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原子力発電所の安全確保のしくみ(2009.07.07)


●日本で商業用に使われている軽水炉には固有の安全性がある。
●燃料中の放射性物質を何重にも囲み、外部に出ないようにしている。
●さらに何段階もの安全システムがあり、この安全確保の考え方を「多重防護」という。
●システムによる安全確保だけでなく、セーフティカルチャ(安全文化)も重要である。


図1 原子力発電の安全確保のしくみ
出所:原子力安全委員会パンフレット、白書等パンフレット


解説:
 日本で商業用に使われている原子炉は軽水炉ですが、この軽水炉は減速材(水)や燃料自身の性質により、何かのはずみで出力が上昇しても自然にその上昇が抑えられるという固有の安全性(これを自己制御性といいます)があります。

 また、燃料中の放射性物質(ウランやプルトニウム)をペレット、被覆管、圧力容器、格納容器、原子炉建屋(建物のこと)で何重にも囲み、外部に出ないようにしています。

 さらに、万一の事故が起きた場合でも周辺の人々の安全を守るための何段階もの安全システムがあります。この安全確保の考え方を「多重防護(深層防護ともいう)」といいます。
 この多重防護の考え方とは、原子力施設の持つ潜在的な危険性を最小限にするため、
1)第1に事故故障につながる異常の発生を防止
2)第2にそのような異常が発生したとしてもそれが大きな事故に拡大することの防止
3)第3に大きな事故が仮に起きた場合であってもそれが周囲の環境に著しい被害をもたらさないようにその影響を緩和できる措置を予め講じておくこと
 という多重の防護による安全確保システムを構築するという安全設計の考え方です。

 また、システムによる安全確保だけでなく、原子力事業に携わる一人一人が安全確保を最優先に考える意識を常に持ち続けるとともに、本当にこれで安全なのかを常に問い直すこと、すなわちセーフティカルチャ(安全文化)があることが重要です。
 国際原子力機関(IAEA)の文書(1991年)では、セーフティカルチャ(安全文化)は以下のように定義されています。
 「原子力の安全問題に、その重要性にふさわしい注意が必ず最優先で払われるようにするために、組織と個人が備えるべき統合された認識や気質であり、態度である。」

(解説の参考:原子力安全委員会分野別の取組
関連ページ:
日本の原子力発電トラブル報告件数
放射線や放射性物質の監視
原子力事故時の対策
原子力発電と法律
IAEA(国際原子力機関)
関連サイト:
原子力安全委員会分野別の取組安全審査関係
原子力安全委員会分野別の取組安全文化関係
資源エネルギー庁なるほど! 原子力AtoZ
電気事業連合会
(財)日本原子力文化振興財団あとみん原子力百科事典ATOMICA
原子力の科学館あっとほうむ

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