「原子力の安全性を問う」第3回公開討論会 
 講演概要/プロフィール(2011年11月12日(土)開催)  

プロフィール

長坂俊成(ながさか・としなり)

(独)防災科学技術研究所 社会防災システム研究領域 プロジェクトディレクター、リスク研究学会会長
1962 年 東京生まれ。中央大学法学部政治学科卒業、筑波大学大学院経営政策科学研究科修了(法学修士)。トロンプロジェクト、住信基礎研究所(民間シンクタンク)、 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科助教授(特別研究)を経て、現在、独立行政法人防災科学技術研究所・社会防災システム研究領域・主任研究員、災害リスク情報の利活用研究プロジェクト・ディレクター。科学技術戦略推進費官民協働防災クラウド研究開発プロジェクト研究代表。


講演要旨「リスクガバナンスを支える情報プラットフォーム~東日本大震災からの教訓~」

 リスク対応社会とは、「ゼロリスク」を前提とせずに、不確実性を孕むリスクの特徴を理解し、科学的知識と多様な価値観を尊重し、受容すべきリスクレベルを公正に決定し、責任ある主体が適切な対策を講じるとともに、利害関係者がコミュニケーションを通じて、協働して持続的にリスク軽減に取り組む社会のことを言います。
リスクガバナンスとは、不確実性を孕むリスクを社会全体で協治するしくみのことで、災害に強い社会の実現には、その高度化が必要です。
 それを支える情報プラットフォームでは、データを公開する機関がデータ形式や公開方式を統一することにより、公開された情報は二次利用ができ、知との統合が容易で、ユーザ側で迅速かつ容易にデータが利用できる分散相互運用環境が必要です。
リスク情報の分散相互運用環境の提案として、地理空間情報に関し国際標準インタフェースを導入したマップにより、2次利用可能な形で、インターネット上で容易に専門知識と地域の経験、知恵を統合した情報を共有、活用できるようにすることがあげられます。東日本大震災情報支援サイトとしてweb上での活用例があり、被災後航空写真、津波被災マップ及び交通実績情報等の重畳表示による地図の相互運用による被害状況の確認、把握などを行っています。


講演概要

ファイルをダウンロード(PDF:100KB)