、ジメチルエーテル等をエネルギーキャリアとして太陽エネルギーの搬送・利用を図るグローバルなシステム構築の可能性について調査検討を実施することを目的としている。
平成9年度は太陽熱利用二酸化炭素リサイクルシステムの実用化のための技術開発課題、及び本技術開発を国際協力事業として実施するための課題等を中心に調査検討を実施するとともに、集光太陽熱を利用して石炭・天然ガスを一酸化炭素と水素に分解し、これらの分解ガスを原料としてメタノールやジメチルエーテルを合成することによる太陽エネルギーの燃料化学エネルギーへの固定化、及び天然ガス・石炭の使用量を徐々に減らし、回収二酸化炭素を原料とするメタノールやジメチルエーテルの生産を増やしていく二酸化炭素リサイクルシステムへの移行等についても併せて調査を行った。

4.2 産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査

(プロジェクト名) 産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査
(報告書名) 平成9年度産業構造変化が電力需要に及ぼす影響分析調査報告書
(報告書番号) IAE-C9738
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  近年わが国産業は国際競争力の維持・強化のため、海外事業展開や国内生産拠点の再編を進めている。本調査は、このようなわが国産業の構造変化が電力需要に及ぼす影響を予測・分析し、将来のわが国電力需要を推計することにより、電力需要想定の一層の精緻化に資することを目的とする。
調査は平成9年度より3年間の予定で行い、第1年目の平成9年度は、加工組立型製造業(調査対象業種:繊維工業/繊維製品製造業、電気機械器具製造業、輸送用機械器具製造業)について、国内生産および電力需要の現状把握、海外生産の現状把握、海外生産が国内生産および電力需要に及ぼす影響の現状分析と将来推計等の調査・分析を行った。
平成10年度は素材型産業について調査を行い、平成11年度は全体のまとめとして、第三次産業を含めた全産業への影響についての調査を行うこととしている。

4.3 分散型電源動向分析調査

(プロジェクト名) 平成9年度電力需要詳細分析調査(分散型電源動向分析)
(報告書名) 平成9年度電力需要詳細分析調査(分散型電源動向分析)報告書
(報告書番号) IAE-C9729
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  平成7年4月の電気事業法の改正や「気候変動枠組条約」に対応する取り組みなど、電力需給をとりまく環境が大きく変化しつつある状況から、電力需要者側においては、今後、自家発電設備の拡充や近年の技術開発成果等を反映した新たな発電形態である分散型電源(廃棄物発電、コージェネレーション、産業用リパワリング、太陽光発電、風力発電、燃料電池発電)の拡充を図り、電力需要を自家発電で賄うか、あるいは電気事業者等からの買電で賄うかなど電源の選択肢が多様化していくと考えられる。
本調査は、自家用発電設備、特に分散型電源の普及実態や普及動向について把握し、これらの需要家の買電電力需要動向について分析することにより、より詳細かつ精緻な電力需要の想定に資するものとして、平成7年度より実施している。
7年度は分散型電源の普及動向として、各分散型電源の現状技術の把握や設置数量、発電容量などを調査し、その普及実態について明らかにした。また、8年度は分散型電源の将来の普及動向として、技術提供側および需要家側の分散型電源の導入に関する意識調査を行い、その普及市場について明らかにした。
さらに平成9年度は、これらの調査をもとに、2005年および2015年時点での分散型電源の普及量を推計し、それによる電力需要が一般電気事業者からの買電による電力需要にどの程度の影響を与えるかなどの評価を行い、分散型電源の将来動向を明らかにした。

4.4 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査

(プロジェクト名) 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査
(報告書名) 実証事業項目 負荷平準化用キャパシタシステムの実証調査 平成9年度委託業務成果報告書
(報告書番号) IAE-C9745、C9746
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  本研究は平成9年度より着手したものであり、その概要は次のとおり。[1]キャパシタの製作および性能試験
エネルギー密度15(wh/l)のモジュールに適用するための単セルを35個製作し、上記のセルについて充放電容量測定、内部抵抗特性測定等の性能試験を実施し、ほぼ当初の目標を達成した。

