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一つ上の階層にリンクします。電力の原油換算率(2)(2009.11.24)

(日経BP 星野智春様のご質問)
 突然で失礼いたします。
 電力使用量と原油換算について質問させてください。
 御所の「よくわかるエネルギー講座」を拝見しました。
 そこでは、電力に対する原油換算では、1kWhにつき0.232リットルでした。
 しかし、経産省や自治体のページを見ると、1kWh当たり0.257という係数が使われています。
 これについて、どこからこの違いが出てくるのでしょうか。
 また、自社の原油換算値を算出するに当たり、どちらの値を使えばよいのでしょうか。
 ご回答いただけましたら幸いです。

まず、[電力の原油換算率]のことじゃが、これは電力1kWhを発電するのに燃料が原油換算で何リットル分必要になるのかを表すものじゃ。

 そして、この[電力]の考え方には2種類あるのじゃよ。一つは発電機から出た所(発電端)での電力、もう一つは電力消費者が電気を受け取る所(受電端)での電力じゃ。

 発電端での電力を考える場合は、発電機の発電損失のみを考え、受電端での電力を考える場合は、発電機の発電損失に加え、所内損失や送変配電損失も全て考えるのう。

 ここで、当サイトの[電力の原油換算率]のページで示した[1kWhにつき0.232リットル]と、ご質問にある[1kWh当たり0.257リットル]という数値の違いの原因は2つあるのう。

1)当サイトの[電力の原油換算率]のページで示した数値は発電端での電力を考えたものであり、ご質問にある数値は受電端での電力を考えたものである。
2)当サイトの[電力の原油換算率]のページで示した数値は、回答時に使われていた総合エネルギー統計の値を用いたものであり、ご質問にある数値は省エネ法に基づく値を用いたものである。

(1)0.232について
 この数値は回答時に使われていた総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)の受電端投入熱量9.0という数値から導出されたものじゃ。

[発電端]
  電力1kWh ← 燃料(発電端投入熱量)9.0MJ
          =9.0×0.0258原油換算リットル
          =0.232原油換算リットル

 なお、当時の受電端については燃料の投入熱量は9.91とされており、原油換算率は次のようになる。

[受電端]
  電力1kWh ← 燃料(受電端投入熱量)9.91MJ
          =9.91×0.0258原油換算リットル
          =0.256原油換算リットル

(2)0.257について
 この数値は省エネ法に基づく受電端投入熱量9.97という数値から導出されたものじゃ(出典:省エネルギーセンター>省エネルギー法・Q&A>エネルギー使用量の計算方法(改訂版) )。

[受電端]
  電力1kWh ← 燃料(受電端投入熱量)9.97MJ
          =9.97×0.0258原油換算リットル
          =0.257原油換算リットル

(3)現在の総合エネルギー統計の数値を用いた場合
 参考のため、現在の総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)の値を用いて[電力の原油換算率]を計算してみようかの(出典:資源エネルギー庁>統計情報>総合エネルギー統計>標準発熱量)。

[発電端]
  電力1kWh ← 燃料(発電端投入熱量)8.81MJ
          =8.81×0.0258原油換算リットル
          =0.227原油換算リットル

[受電端]
  電力1kWh ← 燃料(受電端投入熱量)9.63MJ
          =9.63×0.0258原油換算リットル
          =0.248原油換算リットル

 エネルギーの換算値は使われ方や時期により変わってくるので、ご注意下され。


関連ページ:
電力の原油換算率
火力発電の効率
関連サイト:
省エネルギーセンター>省エネルギー法・Q&A>エネルギー使用量の計算方法(改訂版)
資源エネルギー庁>統計情報>総合エネルギー統計>標準発熱量

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