運輸部門の省エネルギー(2010.11.05)
●運輸部門のエネルギー効率は長期的にみると向上していないが、最近では若干のエネルギー効率の向上(エネルギー消費原単位の低下)がみられる。
●より一層の省エネルギーを目指すためには、バス、鉄道などの大量輸送手段の利用を増やすことが有効である。
図1 旅客部門と貨物部門のエネルギー消費原単位(エネルギー効率)
使用データ:EDMC/エネルギー・経済統計要覧(2010年版)

図2 旅客部門の輸送機関別エネルギー消費原単位(エネルギー効率)
使用データ:EDMC/エネルギー・経済統計要覧(2010年版)

図3 貨物部門の輸送機関別エネルギー消費原単位(エネルギー効率)
使用データ:EDMC/エネルギー・経済統計要覧(2010年版)
解説:
運輸部門のエネルギー効率は長期的にみると向上していません(図1)。しかし、2005年の省エネ法改正で、運輸部門における省エネルギー対策の導入を行うなど、運輸部門でも省エネに努めており、最近では若干のエネルギー効率の向上(エネルギー消費原単位の低下)がみられます。
自動車(バスを除く)のエネルギー効率は改善されてきていますが、バス、鉄道などの大量輸送手段に比べ悪いので(図2,3)、自動車利用の割合が増えると、運輸部門におけるエネルギー効率は悪化します。自動車はその利用割合が大きくなっており(注1参照)、現在ではエネルギー消費のほとんどが自動車で占められています(注2参照)。
そこで、より一層の省エネルギーを目指すためには、バス、鉄道などの大量輸送手段の利用を増やすことが有効です。この輸送手段の変更を図ることを「モーダルシフト」といいます。
また、新・国家エネルギー戦略においては、運輸部門における石油依存度を2030年に80%まで低減、エネルギー効率を30%改善させることを目標とし、バイオマス燃料やクリーンエネルギー自動車の導入促進に努めています(参照:バイオマス燃料(輸送用)、クリーンエネルギー自動車)。
注1:全旅客輸送量に対する自家用乗用車の輸送割合は、1965年度で約15%ですが、2008年度では約58%になっています。
注2:旅客部門の自家用自動車のエネルギー消費割合は約83%、貨物部門の貨物自動車のエネルギー消費割合は約85%(2008年度)
関連ページ:
●日本のエネルギー消費
●石油の位置づけ
●日本の省エネルギー政策
●産業部門の省エネルギー
●民生部門の省エネルギー
●エネルギー消費原単位とエネルギー弾性値
●バイオマス燃料(輸送用)
●クリーンエネルギー自動車
関連サイト:
●資源エネルギー庁>エネルギー白書
●資源エネルギー庁>個別施策情報
●資源エネルギー庁>パンフレット
●(財)省エネルギーセンター>交通の省エネ
●新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>よくわかる!技術解説
●(財)省エネルギーセンター
●(財)エネルギー総合工学研究所>定期刊行物>新エネルギーの展望>自動車用エネルギー(改訂版)
●(財)エネルギー総合工学研究所>定期刊行物>新エネルギーの展望>省エネルギー技術
|