[2]トータルシステムの研究
 電力貯蔵技術におけるキャパシタシステムの位置づけ、二次電池との比較、適用した場合のケーススタディについて調査・検討を実施した。電力貯蔵技術におけるキャパシタシステムの位置づけについては、キャパシタは二次電池と類似する点が多く、実用化された場合には二次電池と競合する可能性が高い。また、二次電池の一種であるNAS電池とキャパシタシステムについて比較検討した結果、サイクル寿命、システム効率、安全・環境性の点でキャパシタシステムが優れているが、エネルギー密度の点では現状でNAS電池が約10倍となる。ただし、キャパシタシステムはコンパクトな配置設計が可能であることから、最終的な設置面積の比較では大きな差にはならない。キャパシタシステムの適用ケーススタディでは、配電用変電所、一次変電所、離島用、一般需要家用等が考えられ、各々について運用パターンとシステム規模に応じた設置面積を検討した。その結果配電用変電所に設置する場合はエネルギー密度20~30kWH/m3以上であれば電力貯蔵用として効果があるとの見通しを得た。

4.5 高度負荷集中制御システム等の研究

(プロジェクト名) 平成9年度負荷集中制御システム確立実証試験(負荷集中制御システム確立実証試験) 高度負荷集中制御システム等の研究
(報告書名) 高度負荷集中制御システム等の研究
(報告書番号) NEDO-P-9732
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨) 空調設備の普及に伴い夏季における最大電力はますます先鋭化し、電力需要の昼夜間及び季節間格差は拡大する傾向にある。したがって、電力設備の効率的運用が図れず、供給コストの上昇を招く一因となっている。
このため、高度負荷集中制御システム等の研究(負荷集中制御システム確立実証試験)を平成6年度に開始し、一般住宅需要家に対する間接負荷制御(電気の使われ方や省エネへの協力等の電力情報及び料金情報を与えて、需要家の自主的な消費電力抑制を促す)と直接負荷制御(電力情報及び料金情報に加え、電力会社から需要家のエアコンをON/OFF制御して、消費電力を抑制する)の効果を分析、評価して、将来の負荷制御実用化を図るための研究を行なっている。
平成9年度は、冷夏の影響もあり、当初の予想に反して、直接負荷制御よりも間接負荷制御の方が、ピーク抑制効果が高いという結果を得た。よって、今後は、猛暑時の様々な条件下における直接負荷制御と間接負荷制御の有効性、及び料金情報に対する需要家の反応とピーク電力抑制効果を検証することにしている。

4.6 夜間電力需要動向分析調査

(プロジェクト名) 平成9年度電力需要詳細分析調査(夜間電力需要動向分析)
(報告書名) 夜間電力需要動向分析調査報告書
(報告書番号) IAE-C9828
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)   本研究は、近年の負荷平準化の高まりから夜間にシフトする電力需要の動向について調査することにより、電力需要想定をより精緻なものとすることを目的とする。
平成9年度はその初年度であり、夜間電力需要の動向に影響を与える夜間電力利用機器として注目すべきものとして蓄熱空調システム、産業用蓄熱システムおよび電気温水器を抽出し、それらの機器についてそれぞれ機器の特徴、普及促進のための各種方策およびユーザを中心とした普及の動向について調査を行った。
来年度は、ユーザー動向をもとに将来の導入量を推計し、将来におけるこれらの機器の夜間電力消費量を推計する。

4.7 高効率廃棄物発電技術開発「最適トータルシステムの研究」

(プロジェクト名) 高効率廃棄物発電技術開発(最適トータルシステムの研究)
(報告書名) 平成9年度高効率廃棄物発電技術開発(最適トータルシステムの研究)報告書
(報告書番号) IAE-C9719
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 近廃棄物発電は未利用エネルギーの有効利用の観点から最近大きく期待されているシステムであるが、廃棄物を焼却する際に発生する塩化水素ガスの金属腐食問題などによりボイラ発生蒸気温度が低く抑えられており、発電効率が低いのが現状である。
平成3年度よりNEDOにて高効率廃棄物発電技術開発が行われており、当プロジェクトはその一環として、最適トータルシステムの確立を図るため、経済性および関連技術を含めた調査研究を行い、高効率廃棄物発電の普及促進に資することを目的としている。
平成9年度は、環境面や効率面で優れているといわれる廃棄物ガス化溶融発電技術に焦点を当てた調査を行い、発電効率向上のための検討を行った。
平成10年度は従来型高効率廃棄物発電パイロットプラントから得られたデータを整理し、スケールアップした際の性能等を検討していく。

4.8 新エネルギー技術開発データ集作成調査(廃棄物発電)

