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状態変化とエネルギー(2009.07.07)


●物質を構成する粒子は熱運動をしている。
●熱運動の様子により固体、液体、気体という物質の3態がある。
●状態変化にはエネルギーが関係している。


図1 物質の3態と粒子の熱運動
参考:理科総合A 新訂版、実況出版


解説:
 動いていない物体でも、分子レベルでみれば、物質構成粒子(分子など)はじっと動かないでいるのではなく、四方八方に動いたり、振動したりしていますが、この粒子の運動(熱運動)のエネルギーのことを熱エネルギーと呼びます。

 そして、この熱運動の様子により下記のような固体、液体、気体という形態(相といいます)が決まり、この3つの状態を物質の3態といい、この変化を状態変化といいます。どの状態になるかは、圧力と温度で決まります。

 また、この変化は他の物質に変化する化学変化に対し、物理変化とも呼ばれています。状態変化では物質そのものは変わりません。物質構成粒子の動き方が変わるだけです。

1)固体:個々の粒子がそれぞれの安定した位置を中心に、狭い範囲で不規則な振動を行っている状態。
2)液体:粒子の熱運動が固体より激しく、固体の様に粒子間の安定した位置はないが、その間隔はあまり変化しない程度の運動を行っている状態。
3)気体:粒子の熱運動がさらに激しくなって、粒子間の間隔が大きくなり、粒子は自由に不規則で活発な運動を行っている状態。

 固体にエネルギーを与えると粒子の振動が激しくなりやがて自由に動き回るようになり液体になります。この固体が液体に変化するのを融解といい、その逆の変化を凝固といいます。

 液体にエネルギーを与えると粒子の運動が激しくなりやがて空間を自由に動き回るようになり気体になります。この液体が気体に変化するのを蒸発といい、その逆の変化を凝縮といいます。

 また、固体から直接気体になる変化を昇華といい、その逆の変化は凝固(又は昇華)といいます。

 圧力が一定の場合、他の相に変化している途中では、温度は一定に保たれます。これは外部からのエネルギーが状態変化のために使われるからです(純物質の場合)。

 暑い日に庭に打ち水をすると涼しくなるのは、水が蒸発するときに周囲の熱エネルギーを吸収するためです。
江音留義(えね るぎ)博士の脱線話:
 この状態変化といえば、最も身近なものは水の状態変化じゃのう。「固体→氷、液体→水、気体→水蒸気」と固有の名前までついておる。

 大体の物質は「固体→液体→気体」の順で密度が小さくなるのじゃが、水の場合は固体の方が液体より密度が小さい(つまり同じ体積なら軽い)という、かなり例外的な性質がある。

 また、大体の物質は温度が高くなると膨張して密度が小さくなるが、水の場合は約4度Cで密度が最大になり、それ以下の温度では温度が低くなると膨張して密度が小さくなるという、これもまたかなり例外的な性質がある。

 水は生き物にとって重要な物質なのはみんな知っていると思うが、この「固体の方が液体より密度が小さい」「約4度Cで密度が最大になる」という性質も生き物にとって、とても重要なものなんじゃ。

 どういうことかというと、冬になって気温が下がると、湖や池が凍って氷ができるじゃろう?
 気温が下がって、水の表面の温度が約4度Cになるまでは、冷えた水は重くなって水の底に沈んでいくが、それ以上水温が下がると、今度は逆に軽くなって、冷えた水は表面に留まり、0度Cになると凍り、その氷は水より軽いから氷は湖や池の表面にできることになる。そうすると、湖や池は冷えにくくなってそこに生きている生き物は冬を生き延びることができるのじゃよ。

 もし、水の固体の方が液体より密度が大きかったら、湖や池の底の方から凍っていき、生き物は生き延びることが困難になってしまうことになるんじゃ。

 こういうふしぎな水の性質があるからこそ、

 冬になれば 氷こも張って、どじょっこだの ふなっこだのが、天井こ張ったと思い、
 春になれば 氷こも解けて、どじょっこだの ふなっこだのが、夜が明けた

 と思うことができるというものじゃよ。

 水というものが、生き物にとっていかに大切なものか良くわかるのう。
関連ページ:
熱と温度
気体について
大気と水
物質の分類
化学変化とエネルギー
核反応とエネルギー
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