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20年度報告書概要版
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局部減肉配管の耐震性評価と再稼働基準の明確化に向けた技術開発
平成20年度 審査委員会評価
 
実施機関: 横浜国立大学

【総合評価】
 本技術開発は実用性のある革新的な成果を創造する可能性があり、実施継続の意義が高いと認められる。平成20年度は当初の計画を完了し、概ね予定通りの目標、成果を達成し最終の成果が期待される。平成21年度は、本評価におけるコメント等を考慮のうえ、本技術開発を継続し所定の成果を挙げることを期待する。
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【参考コメント】
A. 計画に対する達成度
  (1) 目標の明確化及び達成度
    * 本事業を大きく3つに分けて、それぞれ研究、調査を進め概ね計画通りの成果を挙げている。しかし、背部減肉配管の低サイクル疲労挙動評価の解析結果は内圧なしでも減肉比が0.8の場合は亀裂発生位置も疲労寿命も実験結果と一致しているとは言い難く、また、内圧をかけた場合についても同様であり、その原因を究明する必要があろう。
    * 実験及び解析結果の表には、損傷(評価)部位の局部ひずみ振幅と累積ひずみの記載が必要である。
  (2) 研究後継者の育成
    * 学部学生・大学院生の人材育成は適切に行われたものと思われる。 なお、人材育成は、波及効果としての特記事項ではなく、本来の目的の一環である。
    * 育成目標である「バランスが取れた原子炉構造工学技術」をどのように指導育成するのかを検討願いたい。育成目標(レベル)、育成のための工夫、その成果をどのように評価するのかを事前に決定して、研究後継者を育成して欲しい。本年度は初年度であり次年度以降の人材育成の成果に期待する。
    * 学会、講演会での発表は行われているが、論文発表も望む。
  (3) 研究開発の進め方
    * これまでに実施されている類似の研究を広く調査し、その成果を利用(再評価)すること、それに基づいて本技術開発での新規性を明らかにすることを期待する。
    * 外部との連携と情報交換についての活動を積極的に実施して欲しい。地震荷重負荷後の材料劣化度を組み合わせて損傷メカニズムを実証することが重要であると考える。この点については本プログラムで採択された北海道大学との早期かつ定期的な情報交換が有効であると思われる。
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B. 次年度以降の計画と目標達成の見通し
    * これまでの類似する研究成果を調査・統合して、ラチェット現象を伴う低サイクル疲労現象を解明して、体系的な規格基準が確立されるよう期待する。
    * 局部減肉配管の低サイクル疲労挙動評価において、減肉無しの結果(これまでの他の研究成果を含む)との比較評価をすることを検討願う。減肉が"損傷形態(き裂方向他)"、"ラチェット変形"及び"疲労強度の低下割合"に与える影響を比較評価することは有用であると考える。
    * 予ひずみに対する硬度計測評価が実施されているが、損傷モード(疲労)との関係から適切な荷重負荷の方法(繰返し荷重条件など)と評価指標(ビッカース硬さや疲労強度など)を検討願う。構造解析では内圧無しでの評価をされているが、内圧有での解析モデルの検証・構築についても検討が必要であろう。
    * 研究活動及び学会発表、研究会・講演会への参加を通じて人材育成のを推進に努めることを期待する。
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C. 最終成果の見通し
    * 本年度の実験結果と解析による損傷位置の照合ではほぼ一致との成果が得られているが、規格基準化にあたっては、保守的評価になりがちであるので、ぜひ技術的に異議の生じないような解析技術と評価方法の確立を図って欲しい。
    * 繰返し荷重負荷後の材料特性の変化、減肉による形状が複雑な耐圧部位での低サイクル疲労現象の解明は学術的に有効な成果になりえる。本技術開発での地震による材料損傷の定量化(尤度評価)は専門技術の開発として有効であることに加えて、その成果が広く社会に理解されることが重要である。本技術開発では、特定の減肉形状の配管系の地震後の尤度を特定する技術開発と考えられるが、材料仕様などの本技術開発固有の仕様に特定されない客観性・再現性のある成果が得られる研究プロセスであること、かつ、一般的に利用できる評価指標が得られることを期待する。
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