(プロジェクト名) 新エネルギー技術開発関係データ集作成調査
(報告書名) (報告書は当研究所が提出した調査資料に基づき委託元が作成)
(報告書番号) なし
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 廃棄物発電の普及・導入の推進に際して、同技術に関する基本的事項を網羅したデータ集の整備が必要とされる。その観点から廃棄物発電にかかわるシステム概要、国内外の具体的導入事例、国内外の政策、法令、助成制度、導入実績量・導入予想量、経済性に係わる情報、基本用語集、および主要関連団体・会社一覧等からなる廃棄物発電総合データ集を作成した。
なお、本データ集は、平成6年度より作成しているものであるが、平成9年度は前年度データを見直し、更に充実させたものである。特に、運転中の廃棄物発電所のリスト(国内および海外主要国)とダイオキシンの規制に関するデータを見直し、追加する等内容を充実させた。

4.9 廃棄物発電に関する経済性評価手法の研究

(プロジェクト名) 廃棄物発電における経済性評価に関する調査研究
(報告書名) 廃棄物発電に関する経済性評価手法の研究
(報告書番号) NEDO-P-9704
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 最近、廃棄物発電の建設、運用主体である地方自治体の財政もひっ迫化しており、これからの廃棄物発電の普及・拡大の鍵の一つが経済性向上にあると見られる。
そのためには、現在経済性に関する評価手法としてどのようなものがあり、それらはどのような性格(位置付け)を有しているのかを整理することが必要であり、その上に立って、経済性の向上の方向性を検討することが肝要と考えられる。
そこで、本研究では、廃棄物発電の経済性に関する一般的考え方を整理し、その次に代表的廃棄物発電方式の経済性検討事例を一般的な方法から取り上げ紹介し、最後に調査した文献中から得られた経済性関連の諸データを摘出しグラフにより示した。(NEDO受託調査)

4.10 石油活用型スーパーごみ発電の導入に向けた課題に対するアクションプログラムに関する調査

(プロジェクト名) 石油活用型スーパーごみ発電の導入に向けた課題に対するアクションプログラムに関する調査
(報告書名) 石油活用型スーパーごみ発電の導入に向けた課題に対するアクションプログラムに関する調査報告書
(報告書番号) IAE-C9707
(発行年月) 1998.03
(委託元) (財)石油産業活性化センター
(要 旨)  廃スーパーごみ発電は国内に3実施例があるが、いずれもガスタービン燃料としてガスを利用している。本調査は石油燃料を活用したスーパーごみ発電の導入促進を図るべく平成3年度より実施している。
平成9年度は、昨年度までのモデル調査などを通じて集積した設計事例および日本およびヨーロッパの実施例をまとめた事例集を作製し、ごみ発電を行っている自治対等に配布した。さらに、普及のための課題整理を行い、導入を阻害している要因を分析した。採算が阻害要因の大きなもので、発電量に見合った公的補助などの対策が考えられる。その他に世界最大のスーパーごみ発電であるオランダのAVIモーアダイクごみ発電所をはじめとする海外調査、スーパーごみ発電の防災施設としての活用検討、自治体における導入検討の調査などを実施した。スーパーごみ発電施設を防災施設として近隣の自治体施設と連結し常用化すると、電力需給がうまくいけば、送電単価は電力会社から購入するより安くなるため、特定地域の非常用電源をほとんどコストをかけずに確保できる。
(本調査は通産省資源エネルギー庁の補助金を得て(財)石油産業活性化センターが実施した石油エネルギー高効率利用促進事業の一環として行われたものである。)

4.11 高効率発電技術調査

(プロジェクト名) 平成9年度高効率発電技術調査
(報告書名) 平成9年度高効率発電技術調査報告書-火力発電設備からのCO2排出量調査-
(報告書番号) IAE-C9705
(発行年月) 1998.03
(要 旨) 本調査は平成4年度より実施しており、平成9年度は火力発電設備からのCO2排出量抑制の観点から高効率発電技術及びCO2回収・処分・固定技術を利用した火力発電技術等について調査を行った。主に電気事業の現時点での取り組み状況をまとめ、その性能、実用化時期についても個々の技術の位置付けを勘案して検討した。また、地球温暖化に対応した技術開発、政策的な取り組み等についても、国内外の動向の調査を行った。
高効率発電技術ではUSC、コンバイントサイクル発電技術、IGCC,PFBC等の調査を実施して発電効率の向上動向の評価を行った。
CO2回収、処分、固定技術の調査に関しては、化学吸着法、物理吸着法等の研究状況、パイロット試験状況の評価を行った。
以上の調査結果を踏まえて、主に電気事業の現時点での取り組み状況をまとめ、その性能、実用化時期についても個々の技術の位置付けを勘案して検討した。また、地球温暖化に対応した技術開発、政策的な取り組み等についても、国内外の動向の調査を行った。

