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16年度報告書概要版
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放射性有害廃棄物のリサイクル及び安全固定化に関する技術開発
平成16年度 審査委員会評価
 
実施者:
石川島播磨重工業(株)、東北大学、核燃料サイクル開発機構

【総合評価】
 本フィージビリティスタディは、放射性廃棄物中の化学的な有害物質除去は重要な課題であり、今後のクリアランス制度法制化を考えると、実施意義のある技術開発であると認められる。本研究開発は、当初の計画をほぼ予定通り完了し、概ね当初の目標、成果を達成しているものと評価できる。
 本評価のコメントも参考として実用化に向けての技術開発への発展に努力されることを期待する。
 
【参考コメント】
A. 研究開発テーマの妥当性・意義
  我が国の核燃料サイクルの安全性・経済性向上に、成果が期待できる実用技術体系における極めて枢要な要素技術であると認められる。
  * 放射性廃棄物中の化学的な有害物質除去は重要な課題であり、研究を実施する意義は大きい。
  * 地味な技術開発であるが、商用再処理施設の運転開始や大型施設の廃止措置本格化をにらむと、放射性廃棄物処分を適正に行うためには是非とも実用化を必要とする項目の一つである。「革新的実用原子力…」の概念にはややなじみにくいが、是非更に具体的なレベルに開発が進められることを期待する。
  * 放射性有害廃棄物として鉛に着目しており、今後のクリアランス制度法制化を考えると、実施意義のある技術開発である。
  * 放射性有害廃棄物として特に鉛系廃棄物の除染技術および安定固化技術の開発を目指したものであり、研究開発の実施意義は高かったと認められる。
  * 鉛の量がどれだけ多いかが支配的要因だが重金属は公害問題になるので重要な技術である。
  ▲Top
B. 研究開発目標、計画の妥当性
  (1) 研究開発目標の革新性の観点からの妥当性
国際的にみて平均的な研究水準にあるが、一層の革新的要素の導入を期待する。
    * 溶融処理は既に実用化段階に近く、Pbが対象であるとしても革新性は感じられない。
    * 技術には世界水準から見た革新性はないが、鉛の除去は重要なテーマである。
  (2) 研究開発目標の実用化の観点からの妥当性
対象外
  (3) 研究開発計画の妥当性
研究開発計画は概ね妥当であった。
    * 着実に成果を出し、とりまとめている。
    * 廃棄物の処理技術は廃棄物の形状、特性に大きく依存する。まずはPbを含む可能性のある廃棄物の実態の把握が先決である。スラグ剤の効果も溶融対象廃棄物に大きく依存しており、Pb金属を対象としても余り意味がない。
    * 一部データ評価が未了のところがあり、追加報告が望まれる。
  ▲Top
C. 研究開発実施者の事業体制、運用の妥当性
  概ね適切な事業体制・運用が行われたと認められる。
     
D. 計画と比較した達成度、成果の意義
  (1) 計画と比較した目標の達成度
目標は概ね達成されたものと認められる。
    * Co-60およびCs-137に対し、一回の溶融除染処理でDF=2000程度の除染が可能であり、ほぼクリアランスレベルまで除染可能であることが明らかにされた。
    * 研究期間は短いがトレーサ試験も行われており、フィージビリティスタディの目標は概ね達成された。
    * それぞれが十分に検討されているとはいえず、まとまりに欠けている。
  (2) 要素技術としての成果の意義
要素技術として概ね妥当であったと認められる。
    * 本事業内容を実用化した際の効果やインパクトを評価し、今後の展開を検討する必要がある。
    * 回収金属鉛をクリアランスレベルまで除染できる見通しを得た点は評価する。
    * スラグ組成を更に検討することにより、除染効果の更なる向上を目指すとともに、スラグ自身の安定性を評価することにより、スラグに回収された放射性物質の処分方策についても検討を進めることを望む。
    * リサイクル、安定固化に当っては、本研究の成果ばかりではなく、さまざまな視点から総合的に検討する必要があるので、現時点での評価は困難である。
  (3) その他特筆すべき成果
具体的ではないものの、直接的な技術的成果意外に多少の成果があったものと認められる。
    * 研究期間が短いので、成果の公表、人材育成の効果などについては不明である。
    * 一定の成果を得ているのでこれから発表されることを期待している。
     
    ▲Top
 
     
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