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熱と温度(2009.07.07)


●温度とは、物体の温かさ、冷たさの度合いを示す言葉である。分子レベルでみれば、物質構成粒子の微視的な内部運動(熱運動)の平均の運動エネルギーを表す尺度のことである。
●この熱運動のエネルギーのことを熱エネルギーと呼びます。


図1 熱の伝わるようす


解説:
 温度とは、物体の温かさ、冷たさの度合いを示す言葉です。動いていない物体でも、分子レベルでみれば、物質構成粒子(分子など)はじっと動かないでいるのではなく、四方八方に動いたり、振動したりしていますが、その物質構成粒子の微視的な内部運動(熱運動)の平均の運動エネルギーを表す尺度のことです。なお、この熱運動のエネルギーのことを熱エネルギーと呼びます。

 この熱運動の様子により、固体、液体、気体という形態(相といいます)が決まります。

1)固体:個々の粒子がそれぞれの安定した位置を中心に、狭い範囲で不規則な振動を行っている状態。
2)液体:粒子の熱運動が固体より激しく、固体の様に粒子間の安定した位置はないが、その間隔はあまり変化しない程度の運動を行っている状態。
3)気体:粒子の熱運動がさらに激しくなって、粒子間の間隔が大きくなり、粒子は自由に不規則で活発な運動を行っている状態。

 粒子の熱運動の平均の運動エネルギーを表す尺度が温度ですから、粒子が動かなくなった状態が最低の温度ということになり、これを絶対零度(−273.15度C)といいます。

 また、熱とは、温度が異なる2つの物体が接触するとき、高い温度の物体から低い温度の物体に移動するエネルギーのことです(理化学辞典 第5版)。
江音留義(えね るぎ)博士の脱線話:
 何と、熱エネルギーの正体とは、実は分子などの熱運動のエネルギーだったということなんじゃのう。ということは、物体が動くときの運動エネルギーも熱エネルギーも、分子レベルでみれば同様のエネルギーということじゃ。
 つまり、物体が移動しているということは、その分子が四方八方に動いたり、振動したりしつつ、分子の動きが総体として一方向に向かっているということなんじゃ。このとき、物体の総体として一方向に向かっている分子の動きに関する部分の運動エネルギーをいわゆる運動エネルギーといい、その内部で分子が四方八方に動いたり、振動したりする部分のエネルギーのことを熱エネルギーといっているのじゃのう。

 まあ、例えていうならば、遠足をしている幼稚園児の集団をかんがえるといいじゃろう。個々の園児はあっちこっち動きながらも、集団として目的地に向かっておる。園児の動きのうち、目的地に向かう部分の運動のみを取り出してそれらを合計したものが、いわゆる運動エネルギーであり、その動きを除いた、あっちこっちの動きの合計が熱エネルギーということじゃ。

 一見異なる現象でも、実は本質は同じということはよくあることじゃ。本質が分かれば、数多い現象を少ない原理で説明・理解することができる。ということで、科学研究とはこの本質を求めることにあるのじゃよ。
関連ページ:
気体について
大気と水
状態変化とエネルギー
熱伝導と対流と放射
関連サイト:
初歩のサイエンス熱とエネルギー

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