4.12 燃料電池に関する実用化のためのシステム調査

(プロジェクト名) 燃料電池に関する実用化のためのシステム調査
(報告書名) 燃料電池に関する実用化のためのシステム調査
(報告書番号) NEDO-P-9716
(発行年月) 1998.03
(委託元) (財)石油産業活性化センター
(要 旨)  本調査は、高効率で環境負荷の少ない燃料電池を導入・普及していくにあたり、導入促進の観点からの取り組みとして、ユーザー側の導入に対する要望、開発メーカーの技術動向、将来予測等について調査、検討を行い、導入・普及を目指した技術開発の企画・立案に資することを目的として平成8年度より実施している。
9年度では、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池を中心とした燃料電池に関して、[1]電力・熱エネルギーを使用しているユーザーの要望、必要としているエネルギー形態、量等[2]技術開発に携わっているメーカーの技術開発動向、将来予測およびコスト見通し等についてのアンケートによる統計調査および個別調査を実施するとともに、学識経験者、専門家等で構成する検討会による検討を実施することにより、ユーザー側の導入に対する要望、導入市場、開発メーカーの技術開発状況等についてとりまとめた。

4.13 新エネルギー導入・普及に対する地方自治体の取り組みに関する調査

(プロジェクト名) 平成9年度環境保全調査(新エネルギー導入・普及に対する地方自治体の取り組みに関する調査)
(報告書名) 平成9年度環境保全調査(新エネルギー導入・普及に対する地方自治体の取り組みに関する調査)
(報告書番号) IAE-C9742
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  新エネルギーの導入・普及には地域レベルの取り組みが重要であり、特に、初期需要の創出およびその拡大を図る観点からも、地方自治体の主体的役割が期待されている。
平成6年度より地域における新エネ導入を主題にした調査を実施してきたが、平成9年度は「地域新エネルギービジョン策定等事業」を実施した自治体の新エネルギー導入に対する取り組み状況の調査を行うとともに、ビジョン策定後の自治体意識や推進状況、施策・事業への具体的な展開、導入に係る具体的な課題等の観点から実態調査を実施し、今後自治体が主体的に新エネルギー導入を推進できる形態や施策のあり方等について検討を行った。

4.14 ガソリンを利用した燃料電池自動車の開発が石油製品の品質及び需給に及ぼす影響の調査

(プロジェクト名) 平成9年度石油製品品質面需給対策調査(ガソリンを利用した燃料電池自動車の開発が石油製品の品質及び需給に及ぼす影響調査)
(報告書名) ガソリンを利用した燃料電池自動車の開発が石油製品の品質及び需給に及ぼす影響の調査報告書
(報告書番号) IAE-C9739
(発行年月) 1998.03
(要 旨)  本調査は石油製品品質面需給対策調査の一環として平成9年度に実施したものであり、要点は以下のとおりである。
ガソリンを利用した燃料電池自動車とは、車上でガソリンから水素を製造し、その水素と空気中の酸素とを燃料電池の中で反応させることにより発電し、モーターで駆動する自動車をいう。燃料電池は、優れた環境特性を有するとされており、加えて、本自動車は、既存のガソリン供給施設をそのまま利用できるという大きな長所を有している。
本自動車の商業化へ向けての開発は、大気汚染防止対策及び地球温暖化対策が要求される中で大きく注目されている。
本自動車開発において最も困難な点は、軽量化及び低コストなどの要件を満足した改質装置の開発とされている。
米エネルギー省は、本自動車の商業化が2010年にも開始されるものと見ている。
本自動車の開発は、既存の自動車ガソリンをそのまま使用することからスタートしていることもあって、商業化に際してのガソリンの品質の変更は不要であることが期待される。
我が国は、米国が進めるPNGV(次世代自動車のための連合)計画の進捗を注目していく必要性が認められる。

4.15 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)に関する調査研究、評価 サブタスク1 総合評価と開発計画のための調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET) サブタスク1 総合評価と開発計画のための調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET) サブタスク1 総合評価と開発計画のための調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-971
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  WE-NETプロジェクトは、世界各地に豊富に存在する水力、太陽等のクリーンエネルギーを水素に転換し、需要地に輸送し利用する国際的なエネルギーネットワークの構築を目指している。平成5年度より開始され、当サブタスクはプロジェクト全体の総合評価・調整、開発計画の検討の作業を分担している。平成9年度の研究開発成果は以下の通りである。
(1)各サブタスクの部会、委員会さらに毎月開催する研究リーダ会議を通じて最新の進捗状況の把握・整理を行い、総合調整や開発計画検討のためのデータとして活用した。
(2)各サブタスク間にまたがる要調整事項(全体システムコスト検討など)に関して検討・調整を実施した。
(3)平成9年度は、WE-NET第I期計画の終了前年度にあたるため、第II期研究開発計画について精力的に検討を進め、「WE-NET第II期研究開発の進め方(案)」を作成・提出した。また、「中間シナリオ」見直し版を作成・提出した。

