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【参考コメント】
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{・・・に関する技術開発}というあいまいな表題が示すように開発課題が未整理である。 |
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そもそも核燃料サイクルシステムの外部性という概念がおかしいのではないか。原子力発電の外部性の評価を考えているのではないか。核燃料サイクル固有の内部化されていないコストや課題は放射性廃棄物の処分以外に見当たらない。 |
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発電所等に対する周辺住民の不安要因は電源三法等の制定、訴訟などを通じて内部化されてきている。それを算定しても自明のことでしかないのではないか。不安要因ももたらすコストという過去の評価と不安に対して本来ここまで対策をうつべきというべき論があり、後者ならば、応用も可能になるが。いずれにしても、そうした問題整理を行って13年度で終了する場合何ができ、何ができないかを示してほしい。 |
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報告内容はEUで開発されたExternE研究を解説したもので、本プロジェクトでの独創性が明確にされていない。本件については、表題に示す核燃料サイクルシステムに絞った外部性評価に関する研究の方針と意義ある研究内容が得られるかどうかを次年度に再評価する必要がある。 |
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13年度評価時に検討を要する。5年は長く、2-3年が限度。他にも類似のプロポーザルが多いと思うので、次々に回してタレントを発掘するのがよい。 |
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環境と安全のリスクだけでなく、技術や経済へのベネフィットも含め、外部性全般を評価し得る方法論体系であることが、実用上求められるのではないだろうか。この点は、13年度の検討事項になっているのであれば、成果が期待される点である。また、原子力エネルギーと他のエネルギーを比較し得る方法論であることも、必要条件と考える。 |
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まだ研究者達のオリジナルな解析が始まったり、彼らの独創的な研究の領域に至ったりはしていないようであり、また、大型予算の必要性についても説明を要するように思われる。 |
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現計画には開発的要素が少なく、単なる評価にとどまっている。他の発電方式との比較検証、評価モデルの改善等を今後検討し、平成13年度計画の修正を図るのでなければ、中断も視野にいれる必要がある。 |
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原子力と他のエネルギーとの比較をどの様に行うか。在来のものとの比較もあるので、差異を明確にすべき。特に入力データや計算の条件などを明確(確度、信頼度)にし、結果の数字だけが一人歩きしないよう留意する必要あり。 |
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個人が長期的に社会の変化も織り込んで研究するならば、有意義な研究になると思うが、短期間に多額の研究資金を投入する本プロジェクトの性格からみると、このような研究テーマが研究成果をあげることは大変難しいと思わざるを得ない。得られた結果が原子力施設の客観的評価につながるかどうか疑わしい。評価方法の中に原爆被災者補償金等のデータを入れるとあるが、核燃料サイクルの評価に原爆は全く関係ないのではないか。サイクル施設に事故が起ったとしても、産業事故の例と比較すべきであり、戦時の原爆被害及び補償金と全く性質の異なる問題である。本研究によって、核燃料サイクル施設が益々市民から受け入れられなくなることを怖れる。 |
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ExternEとどこが違うのかが明確でない。日本版のデータで評価するのか、或いは、評価手法体系を開発することが目的なのか、等をはっきりさせる必要がある。 |
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>> 平成13年度
審査委員会評価 |