軽水炉(沸騰水型と加圧水型)(2009.07.07)
●日本で最も利用されている原子炉のタイプは軽水炉(LWR:Light
Water Reactor)である。
●軽水炉には、沸騰水型原子炉(BWR)と加圧水型原子炉(PWR)の2種類がある。
●BWR:原子炉を冷却する冷却水が沸騰した状態で運転される原子炉である。
●PWR:原子炉を冷却する冷却水に高い圧力をかけ、高温高圧水の状態で運転される原子炉である。

図1 沸騰水型原子炉(BWR)と加圧水型原子炉(PWR)のしくみ
解説:
日本で最も利用されている原子炉のタイプは、軽水炉(LWR:Light
Water Reactor)です。
この軽水炉型原子炉は、燃料には低濃縮度の濃縮ウラン使い、この燃料のウランが臨界状態になり核分裂連鎖反応を起こすとエネルギーが発生し、熱くなりますが、この熱を受け取る(原子炉を冷却する)役目を軽水炉では普通の水(軽水)が行います。これを冷却水といいます。
また、核分裂連鎖反応で発生した中性子の速度を遅くする役目(減速材)も同じ水で行います。
軽水炉は、沸騰水型原子炉(BWR)と加圧水型原子炉(PWR)の2種類に大別されます。
(1)沸騰水型(BWR)原子力発電
冷却水が沸騰した状態で運転される原子炉が、BWRです。
原子炉格納容器の中に納められた原子炉圧力容器が蒸気発生装置を兼ね、そこで発生した蒸気がそのまま蒸気タービンへ導入され発電するシステムです。一般に、圧力容器の内圧は約70気圧、蒸気温度は同圧力に対する飽和温度(約280℃)の蒸気が採用されます。従って、この蒸気は、原子炉の水が直接沸騰したものであるので、わずかながら放射能を帯びており、この蒸気が漏れないように対策が施されています。
(2)加圧水型(PWR)原子力発電
PWRは発生した熱を受け取る冷却水に、高い圧力をかけて水の沸騰を抑え、高い温度の水(高温高圧水)の状態で運転される原子炉です。
その高温高圧水を熱交換器(蒸気発生器)に送り、そこで蒸気を発生させて蒸気タービンに送り発電を行います。一般に、高温高圧水は圧力160気圧、温度325℃程度、これと熱交換して発生する蒸気は、約55気圧の飽和蒸気(温度約270℃)が採用されます。
原子炉圧力容器と蒸気発生器が別々であり、蒸気タービンへ送られる蒸気は、蒸気発生器により発生した蒸気が使われる点が前述のBWRとの大きな違いです。
なお、高温高圧水は、原子炉および燃料を最初に冷却する意味からこの水を1次冷却材とよび、その閉じたループを1次系と呼んでいます。一方、蒸気の方は2次冷却材とも呼ばれ、その循環系統を2次系と呼んでいます。
関連ページ:
●核分裂反応
●連鎖反応と臨界
●原子力発電のしくみ
●新しい原子力発電技術
●軽水炉の燃料
●核反応とエネルギー
関連サイト:
●資源エネルギー庁>なるほど! 原子力AtoZ
●電気事業連合会
●(財)日本原子力文化振興財団>あとみん>原子力百科事典ATOMICA
●原子力の科学館あっとほうむ
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