4.16 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)に関する調査研究、評価 サブタスク3 全体システム概念設計-安全対策・評価技術

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET) サブタスク3全体システム概念設計-安全対策・評価技術
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET) サブタスク3全体システム概念設計-安全対策・評価技術
(報告書番号) NEDO-WE-NET-9734
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  サブタスク3全体システム概念設計-安全対策・評価技術では、このシステム全体に対し、安全の観点から調査、研究を行い、安全設計方針を明確にし、安全確保のための技術開発課題の抽出を検討している。
平成9年度はシステムの安全設計方針作成準備を行い、設計基準策定プロセスの検討に入った。また、各種事故の安全解析のため、継続実施している水素の拡散及び爆発・火災シミュレーションモデル各々について更なる高度化を図った。また、両者の統合に向けて問題点の抽出をほぼ終了した。さらに、水素の安全に関する第2回ミニワークショップを開催し、海外での最新情報を入手するとともに、関連タスクで計画中或いは実施中の各試験における安全対策について検討した。

4.17 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET)に関する調査研究、評価 サブタスク9 革新的、先導的技術に関する調査・研究

(プロジェクト名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET) サブタスク9.革新的、先導的技術に関する調査・研究
(報告書名) 水素利用国際クリーンエネルギーシステム技術(WE-NET) サブタスク9.革新的、先導的技術に関する調査・研究
(報告書番号) NEDO-WE-NET-979
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  WE-NETプロジェクトは、水素を利用した再生可能エネルギーのネットワーク実現を目的にした長期間のプロジェクトである。このため、開発期間中に現在の開発の延長線上とは別の優れた技術が登場してくる可能性が考えられる。そういう状況の中でプロジェクトの有効性を保つためには、将来の技術動向の予測を慎重に行い、全体システムの構成技術を常に最適化していくことが必要である。
サブタスク9では当面の開発対象ではない新技術の重要性・成熟度を評価し、更に必要があれば実現可能性を検討し、将来WE-NETプロジェクトにどのような技術が必要かを検討することを目的にしている。
平成9年度は、8年度から9年度上期に受理した提案の評価、平成8年度に実施した概念検討結果の評価を行った。また、これらの評価結果をもとに平成9年度の概念検討項目を選定し、3件の概念検討を実施した。さらに、平成9年度は、新技術提案を待つばかりでなく、幅広く水素関連技術分野の実状把握をする目的で、技術分野毎に水素エネルギー関連文献調査を実施し、技術分野毎の実状調査を開始した。  第I期最終年度である来年度は、引き続き有望な革新的・先導的技術シーズの探索を行うとともに、第I期全体を通して評価を行い、第II期において基礎研究に着手することが望ましい技術シーズの抽出を行う予定である。

4.18 新水素エネルギー実証技術開発

(プロジェクト名) 新水素エネルギー実証技術開発
(報告書名) (1)新水素エネルギー実証技術開発平成9年度研究報告書
(2)新水素エネルギー実証技術開発総合研究報告書
(報告書番号) (1)NEDO-NHE-9701
(2)NEDO-NHE-9704
(発行年月) 1998.06
(委託元) NEDO
(要 旨)  本実証研究は平成5年度よりの5カ年計画として、新水素実証研究センターで実施してきた。
本実証研究は、パラジウム(Pd)金属を陰極として重水を電気分解することによって発生する異常発熱現象を“新水素エネルギー”として捉え、これが将来の新たなエネルギー源としての利用可能性を明確にするべく、この発熱現象を実証し、そのメカニズムの解明を行うことによって、熱発生を定量的に制御することを目標としている。
具体的な研究開発実施項目と実施結果は以下の通り。
1.過剰熱計測試験:数種の電解セルにて、約500の電解実験を実施したが、装置の計測精度をこえた過剰熱は観測されず、現状の学問的基盤と技術で新水素エネルギーの利用は困難と判断される。
2.材料開発・解析:重水素を高吸蔵・維持させることにより反応が促進されると考え、適正な材料、処理法、電解法の開発を実施し、Pdの重水素吸蔵について多くの知見を得た。
3.反応生成物計測:数多くの試験では有意な放射線は検出できなかったが、ヘテロ構造のPdからは統計上有意と考えられる中性子ならびに重陽子照射によるDD反応の異常増加が認められた。これらの結果の確認には、今後の基礎的な取り組みが必要と考えられる。
4.その他:最新の関連情報の収集整理・活用、外国研究機関との研究交流による国際協力を実施した。
平成9年度は、単年度の研究結果をとりまとめた平成9年度研究報告書のほか、最終年度にあたり研究全体をとりまとめた総合研究報告書を作成した。

