(1)原子力人材育成プログラムの背景 |
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近年、原子力分野においては、原子力産業の低迷や職業・研究対象としての魅力が乏しいとのイメージから、進学・就職を希望する学生は減少傾向にある。
これを背景に、近年の学部及び大学院の改組・大括り化の動きの中で、原子力の体系的な専門教育のレベルは一般に低下した。また、教授人材の関連他分野への流出も進展した。
このため、原子炉物理学、放射線安全学、核燃料サイクル工学等原子力特有の基礎分野に関する十分な専門知識を持ち、実習等を通じて実践的な技術・技能を習得した人材の育成が困難となった。
こうした現状を踏まえ、チャレンジ原子力体感プログラムでは、大学及び高等専門学校(以下「大学等」という。)における、原子力産業や研究現場の実態と魅力を知る機会の充実を図るため、大学などの教育研究炉を活用した実践的な実習教育や、研究機関、学会、海外機関のプログラム等を活用したインターンシップ等への旅費を含めた参加費への支援を行うことにより、大学等での原子力分野の人材育に資することを目的とする。
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(2)原子力人材育成プログラムの概要 |
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≪文部科学省≫ |
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[1]原子力研究促進プログラム(1年間)(補助金) |
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補助対象: |
大学150万円×10事業程度(全て新規募集、19年度からの継続事業なし) |
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支援対象: |
学生の実習・実験、教員養成に関する取組み |
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[2]原子力研究基盤整備プログラム(3年間)(補助金) |
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補助対象: |
大学3,300万円×3事業(全て継続事業、20年度の新規募集なし) |
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支援対象: |
原子力に関する研究・教育ポテンシャルの高い大学院の原子力関係専攻における研究基盤の整備に係る事業 |
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[3]原子力コア人材育成プログラム(2年間)(補助金) (全て新規募集) |
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補助対象: |
大学1,000万円×8事業、高専100万円程度×2事業 |
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支援対象: |
地域や大学の特色を踏まえた教育研究の重点化 |
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≪経済産業省≫ |
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[4]原子力教育支援プログラム(1年間)(委託費) |
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補助対象: |
1,450万円程度×8事業程度(全て新規募集、19年度からの継続事業なし) |
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支援対象: |
教材開発、講師招聘、学生同士の協力を促進する授業の充実、カリキュラム開発 |
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[5]チャレンジ原子力体感プログラム(1年間)(委託費) |
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補助対象: |
900万円程度×8事業程度(全て新規募集、19年度からの継続事業なし) |
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支援対象: |
海外での実践的教育、教育研究炉等での実習教育、国内でのインターンシップ |
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[6]原子力の基盤技術分野強化プログラム(3年間程度)(補助金) |
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補助対象: |
2,000万円×8事業程度(新規募集は2事業程度、19年度からの継続は6事業) |
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支援対象: |
原子力を支える基盤技術分野(構造強度、材料強度、腐食・物性等)における研究活動 |