〔地球環境関係〕

5.1 地球環境対策技術としてのグローバルエネルギーシステムの評価に関する調査研究(II)

(プロジェクト名) 地球環境対策技術としてのグローバルエネルギーシステムの評価に関する調査研究(II)
(報告書名) 地球環境対策技術としてのグローバルエネルギーシステムの評価に関する調査研究(II)
(報告書番号) NEDO-GET-9705
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  CO2の大幅な削減を達成するため、燃料の供給地から消費地に至るエネルギーシステムの中に、各種のCO2対策技術を導入し、地球環境対策としてグローバルに形成されるエネルギー供給システムをグローバルエネルギーシステムと呼ぶ。
平成8年度に実施した発電システムとして成立する各種グローバルエネルギーシステムの評価に続き、9年度は、液体燃料供給システムとしての可能性のあるシステムについて経済性、エネルギー収支、CO2排出等の横並びの性能評価を実施した。また、天然ガス随伴CO2を利用したメタノール製造システムを例とし、具体的な地域における導入可能性評価を実施した。
さらに、これらの各種グローバルエネルギーシステムの将来の導入シナリオの検討や位置づけの明確化を図るために、将来のエネルギー需要、エネルギー資源の賦存量およびその地域的な偏在性、エネルギー価格動向、CO2の排出目標等を前提とした全世界を対象とする長期的な導入可能性評価をエネルギーモデルを用いて行った。

5.2 エネルギー消費効率化地球環境影響調査

(プロジェクト名) エネルギー消費効率化地球環境影響調査
(報告書名) エネルギー消費効率化地球環境影響調査
(報告書番号) NEDO-P-9735
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  本調査は、平成5年度~8年度に実施した「エネルギー需給構造高度化地球環境影響調査」を発展させ、平成9年度よりアジア・大平洋地域におけるエネルギー消費効率化の在り方を検討することを目的として実施している。
9年度は地球温暖対策に関するIPCCおよび諸外国の動向等について調査分析を行った。
2000年末の完成が予定されているIPCC第三次評価報告書では、地球温暖化の「科学的知見」、「影響」、「対策」を担当する3つのWGに分かれて報告書が作成される予定である。このなかで「対策」を担当するWG-IIIにおける検討状況を調査した。
IPCCにおける検討以外に、諸外国では各国ベースの地球温暖化対策が種々検討されている。これらの検討の現状を調査し、その効果ならびに実現可能性等について分析を行った。

5.3 石炭灰有効利用拡大技術調査

(プロジェクト名) 平成9年度環境審査等調査(石炭灰有効利用拡大技術調査)
(報告書名) 平成9年度環境審査等調査(石炭灰有効利用拡大技術調査報告書)
(報告書番号) IAE-C9717
(発行年月) 1998.03
(委託元) NEDO
(要 旨)  ) 1998.03
(要 旨) 我が国の石炭火力発電所の新設及び増設計画は2005年迄に件数で38件、発電能力で2、605万kWに上るとされている。このような石炭火力発電所の新設、増設に伴い必然的に石炭燃焼残渣である石炭灰も増大し、試算によると約700万トンが新たに発生し、全国で約1300万トンの量になるものと予測され、発生量の増加が莫大なため決め手となる有効利用拡大技術が確立されていないのが現状である。
この様な石炭火力発電所が抱える問題を背景に、平成6年度より石炭灰有効利用拡大技術調査を行い、有効利用拡大に向けての問題点及び有効利用拡大方策を明らかにしてきた。9年度は前年度までの調査結果を受け、有効利用拡大の新たな柱と期待される石炭灰を高配合率で調合した[高強度人工骨材]を主体にその開発・製造状況、既存骨材に対する優位性、今後期待される用途及びヨーロッパでの使用状況等を中心とした調査を実施した。

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